~「ABeam鉄道業会計ソリューション」が短期構築を可能に~
Tokyo — アビーム コンサルティング株式会社(代表取締役社長 西岡一正、東京都千代田区、以下 アビーム コンサルティング)とSAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ロバート・エンスリン、以下SAPジャパン)は、東京地下鉄株式会社(代表取締役社長 梅﨑 壽、東京都台東区、以下 東京地下鉄)の経理システム「M’ ips」(注1)の構築を完了、4月3日より本稼動させ、このたび安定稼動を確認したことを発表しました。
東京地下鉄は、完全民営化を行う上で、民間企業に求められる経営管理基盤の確立のため、全社的なシステムおよび業務の早急な再構築が急務となっていましたが、アビーム コンサルティングがわずか1年あまりで、経理・財務、購買・在庫、工事管理、資産管理の広範囲にわたる基幹系システム・業務の全面刷新を実現しました。
【対象業務範囲・目的】
- 経理・財務:決算の早期化、予算編成/執行管理の高度化、業務のスリム化
- 購買・在庫:購買・在庫管理業務の効率化/スピードアップ(見積依頼・回答の電子化を含む)
- 工事管理:工事管理業務の高度化、効率化(重複作業の廃止)
- 資産管理:固定資産管理業務の効率化、減損会計への対応
M’ ipsは、SAPジャパンの統合基幹業務(ERP)パッケージ「mySAP ERP」をベースに、アビーム コンサルティングの「ABeam鉄道業会計ソリューション」を適用したものであり、エンドユーザー数は約850名です。「ABeam鉄道業会計ソリューション」(注2)の持つ各種定義書、設計書、プログラム等を活用することで、広範囲な業務領域において短期間かつ経済的なシステム・業務の再構築を実現しました。
アビーム コンサルティングは基本設計段階からプロジェクトを全般的に支援し、業務改革の支援、および設計・開発・テスト・データ移行・技術基盤構築等にわたる作業請負を行い、計画通りにプロジェクトを推進・稼働させました。プロジェクト全体の規模としては、ピーク時で、東京地下鉄の財務部、計画管理部、管財部と情報システム部等から約50名、アビーム コンサルティングから約100名が関与しました。また、現在アビームコンサルティングは、東京地下鉄の人事システムの再構築も支援しており、来春の稼動を予定しています。
アビーム コンサルティングのSIS事業部プリンシパル竹谷とし子は次のように述べています。「東京地下鉄様は、弊社にとって会社の創業当初からお付き合いをさせて頂いているお客様であり、M’ ipsの一世代前の経理システム構築にも弊社が参画させていただきました。今回、上場準備という東京地下鉄様にとって最重要な課題の取り組みにあたり、弊社をパートナーに選んで頂き、非常に光栄に感じるとともに、メンバー全員がやりがいをもって取り組ませていただきました。予定通り本年4月に無事、稼働を迎える事が出来ましたが、次のフェーズとして経理業務の更なる高度化、既存の部門システムのM’ ipsへの統合等が後に控えています。現在構築が進行中で来春稼働予定の人事システムと併せて弊社では、今後も“Real Partner”として、ご支援させていただく所存です。」
注1:M’ ips
Metro Integration Processing System(東京メトロの統合化された情報システム)の略。
注2:ABeam鉄道業会計ソリューション
国内有数のERP導入実績を誇るアビーム コンサルティングが持つ数多くの成功事例から築き上げられた会計業務のベストプラクティスに、鉄道事業会社固有の要件を加味したmySAP ERPを中核とした会計システム構築のトータルソリューション。鉄道業会計規則、鉄道業固有の商慣習等に対応した業務プロセス、システム設定定義書、アドオン設計書、プログラムソースコード、テスト仕様書、データ移行ツール、操作マニュアル等の各種成果物サンプル、及び作業項目一覧や課題管理ツール等のプロジェクト推進ツールが用意されており、鉄道業における会計システム、業務再構築の短期実現を可能にする。
アビーム コンサルティングについて
アビーム コンサルティングは、アジアを中心とした海外ネットワークを通じ、それぞれの国や地域に即したグローバル・サービスを提供している総合マネジメントコンサルティングファームです。戦略、BPR、IT、組織・人事、アウトソーシングなどの専門知識と、豊富な経験を持つ約2,400 名のコンサルタントを有し、金融、製造、流通、エネルギー、情報通信、公共などの分野を担う企業、組織に対し幅広いコンサルティングサービスを提供しています。2005年3月期 連結売上高は274億円(米国会計基準準拠、決算期変更に伴う10ヶ月の変則決算)。
SAPジャパンについて
SAPジャパンは、企業向けビジネス・ソフトウェアの分野において世界のリーディングカンパニーであるSAP AGの日本法人として、1992年に設立されました。SAPは統合基幹業務ソフト (ERP) をはじめ、サプライヤ・リレーションシップ・マネジメント (SRM) やサプライチェーン・マネジメント (SCM) 、カスタマーリレーションズ管理 (CRM) 、企業向けポータル (Enterprise Portal) 、製品ライフサイクル管理 (PLM) などの構築を可能にするさまざまなソリューションポートフォリオを提供しています。すでに世界では120カ国、32,200以上の企業で利用されており、企業内、および企業間のあらゆるビジネスプロセスの統合・効率化を達成しています。日本国内でもすでに1,300社以上の企業グループで利用され、日本企業の情報化の推進、国際競争力および企業価値の向上に貢献しています。(http://www.sap.com/japan/)
以上