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ポータルソフトウェアとSAP AG、テレコム事業向け収入管理ソリューションの共同開発で提携

「SAP for Telecommunications」とポータルソフトウェア「Infranet」の技術を組み合わせ、高性能な統合ソリューションを提供

Tokyo(本リリースは、4月29日にSAP独本社から発表されたものを翻訳したものです。)

【米国カリフォルニア州クパチーノおよびドイツ、ウォルドルフ発:2003年4月29日】- SAP AG (NYSE: SAP、以下SAP) は、Portal Software, Inc. (Nasdaq: PRSF、以下ポータルソフトウェア) とSAP AG (NYSE: SAP) が統合ソリューションのソフトウェア開発およびグローバルな戦略的業務提携に関する契約を結んだと発表しました。この新しいソリューションは、業界屈指のビリングソリューション(Billing Solution:請求から集金までの一連のプロセスを管理するソリューション)であるポータルソフトウェアの「Infranet」と、SAPのテレコム通信業界向けソリューション「SAP for Telecommunications」を組み合わせた統合ソリューションで、通信事業者が新サービスを提供する際に発生する未収金の取り扱いに関する様々な問題を解決することが可能になります。今回の契約によりポータルソフトウェアとSAPは、あらかじめ統合されたパッケージ・ソリューションの開発、マーケティング、販売を共同で行うことになります。

IDCのEuropean OSS and Billingのリサーチ・マネジャー、クリス・バーナード (Chris Barnard) 氏 は、今回の提携について次のように述べています。「収入管理、特にますます複雑になっているバリュー・チェーン全体で未収金を確実に回収していくことは、通信事業者にとってきわめて深刻な問題になっています。SAPとポータルソフトウェアのソリューションは、確実な未収金回収業務支援機能を提供するだけではなく、従来の手作りシステム方式に比べ導入期間が大幅に短縮され、またインフラストラクチャの運用コストも縮小されるため、通信事業者には大きな利益をもたらすでしょう」

ポータルソフトウェアとSAPの統合ソリューションは、通信事業者のシステムの核となるビリングシステムと財務プロセスを統合して、シームレスに機能します。これにより通信事業者は、加入者への請求状況・加入者からの入金情報のすべてをリアルタイムで見ることができ、確実に未収金回収を行うにはどうしたらいいのかという問題に対して、より効果的な取り組みを行うことができるようになります。またこの統合ソリューションは、ポータルソフトウェアの「Infranet」と「SAP for Telecommunications」のオープン・アーキテクチャを利用しており、請求書発行および関連する財務処理をよりシンプルに、合理的に行います。そのため、運用コストを全体的に減らすと同時に新サービスを迅速に導入することが可能になります

SAP AGのIBUテレコミュニケーションズ担当バイス・プレジデント、ローランド・バークレ (Roland Buerkle) 氏は次のようにコメントしています。「今回の提携は、ポータルソフトウェアの『Infranet』を『SAP for Telecommunications』と統合してほしいという顧客企業からの強い要望を元に実現しました。総合的な収益管理ソリューションの開発・販売を提携する相手としてSAPがポータルソフトウェアを選んだ理由には、同社のビリングソリューションの柔軟性の高さにあります。当社は、ポータルソフトウェアとの共同事業により、SAPのソリューションを通信業界のみならず広く他の業界へ適用していくことができるという大きな展望を持っています」

「収益管理は、通信業界の大きな課題です。請求書発行と財務システムをシームレスに統合する必要があります」ポータルソフトウェアの事業開発およびグローバル・アライアンス担当シニア・バイス・プレジデント、バスカー・ゴルチ氏(Bhaskar Gorti)はこのように述べています。「この要請に応えようというのが今回のSAPとの戦略的提携です。顧客企業は、この完全かつ総合的な統合パッケージ・ソリューションを導入することでシステムランドスケープを単純化できます。現在のマーケットにおいて最も低いTCOを実現しながら、通信事業者の収益管理に対する最も強力な機能を使い、問題を確実に解決できるようになりました」

ポータルソフトウェアの「Infranet」と「SAP for Telecommunications」との統合は、さまざまな規模の通信事業者が利用できるエンドツーエンドのビジネス・ソリューションであり、業界対応機能の幅広さは他に類を見ません。SAPのテレコム市場向けに開発されたアプリケーション・スイートは、顧客の財務管理、ネットワークのライフサイクル管理、発注およびサービス管理、カスタマー・リレーションシップマネジメント(CRM)、サプライチェーン・マネジメント(SCM)をカバーします。ポータルソフトウェアの「Infranet」は、優れたビリングソリューションとして、今日のグローバルなテレコム市場における複雑なニーズをサポートします。

ポータルソフトウェアについて
ポータルソフトウェアは、固定網通信やデジタル通信を手がける通信事業者を中心に、柔軟なビリングおよび加入者管理ソリューションを提供しています。ポータルソフトウェアの統合されたビリングプラットフォームは、請求書等の発行業務だけでなく、複数のネットワークを利用したさまざまなサービスや支払い形態、プライスプラン、その他サードパーティの請求代行に至るまで、様々なサービスの請求や管理も可能にします。ポータルソフトウェアの柔軟で拡張性の高いソリューションによって、ビジネス・バリューを最大限にすると同時にオーナーシップのコストを最小限に抑え、迅速に新しい付加価値サービスを導入することができます。

ポータルソフトウェアの顧客企業には、モバイル通信事業者上位50社のうち35社が含まれ、その他にボーダフォン、AOL タイムワーナー、ドイツテレコム、TELUS、NTT系列会社、チャイナテレコム、ロイター、Telstra、China Mobile、テレノールモバイル、Vivendi、フランステレコムなどが含まれています。詳細についてはhttp://www.portal.comをご参照ください。

SAPについて

SAPは、企業向けビジネス・ソフトウェアの分野において世界のリーディングカンパニーです。SAPは、e-ビジネスプラットフォームであるmySAPビジネス・スイートを通じて、統合基幹業務ソフト (ERP) をはじめ、サプライチェーン・マネジメント (SCM) 、顧客関係管理 (CRM) 、電子商取引市場(eマーケットプレイス)、ポータル (Enterprise Portal) 、製品ライフサイクル管理 (PLM) などの構築を可能にする様々なソリューションを提供しています。SAPのソフトウェアは、すでに世界120を超える国の19,300以上の企業、60,100サイト以上で利用されており、企業内、および企業間のあらゆるビジネスプロセスの統合・効率化を達成しています。SAPは世界の50ヵ国以上に現地法人を持ち、またフランクフルト証券取引市場やニューヨーク証券取引市場を含む幾つかの取引市場で「SAP」として上場しています。詳細についてはhttp://www.sap.comをご参照ください。