日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)が「持続可能な低炭素社会に向けた企業グループからの提言」を発表

2010年4月2 日 by SAP News 0

Tokyo持続可能な低炭素社会の実現をビジネスの視点から目指す日本初の企業ネットワーク『日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)』のうちの5社(イオン株式会社、SAPジャパン株式会社、東京製鐵株式会社、富士通株式会社、株式会社リコー)が「持続可能な低炭素社会に向けた企業グループからの提言」を発表致しました。

(提言本文はこちらをご覧ください:http://japan-clp.jp/assets/files/recommendation.pdf

Japan-CLPは、気候変動を経営の最重要課題の一つとして捉える製造、小売、金融といった異なる業種のリーダー企業によるネットワークで、2009年7月の設立時にその「目的」、気候変動に関する「時代認識」、5つの「持続可能な低炭素社会の基本原則」、企業として取るべき行動を示した「私たちの約束」の4点から構成される「共通のビジョン」を発表致しました。今回発表する提言ではJapan-CLPメンバー企業のうち5社が企業の視点から社会(主に政策立案者)に対し、「持続可能な低炭素社会の基本原則」の実現に必要と考えられる方向性や戦略、制度の論点について整理しています。

(共通のビジョンはこちらをご覧ください:http://japan-clp.jp/assets/files/japan-clp.pdf

Japan-CLPの共通認識

Japan-CLPメンバー企業は提言策定にあたり、以下の認識を前提として、発信すべき提言内容を検討致しました。

  • 世界全体で2050年までの温室効果ガス排出量半減と2020年までの排出量ピークアウトが必要とのIPCCの認識に立ち、持続的な経済成長を実現する国際的な枠組みづくりに注力する必要がある
  • 我が国が達成すべき「中期目標」の水準は決して容易ではなく、時間も限られている。一方で「長期目標」については、国内の抜本的低炭素化の推進とともに、新興国、途上国における低炭素化の促進、加速が必要である

こうした状況認識の下、2009年12月3日に開催した「日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)シンポジウム 2009」で発表致した提言(案)を基に、シンポジウムでのパネルディスカッション、並びに参加者からのアンケート結果を参考に提言の再整理を行いました。我が国の産業・企業の強みを活かし、気候安定化への貢献と持続的な経済成長を共に実現する前向きな動きの進展に貢献することを目指して、企業の視点で戦略課題を設定し、日本全体に利益をもたらす気候変動政策の方向性についての提言を行います。

提言の構成

本提言では、持続可能な低炭素社会の実現に向けて企業の視点で検討した12の提言項目を「持続可能な低炭素社会の基本原則」に基づいて整理しています。12項目のうち、提言(1)、(2)、(6)に関しては、論点や方向性の例を記したディスカッションペーパーを添付資料として取りまとめています(下記の表にある太枠参照)。また、いずれのディスカッションペーパーもJapan-CLPとしての提言ではなく、今後更なる議論を行うにあたって留意すべき点等を整理し叩き台として位置づけています。

※2010年3月より、東京製鐵株式会社が新たにJapan-CLPに参加し、メンバー企業は合計8社となりました。

「持続可能な低炭素社会に向けた企業グループからの提言」構成

提言本文および提言(1)、(2)、(6)についてのディスカッションペーパーの全文は、下記Japan-CLPホームページからダウンロードできます(http://japan-clp.jp/publications.html

基本原則 提 言
1. 未来責任の追求 未来責任を追求するために、企業として取るべき方向性と消費者に対するアプローチを提案

提言(1) 企業視点で整理した低炭素社会の方向性
提言(2) 低炭素社会を担う「エコ・アクティブコンシューマー」の拡大を図る多面的施策の実施
2. 早期行動を促す
   長期政策の確立
インセンティブと制約の両側面で整理した長期政策としての低炭素国家戦略・ロードマップと、そのインセンティブの早期導入、評価のための指標の必要性

提言(3) 低炭素国家戦略・ロードマップの早期策定
提言(4) 低炭素国家戦略を実現するインセンティブの早期導入
提言(5) 実施状況を評価し、行動に移すための共通の指標策定
3. 共負担原則に基づく
   社会制度
低炭素国家戦略を構成する共負担の原則に基づく各排出主体への目標設定や経済手法等の国政制度、及び途上国との協力体制

提言(6) 共負担の原則に基づく効果的で公正な制度設計
提言(7) 途上国との建設的な協力体制の構築
4. 低炭素技術の開発と
   普及
気候変動問題の解決に資する研究・技術開発、日本の再生可能エネルギーの基本戦略及び省エネ技術推進における日本の役割

提言(8) 気候変動問題の解決に資する研究・技術開発の加速
提言(9) 再生可能エネルギーの抜本的導入
提言(10) 省エネ技術の更なる革新と普及
5. 自然の吸収能力の向上 経済合理性のある生態系に配慮した森林保全、再生、育成

提言(11) 気候変動対策と生態系保全の相乗効果の追求
提言(12) 国内の森林保全促進
 
以上

日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)とは
2009年7月30日、持続可能な低炭素社会の実現には産業界が健全な危機感を持ち積極的な行動を開始すべきであるという認識の下に日本独自の企業グループとして設立しました。持続可能な低炭素社会への移行に先陣を切る事を、自社にとってのビジネスチャンス・次なる発展の機会と捉え、持続可能な低炭素社会を実現するため、現在8社のメンバー企業が政策立案者、産業界、市民などとの対話の場を設け、アジアを中心とした活動の展開を目指しています。
(URL:http://www.japan-clp.jp/

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