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SAPジャパン、異種システム・アプリケーション間の連携機能を強化EAI/BPMソリューション「SAP XI」の最新版、バージョン3.0を出荷開始

~SAP未導入の企業を対象とした単体導入専用のライセンス体系も導入~

TokyoSAPジャパン株式会社(代表取締役社長:藤井 清孝、東京都千代田区大手町、以下SAPジャパン)は、本日より、ビジネスプロセスを連携するツールであるSAP Exchange Infrastructure(エスエイピー・エクスチェンジ・インフラストラクチャ、以下SAP XI)の最新版、「SAP XI3.0」の出荷を開始します。

近年、組織内のみならず、組織をまたがる業務まで、システムによって自動処理される傾向にあり、これまで以上に、プロセス間の連携の速度や円滑さが求められるようになりました。このような背景を踏まえ、今回出荷される「SAP XI3.0」では、最新機能としてBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)機能が追加され、異種環境下で効率的・効果的なプロセスの誘導・自動制御が実現されています。また、SAP以外のアプリケーション同士を連携するための機能が強化されるとともに、新たに、企業間取引の業界標準にも対応するアダプタも提供されるなど、企業間取引機能が強化されています。「SAP XI3.0」については、SAP製品を導入していない企業を対象とし、「SAP XI3.0」を単体で導入するための価格体系を新たに用意しました。以下、「SAP XI3.0」の特徴です:

1.ターゲット市場の拡大と新ライセンス体系の提供
    ①SAPの既存顧客のみならず、SAP製品未導入の企業を対象とした新たな価格体系を用意
2.SAP XI3.0の機能的強化点
    ①異種環境下でプロセスの誘導・自動制御を実現
    ②ハイテク業界、化学業界など業界標準に対応したアダプタの提供とシナリオテンプレートの提供
    ③J2EE Connector Architectureを基盤とした開発ツール提供によるアダプタ開発促進
    ④「パートナー・コネクティビティ・キット:PCK」の提供による、SAP XI未導入企業との連携向上
3. 製品サポート体制および導入サポート体制の充実
    ①SAP NetWeaverコンソーシアムSAP XI分科会に属する70社による導入支援体制の充実

【ターゲット市場の拡大と新ライセンス体系の提供】
「SAP XI3.0」については、SAP製品を導入していない企業を対象とし、「SAP XI3.0」を単体で導入するための価格体系を新たに用意しました。これにより、SAP製品のみでシステムが構築されている環境下、そして、SAPとSAP以外のアプリケーションが混在した環境に加え、SAP製品を導入していない企業も容易に「SAP XI3.0」を導入できるようになりました。SAP XIは、SAPの統合アプリケーションプラットフォーム「SAP NetWeaver」の構成要素のひとつであるため、他のSAP製品との接続性を検証しながらシステムを構成する必要がありません。

企業は、「SAP XI3.0」を導入することにより、mySAP CRMやmySAP SCMなどに代表されるアプリケーションの導入、SAP Enterprise Portalなど他のアプリケーションプラットフォームの導入も容易となるなど、企業内外の異なるアプリケーションにまたがるビジネスプロセスの設計・実行・管理が容易になります。

【SAP XI3.0の機能的強化点】

①異種環境下でプロセスの誘導・自動制御を実現
「SAP XI3.0」には、最新機能として、BPM機能が追加されています。そのため、多種多様なアプリケーションが混在する環境下において、異種環境であることの負荷を低減し、かつ、従来人間が介在していたアプリケーションの動作とデータの流れを効率的かつ効果的に誘導、制御します。また、市場動向、顧客ニーズや状況に応じ、ビジネスプロセスの変化に応じたデータの流れのタイミングや順序を柔軟に設定することや、取引の進捗状況のモニタリング、そして、不測事態発生時にはポータルやメールを介し、該当従業員に向け、警告を発する設定も可能です。BPMエンジンにはグラフィカルツールが備わっており、図を通して、ひと目で進捗状況を把握することが可能なため、柔軟で迅速なビジネスプロセス設計が可能となります。

グラフィカルツールによるビジネスプロセスの定義結果は、複数のアプリケーション機能を繋いでビジネスプロセスを定義、実行するための標準言語であるBPEL(Business Process Execution Language for Web Services: SAPが中心となって進めている標準化されたビジネスプロセス実行言語)に準拠して作成されます。

SAP製品同士でビジネスプロセスを連携する場合に必要なアダプタは、あらかじめ「SAP XI3.0」に内包されています。また、SAP以外のアプリケーションのデータ形式や通信方法に対応するアダプタも、「SAP XI3.0」の一部として提供されます。SAP以外のアプリケーション連携を行う場合は、プロセス設計時に、必要なアダプタを指定する必要があります。「SAP XI3.0」では、業界標準への対応やSAP XI未導入企業との連携機能も強化されています:

②ハイテク業界、化学業界など業界標準に対応したアダプタの提供とシナリオテンプレートの提供
「SAP XI3.0」で提供されるアダプタは、RosettaNet(ハイテク業界)やCEDI/CIDX(化学業界)等、企業間取引の業界標準に対応しており、これにより顧客企業が容易に業界標準へ対応できるように支援します。さらに、「SAP XI3.0」の一部として、mySAP ERPやmySAP SRM等を用いながら、RossettaNetやCEDI/CIDXへの対応を実現するためのビジネスシナリオやデータフォーマット変換のテンプレートも提供されます。

③J2EE Connector Architectureを基盤とした開発ツール提供によるアダプタ開発促進
SAPアダプタと第3者のアダプタ双方が利用できる定義済みのインターフェース情報や開発ツールで、アダプタ提供者間で標準規格であるJ2EE Connector Architecture(J2EEコネクター・アークテクチャ:JCA)を基盤としたものも「SAP XI3.0」の一部として提供されます。また、「SAP XI3.0」の出荷を機に、SAPジャパンでは、アダプタの認定制度を開始し、パートナーによるアダプタ開発を促進します。これにより、市場ニーズに応じたアダプタの提供が早い段階で可能になります。

④「パートナー・コネクティビティ・キット:PCK」の提供により、SAP XI未導入企業との連携も向上
「SAP XI3.0」を導入している企業と「SAP XI3.0」を導入していない企業間の接続ツールとして、「Partner Connectivity Kit(パートナー・コネクティビティ・キット:PCK)」が提供されます。PCKにより、企業間でのXMLメッセージの交換が可能になり、この結果、企業間の取引や協力が容易になります。

【製品サポート体制および導入サポート体制の充実】
「SAP XI3.0」の導入に関しては、SAPジャパン社内の130名以上のSAP NetWeaverコンサルタントのほか、本年4月に設立されたSAP NetWeaverコンソーシアムのXI分科会に属する70社が支援します。 そのため、「SAP XI3.0」の単体導入にも迅速に対応することが可能になります。また、24時間365日の電話によるサポートおよびオンサイトサポートを標準で提供します。

SAPジャパンは、このような画期的な機能をもつ「SAP XI3.0」の投入により、既存のSAP R/3顧客企業のみならず、SAP以外のアプリケーションを導入している企業への浸透を図っていきます。SAPジャパンは、2005年末までに40社、そして、2007年末までに140社からの「SAP XI3.0」の受注を計画しています。

SAPジャパンについて
SAPジャパンは、企業向けビジネス・ソフトウェアの分野において世界のリーディングカンパニーであるSAP AGの日本法人として、1992年に設立されました。SAPは統合基幹業務ソフト (ERP) をはじめ、サプライヤ・リレーションシップ・マネジメント (SRM) やサプライチェーン・マネジメント (SCM) 、カスタマーリレーションズ管理 (CRM) 、企業向けポータル (Enterprise Portal) 、製品ライフサイクル管理 (PLM) などの構築を可能にするさまざまなソリューションを提供しています。すでに世界では120カ国、23,400以上の企業で1,200万人以上のユーザに利用されており、企業内、および企業間のあらゆるビジネスプロセスの統合・効率化を達成しています。日本国内でもすでに1,100社以上の企業グループで利用され、日本企業の情報化の推進、国際競争力および企業価値の向上に貢献しています。(http://www.sap.co.jp)