SAP、2009年度第1四半期の決算を発表 売上は低下するも利益率は好調

2009年4月30 日 by SAP News 0

(本リリースは、4月29日に弊社独本社から発表されたものを和訳したものです)

Tokyo【独ワルドルフ発】- SAP AG(NYSE:SAP、以下SAP)は本日、2009年3月31日を決算日とする第1四半期の暫定的な決算報告を発表しました。
業績のハイライトは次のとおりです。

2009年度第1四半期のハイライト

SAP – 2009年度第1四半期*
  US GAAP Non GAAP**
(単位:百万ユーロ) 2009年度
第1四半期
2008年度
第1四半期
増減率
(%)
2009年度
第1四半期
2008年度
第1四半期
増減率
(%)
固定通貨
換算ベース
増減率(%)***
ソフトウェア売上 418 622 -33 418 622 -33 -34
ソフトウェアおよびソフトウェア関連サービス売上 1,741 1,736 0 1,753 1,783 -2 -4
総売上 2,397 2,460 -3 2,409 2,507 -4 -6
営業利益 2,065 2,101 -2 1,999 2,018 -1 -3
-うちリストラクチャリング費用 160 160
営業利益率(%) 13.9 14.6 -0.7pp 17.0 19.5 -2.5pp -2.3pp
継続事業からの利益 210 247 -15 267 345 -23
純利益 204 242 -16 262 340 -23
継続事業からの基本EPS (ユーロ) 0.18 0.21 -14 0.22 0.29 -24
 

* 全ての数値は未確定で未監査のものです。

** 売上は、Business Objects社が単独企業であった場合は計上されていたにも関わらず、企業結合会計を導入した結果、US GAAPの下ではSAPによる計上が認められないBusiness Objects社のサポート売上部分を調整したものです。営業費用の品目に含まれる調整は、買収関連費用です。

*** 固定通貨換算ベースのNon GAAP売上および営業利益の数値は、当期のものではなく前年同期の平均為替レートを用いて当期の売上および営業利益を換算し、算出したものです。当年のNon GAAPによる固定為替レート換算の数値と、前年同期のNon GAAP数値を比較し、固定為替レートベースの前年同期比の増減率を算出しています。

売上 - 2009年度第1四半期
  • US GAAPベースのソフトウェアおよびソフトウェア関連サービスの売上は前年同期から横ばいの17億4000万ユーロ(2008年=17億4000万ユーロ)となりました。Non GAAPベースのソフトウェアおよびソフトウェア関連サービスの売上は前年同期比で2%(固定通貨換算ベースでは4%)減少して17億5000万ユーロ(2008年=17億8000万ユーロ)となりました。
  • US GAAPベースの総売上は前年同期比で3%減少して24億ユーロ(2008年=24億6000万ユーロ)となりました。Non GAAPベースの総売上は前年同期比で4%(固定通貨換算ベースでは6%)減少して24億1000万ユーロ(2008年=25億1000万ユーロ)となりました。
  • US GAAPベースのソフトウェア売上は前年同期比で33%(固定通貨換算ベースでは34%)減少して4億1800万ユーロ(2008年=6億2200万ユーロ)となりました。この売上減少はグローバルな景気後退による世界的な事業環境の悪化によるものであり、また比較対象となっている2008年度第1四半期が世界的な市場低迷をもたらした2008年度第3四半期の経済危機発生よりも以前の期であること、さらにBusiness Objects社買収による影響も含んでいることによります。

2009年度第1四半期のNon GAAPベースの数値からは、Business Objects社買収による繰延保守の一時償却1100万ユーロが除外されています。

利益 - 2009年度第1四半期
  • US GAAPベースの営業利益は前年同期比8%減の3億3200万ユーロ(2008年=3億5900万ユーロ)となりました。Non GAAPベースの営業利益は、前年同期比で16%(固定通貨換算ベースでは17%)減少して4億1000万ユーロ(2008年=4億8900万ユーロ)になりました。US GAAPベースとNon GAAPベースの営業利益には、先に発表された人員削減に伴うリストラクチャリング費用1億6000万ユーロによるマイナスの影響が含まれています。2009年度通年でのこの費用は2億ユーロから3億ユーロの間と予想しています。
  • US GAAPベースの営業利益率は0.7パーセンテージポイント減の13.9%(2008年=14.6%)でした。Non GAAPベースの営業利益率は2.5パーセンテージポイント減の17.0%(2008年=19.5%)、固定通貨換算ベースでは2.3パーセンテージポイント減の17.2%でした。US GAAPとNon GAAPベースの営業利益率は、先に発表された人員削減に伴うリストラクチャリング費用1億6000万ユーロによるマイナスの影響を受け、それぞれ6.7パーセンテージポイントと6.6パーセンテージポイント減となりました。
  • US GAAPベースの継続事業利益は、前年同期比で15%減少し、2億1000万ユーロ(2008年=2億4700万ユーロ)でした。Non GAAPベースの継続事業利益は、前年同期比で23%減少し、2億6700万ユーロ(2008年=3億4500万ユーロ)でした。US GAAPとNon GAAPベースの継続事業利益は、先に発表された人員削減に伴うリストラクチャリング費用1億6000万ユーロによるマイナスの影響を受けました。
  • 1株当たりのUS GAAPベースの継続事業利益は前年同期比で14%減少し、0.18ユーロ(2008年=1株当たり0.21ユーロ)でした。Non GAAPベースの1株当たりの継続事業利益は、前年同期比で24%減少し、0.22ユーロ(2008年=1株当たり0.29ユーロ)でした。US GAAPとNon GAAPベースの1株当たりの継続事業利益は、先に発表された人員削減に伴うリストラクチャリング費用1億6000万ユーロによるマイナスの影響を受け、それぞれ0.09ユーロと0.10ユーロ減となりました。


2009年度第1四半期のNon GAAPベースの営業利益からは、Business Objects社買収による繰延保守の一時償却と買収関連費用の合計額7700万ユーロが除外され、また2009年度第1四半期のNon GAAPベースの継続事業利益とNon GAAPベースの1株当たり継続事業利益からは、Business Objects社買収による繰延保守の一時償却と買収関連費用の合計額5800万ユーロが除外されています。

SAPの共同CEO、レオ・アポテカー(Léo Apotheker)は次のように述べています。「ソフトウェア売上については限られた見通ししか得られていませんが、この厳しい事業環境においても利益率を守るために必要な手段を引き続き講じています。昨年10月に開始し2009年度第1四半期にも継続したコスト抑制策は非常に奏功し、それによって達成された利益率に満足しています。今後も厳しいコスト管理を継続していきます。このような環境において、とくに人員削減に伴うリストラクチャリング費用を考慮した際に、優れた利益率を達成できることは、SAPのビジネスモデルが持つ強さ、柔軟性、および拡張性によるものです」

「お客様はこれまで以上に自らの事業の透明性を必要としていますが、しかし同時に、迅速に導入でき、ROI(投資回収)を早期に実現するソリューションも求めています。SAPはその両方のニーズを満たすため、『SAP® BusinessObjects™』や新しい『SAP® Business Suite 7』などのソリューションを提供しています。最新かつオープンなアーキテクチャにより、予め設定された業界ごとのベストプラクティスを用意することによって、お客様が最も重大なペインポイントに迅速に対処することを可能にします。この困難な環境においてSAPが市場のリーダーとしての地位を維持できている事実は、SAPが大規模、中規模、および小規模の企業向けに、業界で最も幅広く奥深い製品ポートフォリオを持ち、また継続的にイノベーションを進める能力を有していることによります。SAPは、強固なビジネスモデル、高度なスキルを持つ従業員、および優れた顧客ベースを持つ強い企業です。2000年代初めにそうであったように、SAPはさらに強い企業となって今回の景気後退を切り抜けることができると確信しています」

キャッシュフロー - 2009年度第1四半期

継続事業による営業キャッシュフローは前年同期から30%の増加となる13億9000万ユーロ(2008年=10億7000万ユーロ)でした。フリーキャッシュフローは33%増の13億4000万ユーロ(2008年=10億1000万ユーロ)でした。フリーキャッシュフローが総売上に占める割合は56%(2008年=41%)でした。2009年3月31日現在の現金および現金等価物、使途制限付現金、短期投資は、29億5000万ユーロ(2008年12月31日=16億6000万ユーロ)でした。

2009年のビジネス環境とコスト抑制策

SAPでは、2009年の事業環境は依然困難になると予想しています。さらに、2009年にはBusiness Objects社の買収による効果はもはや計上されず、また第2四半期においても第1四半期と同様、世界的な市場低迷をもたらした2008年度第3四半期の経済危機以前の好調な前年同期との比較は困難なものとなります。

SAPは先に、今日の市況や世界的不況の影響の広がりにSAPの事業規模を適合させるため、2009年末までに全世界で4万8500人にまで人員削減を行う計画であり、こうした目標を達成するための一要素として従業員の自然減を最大限活用していくと発表しました。またこの人員削減によって2009年には2億ユーロから3億ユーロの間の一時的なリストラクチャリング費用の発生を予想していることも発表しています。2009年度第1四半期に発生した1億6000万ユーロのリストラクチャリング費用は、2200人の人員の削減をカバーしています。

SAPは、2008年10月に開始したコスト削減策を継続するとともに、サードパーティ関連のコストや資本支出などのあらゆる変動費について厳格なコスト管理を引き続き行うことを含め、支出の削減に向けてさらなる措置を講じていきます。

今後の見通し

2009年度通年の見通しは以下のとおりです。

SAPは以下の通り、2009年1月28日に発表した第4四半期および通年の決算報告プレスリリースに記載された2009年度通年の見通しを維持しています。
経済およびビジネス環境を取り巻く継続的な不安定さを理由として、当社は2009年度通年のソフトウェアおよびソフトウェア関連サービス売上の具体的な見通しについては、発表を行いません。Business Objects社買収による繰延保守の一時償却および買収関連費用を除外した2009年度通年のNon GAAP営業利益率は、固定通貨換算ベースで24.5~25.5%の範囲と予想しています。これには、人員削減によって一時的に発生すると予想されるリストラクチャリング費用2億~3億ユーロが含まれますが、この費用は、Non GAAPベースの営業利益率の見通しに約2~3パーセンテージポイントのマイナスの影響を及ぼしています。2009年度のNon GAAPベースの営業利益率の見通しは、Business Objects社買収による繰延保守の一時償却を除外した2009年度通年のNon GAAPベースのソフトウェアおよびソフトウェア関連サービス売上が固定通貨換算ベースで横ばいから1%減の間になることが前提となります(2008年=86億2300万ユーロ)。
2009年度の実効税率は継続事業によるUS GAAPベースの利益に対して29.5~30.5%になると予想しています(2008年=30.0%)。

国際財務報告基準(IFRS)の財務データ

当社は今後、US GAAPベースの報告を取りやめ、2010年以降は国際財務報告基準(IFRS)に基づく財務データのみを報告します。こうした変更に対し、資本市場による事前の対応を実現するため、本プレスリリースの財務セクションにはIFRSの財務データを記載しています。

地域別業績
  • 2009年度第1四半期の地域別業績概要につきましては、こちら(PDF, 58KB)
  • をご覧ください。

2009年度第1四半期における主要な結果
  • 2009年度第1四半期に締結された主な契約は以下の通りです。(順不同)

    [ヨーロッパ・中東・アフリカ地域]:
    EWE Aktiengesellschaft、Papadopoulos Biscuits、フランス国鉄、バンク・オブ・アイルランドグループ

    [南北中央アメリカ地域]:
    Banco de Credito de Colombia、センターポイント・エナジー、Open Range Communications、ウェスティングハウス・エレクトリック

    [アジア太平洋・日本地域]:
    Kingfisher Airlines、株式会社クボタ、株式会社ヨドバシカメラ、Liaoning Electric Power、シンガポール国立大学

  • 2009年3月18日、SAPはSAP BusinessObjects ガバナンス、リスク、コンプライアンス(GRC)管理ソリューションの一部を構成する「SAP® BusinessObjects™ Global Trade Services」アプリケーションの新バージョンを発表しました。同じくSAP BusinessObjects GRCソリューションである「SAP® BusinessObjects™ Risk Management」アプリケーションと組み合わせることにより、この新しいアプリケーションはロジスティクスや受注処理などさまざまな取引プロセスにわたって規制へのコンプライアンスを自動化し、お客様がサプライチェーンのリスクを容易、迅速、かつ効果的に特定し、軽減することを支援します。
  • 2009年3月11日、SAPはエンタープライズおよびモバイル・ソフトウェアの業界リーダーであるサイベース社と共に、ユーザーが時や場所を問わず重要なビジネス情報にアクセスする手段に変革をもたらす共同イノベーションを中心とした提携を行うと発表しました。両社は、サイベース社が業界をリードするモバイル・エンタープライズ・アプリケーション・プラットフォームを組み込むことで、iPhone、Windows Mobile、BlackBerryおよびその他の機器向けとして初めてSAP Business Suiteソフトウェアを提供するために、共同イノベーションと協力を行います。
  • 2009年3月4日、SAPは、小規模企業がIT投資効果をより迅速に得ることでコスト削減を実現できるよう、「SAP® Business One」アプリケーションをIntel® Xeon®プロセッサ・ベースのシステム上で最適化するためにインテル社と協力すると発表しました。SAPとインテル社はこの協力の成果を活かすため、OEMやソリューションプロバイダに業界ごとのバンドルを作成するよう促すことを意図しています。
  • 2009年3月4日、SAPはあらかじめ設定されたSAP BusinessObjectsソリューションを「SAP® Business All-in-One」ソリューションに組み込むという計画を発表しました。この機能強化の一環として、SAP BusinessObjectsポートフォリオのビジネスインテリジェンス機能がSAP Business All-in-Oneに統合され、お客様は、信頼性ある、かつタイムリーなデータに即時にアクセスすることができるようになります。
  • 2009年3月2日、SAPはよりサステイナブルな業務慣行のための自社業務とお客様のソリューションの両方を網羅した、サステナビリティ(持続可能性)に対する長期的・戦略的な取り組みを発表しました。まずお客様によるサステナビリティへの取り組みを支援するため、SAPはTechniData社と共に環境・安全・衛生(EHS)管理のための拡大されたソリューションを発表しました。また、社内でのサステイナブルな業務への取り組みを示すため、SAPは温室効果ガス排出を2020年までに2000年の水準まで引き下げると発表しました。SAPはさらに、サステナビリティへの取り組みを推進するために部門横断的な機能を持つサステナビリティ事業部を新設し、SAP初の最高サステナビリティ責任者(chief sustainability officer)が同部を率いていくことを発表しました。
  • 2009年2月18日、SAPはUBmatrix社から「SAP® BusinessObjects™ XBRL Publishing」アプリケーションの提供が開始されたと発表しました。これは新しい「eXtensible Business Reporting Language (XBRL)」アプリケーションであり、お客様が米国証券取引委員会(SEC)や英国歳入税関庁(HM Revenue & Customs)などの機関から要求される財務および事業関連情報を作成、提出することを可能にします。
  • 2009年2月4日、SAPは企業のパフォーマンスの最適化とITコスト削減を支援する次世代ソフトウェアスイート、「SAP Business Suite 7」ソフトウェアを発表しました。SAP Business Suiteはenhancement packageによる容易なアップグレードを通じてお客様のITコストを引き下げます。SAP BusinessObjectsポートフォリオから選ぶ分析機能によって洞察を深め、また業界のベストプラクティスのモジュラーごとの採用やサービス指向アーキテクチャ(SOA)を通じて、プロセスの卓越性をエンドツーエンドで実現するよう設計されています。
  • 2009年2月2日、SAPは世界トップの計測ソリューション・プロバイダのひとつであるLandis+Gyr社と共に、エンタープライズ・サービスを使ってLandis+Gyr社の先進的な計測インフラストラクチャと「SAP® for Utilities」ソリューション・ポートフォリオとを統合するためのソフトウェア開発協力契約を締結したと発表しました。この統合によって計測からビジネス・アプリケーションまでの特定のエンドツーエンドのビジネスプロセスが可能になり、またエネルギー関連データの透明性とアベイラビリティを新たな水準へと高めることによってエネルギー関連の公共事業体がプロセスやエネルギーの効率をさらに高めることを可能にします。

国際財務報告基準(IFRS)の財務データ
当社は今後、US GAAPベースの報告を取りやめ、2010年以降は国際財務報告基準(IFRS)に基づく財務データのみを報告します。こうした変更に対し、資本市場による事前の対応を実現するため、本プレスリリースの財務セクションにはIFRSの財務データを記載しています。

Non GAAP指標の使用について
本プレスリリースでは、Non GAAPベースの売上、営業利益、営業利益率、フリーキャッシュフロー、固定為替レート換算による売上および営業利益、ならびに米ドル換算ベースのNon GAAP売上数値といった特定の財務指標を開示しています。これらの指標はUS GAAP(一般に公正妥当と認められた会計原則)に準拠して作成されていないため、Non GAAP財務指標とみなされます。SAPが使用しているNon GAAP指標は、他社のNon GAAP指標と異なる可能性があります。Non GAAP指標は、US GAAPに従って作成された、売上、営業利益率、その他の財務業績指標に対して付加的な指標とみなされるべきであり、代替的もしくは優位とみなすべき指標ではありません。

以上

なお、本社プレスリリースの原文はこちらをご参照ください。

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