日産自動車、英国のEV用バッテリー生産新工場にSAP ERPを採用

2011年9月15 日 by SAP News 0

~グローバル展開に対応したシステム基盤で日産自動車のEV戦略を支援~

TokyoSAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:安斎富太郎)は、日産自動車株式会社が、英サンダーランド工場内に2012年に操業を開始する電気自動車(EV)向けリチウムイオンバッテリー生産工場に、「SAP® ERP」の採用を決定したことを発表しました。本工場は、座間事業所内の工場に次ぐ世界で2番目のリチウムイオンバッテリー生産専門工場で、年間6万基のバッテリー生産が可能となる予定です。

排出ガスを出さない「ゼロ・エミッション車」において世界的リーダーになることを目標に掲げる日産自動車と、アライアンスパートナーであるルノー社は、日産自動車が昨年12月に発売した世界戦略車EV「日産リーフ」をはじめ、アライアンスとして当面3ブランド8車種のEVの生産を予定しています。この実現に向けて、リチウムイオンバッテリーの開発・生産・販売を行うオートモーティブエナジーサプライ株式会社(AESC)を2007年にNECなどと合弁で設立し、日産自動車の神奈川県座間事業所でリチウムイオンバッテリーを量産しています。

今回、英サンダーランド工場に採用が決まったSAP ERP のシステムは、座間事業所において2010年に構築された生産計画系システムをグローバル展開する形となります。

座間事業所におけるSAP ERPを用いた生産計画系のシステムは、2009年10月に導入検討を開始しました。バッテリーは自動車と比べて生産リードタイムが長く、その特性に応じた生産計画や生産管理を統括する仕組みが必要でした。バッテリー単体での販路はルノー向け、サービス部門、OEM供給などがあり、生産工程では最終パック化する前のモジュールでの出荷も求められ、また、新工場として立ち上がった座間事業所内の工場では、生産管理機能のみならず、営業・調達・経理・会計を含めた一連の企業活動をサポートする仕組み、さらに稼働後のグローバル展開を想定したシステム化が要求されました。

これらの要件を検討した結果、生産計画の作成から実績管理までを統括し、企業のビジネスプロセスを支える「計画系システム」、バッテリー生産を制御する「生産・工程管理システム(MES)」、製造履歴を追跡することで品質管理を支援する「トレーサビリティシステム」の3つで構成される統合システムのグランドデザインを決定。その中で上位の計画系システムに採用されたのがSAP ERPでした。

コストや導入期間の面からもパッケージ製品の採用を早期に決定し選定した結果、グローバルでの実績とプロセス型生産システムとしても定評あるSAP ERPの導入が決定されました。特に、将来のグローバルの工場への展開を視野に入れた際に下記の点が高く評価されました。


  • 外部サービスとの接続が容易

  • 変化が想定されるところでも影響の想定が簡単

  • ボルトオンごとのバージョン管理が容易


新システムは2010年7月に座間事業所で稼動開始となり、わずか9ヶ月での短期導入が実現しました。

日産自動車では、今後は、アメリカ、ポルトガル、フランスへのバッテリー生産工場の展開を進めグローバル5拠点において年間50万基のリチウムイオンバッテリー生産を目標とし、日産自動車及びルノー社とのアライアンスとしてのEV戦略をさらに加速していく予定となっています。

以上

<参考>日産自動車 英国サンダーランド工場について:
1984年設立 (1986年より生産開始)
生産開始以降現在までの総生産台数:625万台
2010年の総生産台数:42.3万台
総従業員数:4,100名
英国最大の車両生産および輸出拠点
生産車両:キャシュカイ、キャシュカイ+2、ノート、ジューク

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