【参考資料】SAPがSybaseを買収

2010年5月14 日 by SAP News 0

モバイルプラットフォーム上でのSAPソリューションの展開を加速する戦略的布石
企業情報および業務プロセスの管理、分析をあらゆるデバイス上で支援

(本リリースは、5月12日に弊社独本社から発表された発表文の抄訳です)

TokyoSAP AG(NYSE:SAP、以下 SAP)と米カリフォルニア州ダブリンを拠点とするSybase(NYSE:SY、以下 Sybase)は本日、SAP子会社であるSAP AmericaがSybaseを買収する最終的な合併契約書に調印したと発表しました。これにより、このIT分野のリーダー企業2社は協力して、企業の「Unwired Enterprise(無線企業)」化による企業の成功を後押ししていくことになります。今回の合併により、お客様は昨今の急増するデータをうまく活用し、顧客企業に情報やインサイトをリアルタイムにどこからでも提供できるようになり、迅速で十分な情報に基づいた意思決定を迅速に行うことができます。また、生産性やスピード、機敏性が向上することで、お客様のビジネスの成長を支援します。合併契約書の条項に基づき、SAP AmericaはSybaseの発行済み普通株式すべてを対象に、1株あたり65.00ドルで現金による株式公開買付けを行います。これは約58億ドルの企業価値に相当します。

この1株あたりの買付け価格は、Sybaseの3カ月間の平均株価に44%のプレミアを上乗せした額となります。今回の取引にはSAPの手元現金預金に加え、Barclays CapitalおよびDeutsche Bankからの借入金27億5,000万ユーロが充てられます。

Sybase取締役会は、この合併を全会一致で承認しました。公開買付けの締切りは、完全希薄化後ベースでSybaseの発行済み普通株式の過半数の応募、ならびに関連の独占禁止法取締機関の承認を条件とします。

SAPとSybaseに相乗効果

SAPとSybaseは共に、製品ラインと市場において相乗効果を期待しています。SAPは、モバイルプラットフォーム上のソリューションの展開を加速し、インメモリ・コンピューティングのビジョンの実現に向けて推進します。これにより、SAPソフトウェアのユーザー採用率が高まり、既存の顧客の投資から大きな事業価値を引き出します。また、Sybaseの革新的なモバイルプラットフォームは、SAPおよびSAP以外のあらゆるアプリケーションやデータを結び付けてモバイル機器で稼動することを可能にします。SAP、Sybaseおよびそれぞれのお客様は、Sybaseのメッセージングネットワークを活用し、世界中に850以上あるモバイル通信事業者通じて40億人のモバイル契約者と繋がり、消費者のモバイル機器上のアラート、トランザクション、プロモーションなどを通して彼らと関わることができるようになるでしょう。

Sybaseにおいては、SAPのインメモリ技術によって分析処理能力が飛躍的に向上します。また、同社が金融業界において築いた複合イベント処理や分析ノウハウを、SAPが得意としてきた他の業界、市場、製品領域のお客様にも提供できるようになります。Sybaseの中核を成すデータベース事業も、統合的な取引や分析能力を提供するSAPのインメモリ技術によって強化されます。同時にSAPは、主要データベースベンダーに対するサポート継続を表明することで、お客様の選択を重視する姿勢をいっそう明確にしました。

SAPとSybaseが生み出す相乗効果は、両社のエコシステムの可能性も広げます。ソフトウェアパートナーや導入パートナーは、Sybaseの市場を牽引するモバイルプラットフォーム上で新たな機会を得ることができ、これにより、主要なデバイス各種においてモバイル・エンタープライズアプリケーションの開発、提供、確実な管理が容易になります。

共に成長するSAPとSybase

SAPの共同CEOで、SAPエグゼクティブボードのメンバーでもあるビル・マクダーモット(Bill McDermott)は次のように述べています。
「このたびの合併により、SAPの活動可能な市場は劇的に拡大し、世界最高峰のビジネスソフトウェアと世界最強のモバイルインフラ・プラットフォームがタッグを組むことで、業界トップのソリューションを何億ものモバイルユーザーに提供できるようになります。SAPとSybaseのお客様にとっては、まさに画期的な出来事で、重要な機能と情報を担う従業員にどこからでもつながることができ、企業は経営上の意思決定をより迅速に、十分な知識に基づき、リアルタイムで行うことが容易になります。SAPのお客様中心の姿勢を貫くことで、Sybaseのお客様が成功できるよう、全力でサポートしていく決意です。」

SAPは、両社の製品ロードマップを引き続き支援しながら、お客様が既存投資からさらに多くの価値を引き出せるよう、製品強化に努めていくと述べています。また、両社の開発部門はそのまま残すことで、双方向のコラボレーションを通じてお客様のためにイノベーションをさらに推し進めていくと表明しています。

カリフォルニア州ダブリンを本社とするSybaseは、企業・モバイルデータベース、ミドルウェア、同期化、暗号化、デバイス管理ソフトウェア、モバイル・メッセージングサービスなど、顧客情報を安全に管理し、活用するための多様なソリューションを提供しています。

SAPの共同CEOで、SAPエグゼクティブボードのメンバーでもあるジム・ハガマン・スナーベは次のように述べています。
「モバイル機器は、工場の管理者、小売店のマネージャー、あるいは発展途上国の起業家といったユーザーを問わず、ビジネスアプリケーションの相互作用のポイントとして、選ばれるようになっています。SAPとSybaseの組合せは、最先端モバイル機器を用いてオペレーションを管理するオプションをユーザーに提供し、メッセージングの相互運用性、コンテンツの提供、モバイルコマース・サービスといったモビリティが持つ力を、企業や役職、場所を問わず最大限に発揮させることができます。さらに、Sybaseの定評あるデータベースビジネスを取りまくイノベーションは「真」のリアルタイム分析の道を開き、最終的にビジネスア・プリケーションとビジネス・インテリジェンスの間にある時代遅れの障壁を取り払うことになるでしょう。」

SAPジャパンの代表取締役社長ギャレット・イルグ(Garrett Ilg)は、次のようにコメントしています。
「Sybaseはモバイル分野の業界大手であり、今回の買収によってSAPが注力するオンデバイス分野をさらに強化することができます。世界的に見ても大きなモバイル市場を持つ日本やアジア地域にとっては、より幅広いモバイルソリューションをお客様に提供できる可能性を秘めています。SAPのインメモリ技術をSybaseのデータベース基盤と合わせて研究開発を進めていくことで、SAPのさらなる飛躍の足がかりとなることを期待しています。」

Sybase は独立して運営

両社はSybaseが今後、「Sybase, an SAP Company」という名のもと、独立した事業体として運営していくことを発表しました。Sybaseの経営陣は引き続き事業の運営を行います。SAPエグゼクティブボードはSybaseの会長およびCEOを、SAPのエグゼクティブボードに加えるよう、スーパーバイザリーボードに提案する予定です。

最高技術責任者(CTO)で、技術・革新担当のSAPエグゼクティブボードのメンバーであるヴィシャル・シッカ(Vishal Sikka)は次のように述べています。
「今回の合併によって、SAPとSybaseは既存のお客様による技術投資に対して、モビリティとリアルタイムの情報による素晴らしいメリットを提供できるでしょう。SAPのインメモリ・コンピューティング技術は、すでに経営分析に革命をもたらしており、全てのアプリケーションにおける企業データの管理にもパラダイムシフトを引き起こすでしょう。SAP内のインメモリチームは現在のミッションである、インメモリ技術の革新に引き続き取り組み、これらのイノベーションによってSAPとSybase双方は、かつてない価値をお客様に提供できるようになるでしょう。」

SybaseのCEOジョン・チェン(John Chen)は次のようにコメントしています。
「今回の統合はソフトウェア業界にとっては変革的な出来事です。SAPのインメモリ技術とSybaseのデータベース技術を合わせれば、トランザクションや分析アプリケーションの設計に革命が起き、全ての事業に利益をもたらすでしょう。さらに、エンタープライズ・アプリケーションのマーケットリーダーと、エンタープライズ・モビリティのマーケットリーダーが合体することで、世界中の企業が様々なデバイス上でビジネスを運営できるようになります。これは企業の生産性に新たな波を起こすでしょう。SAPとSybaseの統合によって、企業がますますデータ・消費者・モバイル中心になりつつある世界で躍進することができるソフトウェアの提供が可能となるでしょう。」

SAPの2010年以降のnon-IFRSベースでの1株当たり利益に貢献する見通し

今回の買収は2010年第3四半期に完了する見通しで、即座にSAPのnon-IFRS調整後ベースでの1株当たり利益に貢献すると予想されます。SAPは今回の買収が、歳入増大と、コスト効率の実現の相乗効果があるものと期待しています。具体的な製品、go-to-market戦略、その他統合の詳細に関しては買収完了後に公開されます。

株式公開買付け詳細と情報の開示

SAP Americaの完全所有子会社であるSheffield Acquisition Corp.が、Sybaseが発行したすべての普通株を対象に、米国証券取引法に基づき株式公開買い付けをただちに開始します。公開買付けと Sybase の株式の引き受け完了は、Sybaseの発行済み普通株の完全希薄化ベースで過半数の買い付けと、規制およびその他の慣習的条件の実現が条件です。SAP株主による買収承認の必要はなく、また、買収は融資条件によって左右されるものではありません。

以上


■ Sybaseについて
SYBASE, Inc.(本社:米カリフォルニア州ダブリン)は、情報の管理・分析・集約に向け、エンタープライズおよびモバイル・ソフトウェアを提供する業界大手企業です。多くのデータ集約型業界や、あらゆるシステム、ネットワーク、デバイスへの導入実績を誇り、世界中でパフォーマンス・リーダーとして認められています。25年に渡って、情報の管理、分析、エンタープライズ・モバイル・ソリューションを提供し、世界で最も重要な金融サービス、通信、製造、政府のミッションクリティカルなシステムを支援しています。同社の詳細については下記URLをご参照ください。
http://www.sybase.com/

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