Tokyo — SAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:安斎 富太郎、以下SAPジャパン)は、SAP HANA® プラットフォームによって強化されたグローバル経営管理アプリケーション「SAP® Planning and Consolidation(エスエーピー プランニング アンド コンソリデーション)(注)」の一般提供を本日より開始することを発表しました。これにより、企業における計画、予算、予測業務の効率を劇的に向上させることができます。
今回提供を開始するSAP Planning and Consolidation V10.0 SAP NetWeaver®対応版は、企業の予算編成、計画策定に代表されるグローバルでの経営管理要件をサポートするアプリケーションで、SAP HANAにより強化されたSAP NetWeaver Business Warehouseをサポートする最初のアプリケーションとなります。SAP HANAに対応することで、例えば、50万レコード以上の巨大なレポートを作成するクエリーを従来の21倍、予算データの登録であれば従来の3倍の速さで実現するなど、処理能力を飛躍的に向上し、企業がビッグデータを活用してより精緻な計画の策定と実行の管理をリアルタイムに行うための俊敏性を提供します。
SAP HANAによって強化されたSAP® Planning and Consolidationのお客様メリットは下記の通りです。
■Detail Planning:詳細粒度のデータによる計画策定と予実管理
SAP HANAのスケーラビリティとパワーにより、以前は実現が困難であった詳細レベルデータでのプランニングアプリケーションの実装を実現可能にします。これまでのように個社や部門といった切り口での財務諸表ベースの予算管理のみならず、品目や得意先などの詳細レベルからの計画データの登録、および予実管理が可能となり、次のようなアプリケーションの対応が可能となります。
・詳細レベルデータからの集計処理・演算による収益予測の精度向上
・品目や得意先/調達先別等の予実差異分析とサプライチェーンプロセスとの連動
・詳細レベルデータでの差異を正確に把握しての具体的なアクションプランの指示
■Real-time Planning:予測やシミュレーション作業のスピードアップと多頻度化
SAP HANAのリアルタイム性を最大限に活用し、日々発生するデータのリアルタイムでの集計結果を参照しながら予測の調整やシミュレーションを高速に行うことが可能となります。これにより、次のようなアプリケーションの利用が可能となります。
・最新の実績をリアルタイムに参照しながら業績見通しや着地予想を作成
・従来の四半期や月次ベースの着地予想から、週次や日次での着地予想の作成(多頻度化による精度向上)
・シミュレーション作業の高速化によるリスク対応力の向上
■Integrated Planning:シングルプラットフォーム上での計画アプリケーションの統合
これまでのプランニングアプリケーションは、収益、バランスシート、資金繰り、SCM等の個別要件ごとのアプリケーションを運用し、個別にバッチ処理に依存したデータ連携が行われる形態がほとんどであり、個々の要素の変動が全社やグローバルの視点での業績にどのような影響を与えるのかを把握することが容易ではありませんでした。
SAP Planning and ConsolidationがSAP HANA上で稼働することにより、インメモリテクノロジーを主体としたひとつのプラットフォーム上でデータが相互にリアルタイムに連携する真の意味での統合計画アプリケーションの実装が可能となります。
■New Era of Enterprise Planning:新しいスタイルのプランニングアプリケーションの活用
近日中にSAP Planning and Consolidationによるアプリケーションにアクセス可能なiPadアプリケーションをリリースする予定です。
意思決定に関わるプランニングアプリケーションの利用者は手元のモバイルデバイスからいつでも最新のパフォーマンスデータを参照し、予実の進捗状況やアラートを確認することができるとともに、電子メールやコラボレーション機能を活用して即座に関係者にアクションの指示を行うことができるようなワークスタイルを実現します。
注)SAP® Planning and Consolidationは、SAP® BusinessObjects™ Planning and Consolidationから名称が変更になりました。