初の天然ガス業界向けSAP統合ソリューションの提供を開始

2003年6月2 日 by SAP News 0

急成長市場のビジネスプロセスに対応した最適の業種別ソリューション・ポートフォリオ「SAP for Oil & Gas」および「SAP for Utilities」

Tokyo— SAP AG (NYSE: SAP、以下SAP) は、現在急成長している天然ガス業界の企業向けに、市場特有のビジネスプロセスをカバーする新しい統合ソリューションを提供する、と発表しました。石油・天然ガス市場は近年規制緩和が進んでおり、企業はサービスの幅を広げるとともにその活動領域もグローバル市場へと拡大しています。SAPは、これら天然ガス業界特有のビジネスニーズに応えるため、天然ガス市場向けソリューション・ポートフォリオである「SAP for Oil & Gas」および「SAP for Utilities」を新たに提供していきます。この新しい天然ガス企業向けのソリューションは、2003年末に世界規模で販売を開始します。

この新しいソリューションは、石油エネルギー業界向けの主要ソリューションを強化した上で、天然ガス業界向けに特化した機能も備えています。天然ガス企業独特のサプライチェーン・プロセスや規制緩和に伴う財務および実務管理を効率化し、新しい領域に進出する際に必要な競争力を獲得することができます。なおこの発表は、2003年6月1日から5日間、東京都内で開催されている「世界ガス会議」において行われました。

米国の調査会社ARC アドバイザリー・グループ (Advisory Group) のバイスプレジデント、Dave Woll氏は次のように述べています。「世界経済が新たな展開期にある現在、エネルギー業界は最も大きな需要を見込まれる分野となるでしょう。天然ガスの生産から利用にいたるまでの一連の業務管理は、以前に比べ大いに発達しましたが、サプライ・チェーンの幅の広さや、移送やガス圧縮生産計画などの複雑さから、作業の一括管理にいまだ大きな課題を残しています。SAPがもつ天然ガス業界特有のサプライ・チェーンに合致した包括的ソリューションは、目覚しい利益をもたらす可能性を大きく秘めています。

天然ガス資源は未開発な部分が多く残されているのが特徴ですが、その需要は着実に増えつづけています。現在では世界的な市場の規制緩和も進み、新たなビジネス・チャンスも生まれています。天然ガス市場は今後急速な成長が見込まれており、エネルギー企業の市場戦略の要になっていくとの予測も指摘されています。これまで、天然ガスの採掘と遠隔地輸送の基盤構築に何十億ドルもの投資が行なわれてきましたが、一方で天然ガスのバリュー・チェーンには財務・実務プロセスの不透明性や企業間協業に不可欠なデータ交換に関するシステム規格の欠如等、多くの課題が残されています。

SAPは、この業界特有のビジネス上の経験や知識、石油・天然ガスに加えてユーティリティ業界や化学・鉱業業界の各担当部門がもつ専門知識を集約し、複数企業と共同で天然ガス産業特有のビジネスプロセス問題に取り組んでいます。この結果SAPが開発した「SAP for Oil & Gas」および「SAP for Utilities」の適正かつ最高レベルの機能によって、採掘から生産、輸送、流通、サードパーティへのアクセスや小売にいたるまで、天然ガスのバリュー・チェーン全体のプロセスが最適化されます。さらに天然ガス企業は、このソリューション・ポートフォリオによって新規開拓市場においてビジネス・チャンスを有効に活かすことも可能になります。

「SAP for Oil & Gas」はまた、高度のサプライ・チェーン・マネージメント (SCM) 機能を統合しており、また「SAP for Utilities」には、産業の規制緩和によって複雑化した現場実務をサポートする「エネルギー・データ管理」といった新しい機能が搭載されています。

このソリューションは、天然ガスの埋蔵地から最終消費者にいたるまでの天然ガス・ビジネスのバリュー・チェーン全体を包括しており、また複雑な天然ガス生産ネットワーク全体におけるガス産出量の追跡や評価までも完全にサポートしています。共同事業の管理や地方自治体との生産物分与協定などの管理機能も統合しているため、OPEX (営業支出) やCAPEX (資本支出)といった関連コストすべてを明確に把握することが可能であり、パートナー企業との提携関係や会計業務を効率的に管理することができます。

SAPは、天然ガス企業のサプライ・チェーンと作業管理プロセスのサポートに、「SAP Advanced Planning and Optimizer (SAP APO)」 が有する海外物流管理や需要計画、輸送管理、ネットワーク・バランス機能を転用しています。「SAP for Utilities」には「Asset and Work Management (AWM)」を搭載しており、移送・流通業者には特に必要不可欠とされるサービス・プロセスと資産管理を可能にします。またSAPは、「SAP for Oil & Gas」と「SAP for Mining」ソリューション・ポートフォリオの主要な構成要素である「SAP Trader’s and Scheduler’s Workbench (SAP TSW)」 を天然ガス業界向けに強化し、より正確な予測と柔軟な天然ガス取引や確保を可能にします。

今回の天然ガス企業向け新ソリューションである「SAP for Utilities」には、拡張性が高く、業界の規制緩和に対応した伝票発行エンジンが実装されているため、新しいエネルギー商品の製品化が実現可能で、変化の激しい法的要件にもすばやく対応可能となります。また「SAP for Utilities」のエネルギー・データ管理と販売機能を活用することによって、サードパーティとの交渉の場において複雑な販売プロセスを効率的に行うことが可能になります。さらには、「mySAP Business Intelligence (mySAP BI)」に天然ガス業界特有のコンテンツを反映させることによって企業の意思決定を支援するだけでなく、顧客のエネルギー使用量や設備管理、財務データも評価できるようになります。また「mySAP Enterprise Portal」を通じて企業規模、職務ベース主要データの利用が可能になるなど、最高クラスの機能を実現します。

さらに顧客サービスの面でも、「mySAP Customer Relationship Management (mySAP CRM)」 のユーティリティ業界専用の機能を利用することにより、接続、設置、検針などのサービス管理機能も充実させ、一般世帯だけでなく企業顧客までも対応できるマーケティング力および販売力を高めます。

SAP AGの製造流通業担当シニア・バイス・プレジデント、ニルス・ヘルツバーグ (Nils Herzberg) は次のようにコメントしています。「SAPはこのたび、公益企業や石油・ガス企業の信頼できるアドバイザとして培ってきた豊富な業界の専門知識を駆使して、天然ガス市場において今までに例のない優れた統合ソリューションを開発しました。定評ある業界向けソリューション・ポートフォリオのもつ最高クラスの機能によって、SAPは、企業が天然ガス産業独特の課題を解決でき、急成長を続ける世界市場で効率的にビジネス・チャンスをつかめるよう、最新の技術を提供していきたいと考えています」

SAPは石油・ガスおよびユーティリティ産業向けビジネス・アプリケーションのトップ・プロバイダです。Fortune 500社に挙げられる石油企業のうち97%がSAPソリューションを採用しており、またユーティリティ産業の世界市場シェアは40%(ドイツでは85%)を誇ります。

SAPについて
SAPは、企業向けビジネス・ソフトウェアの分野において世界のリーディングカンパニーです。SAPは、e-ビジネスプラットフォームであるmySAPビジネス・スイートを通じて、統合基幹業務ソフト (ERP) をはじめ、サプライチェーン・マネジメント (SCM) 、顧客関係管理 (CRM) 、電子商取引市場(eマーケットプレイス)、ポータル (Enterprise Portal) 、製品ライフサイクル管理 (PLM) などの構築を可能にする様々なソリューションを提供しています。SAPのソフトウェアは、すでに世界120を超える国の19,600以上の企業、62,000サイト以上で利用されており、企業内、および企業間のあらゆるビジネスプロセスの統合・効率化を達成しています。SAPは世界の50ヵ国以上に現地法人を持ち、またフランクフルト証券取引市場やニューヨーク証券取引市場を含む幾つかの取引市場で「SAP」として上場しています。詳細についてはhttp://www.sap.comをご参照ください。

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