~新たなビジネスモデル構築と業務の効率化に向け、RFID実用化を短期間で達成~
Tokyo — SAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ロバート・エンスリン、以下SAPジャパン)は、株式会社ヨドバシカメラ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 藤沢 昭和、以下 ヨドバシカメラ)の物流センターにおいて日本初の商用RFID(無線ICタグ)適用プロジェクトが、5月30日に本格稼動したことを発表します。
仕入先からの入荷プロセスにおけるRFID適用プロジェクトに際し、ヨドバシカメラはmySAP SCMのRFID対応製品である「SAP Auto-ID Infrastructure (以下SAP AII)」を採用しました。SAP AIIは世界的に規格統一が進められている商品コードであるElectronic Product Code(以下、EPC)に標準機能として対応しており、コラボレーションを伴ったEPCの商用物流での展開は国内初となります。RFIDの特徴である、EPCデータ管理を実際のビジネスへ活用するという革新的な目標が今回の本番稼動により達成されました。
この度の「SAP AII」を中核としたRFIDシステム立ち上げと活用により、ヨドバシカメラはさらなるシステムの自律化を進め、業務プロセスの効率化と最適化を目的としています。今回、対象となった範囲は以下のとおりです。
- 入荷検品作業の省力化・正確性向上
- 仕入先との新入荷プロセス確立
- 在庫管理・仕入先管理を含めた業務自動/自律化
ヨドバシカメラは2005年後半よりSAP製品の評価と概要設計を行い、すでに導入されていた大規模なmySAP ERPの負荷低減と現場処理のシステムを考慮し、システム基盤となるSAP NetWeaverプラットフォーム上でSAP AIIとmySAP ERPの連携を進めました。SAP AIIとmySAP ERPは、アプリケーション間のプロセス連携を統合するXI(エクスチェンジインフラストラクチャ)を介して統合されており、EPCデータは、リーダーを介してSAP AIIで集中的に管理されます。今回のRFID適用プロジェクトは、ヨドバシカメラの、Enterprise SOA(エンタープライズ・サービス指向アーキテクチャ)をベースとしたビジネスプロセスの迅速な変更を支援する柔軟なシステムの設計開発を行うというコンセプトに則っており、大規模なERPを含めた既存のシステム環境に対し、大きなインパクトを与えずに、RFIDシステムの導入が可能となりました。
同RFIDシステム構築プロジェクトは2005年末に発足、実質6カ月未満での稼動を実現しました。SAPジャパンのコンサルティングおよびカスタマーサポートそしてドイツ本社を含めた少数精鋭でのメンバー構成とお客様側体制と1つのチームとして有機的に機能し、プロジェクトを進めたことが短期稼動を実現させた要因の1つです。
ヨドバシカメラはサプライチェーン上のビジネス戦略を実現するための1つの手段としてRFIDシステムを活用し、今後幅広い領域にて展開する予定です。
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