企業のインテリジェンスを加速:SAP、NVIDIA社との提携を発表

2017年6月5 日 by SAP News 0


戦略的提携による取り組みを日本国内にも拡大

TOKYO – SAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:福田 譲、以下SAPジャパン)は、SAPの目指すインテリジェントエンタープライズ構想の実現に向けて、先日アメリカ・カルフォルニア州で開催されたNVIDIA GPUテクノロジーカンファレンス(GTC)における発表を受け、NVIDIA社との戦略的提携による取り組みを日本国内にも拡大し、インテリジェンスソリューションの開発力を強化することを発表しました。

顧客に最大限の価値を提供するために、企業には今日、環境の微妙な変化を感じ取り、状況をすばやく分析して、適切に対応できるという3つの能力を高めることが求められています。

機械学習でのモデルトレーニングの高速化
SAPのチーフ・イノベーション・オフィサーに就任したユルゲン・ミューラーは、以前より、インテリジェントエンタープライズ構想における人工知能(AI)の重要性と、機械学習がビジネスにもたらす多様なメリットに言及しています。インテリジェントエンタープライズ構想の実現には、巨大なデータセットを緻密に分析して微細かつ有力なデータパターンを見つけ出す能力が不可欠であり、SAPの機械学習ソリューション/サービスでも核心的な要素となります。その役割を担うのがNVIDIA社です。

NVIDIA社のコンピューティングプラットフォームの処理速度は驚異的なレベルです。そのGPU(Graphics Processing Unit)ベースの並列処理能力は、SAPの機械学習アプリケーションの基礎である大規模データセットのトレーニングと深層学習アルゴリズムの性能を飛躍的に高めます。SAPシステムは世界のビジネス収益の76%に関わっています。そこで処理される膨大な量のデータが、SAPの高度な企業向け機械学習ソリューションの進化を支えています。そして今、数年かかっていた深層学習処理が数日で完了するようになりました。

1基のNVIDIA GPUの性能は現在、10テラFLOPSを超えています。つまり、1秒間で10兆回の浮動小数点演算を実行できます。この技術はすでに、地球に衝突する可能性がある小惑星の発見(と回避)や、LHC(大型ハドロン衝突型加速器)から送られたデータの分析など、世界の最重要課題を解決するために使用されています。SAPはこれをエンタープライズアプリケーションに取り入れます。

SAP Brand ImpactNVIDIA社の技術が持つ能力を実証するコンピュータービジョンアプリケーション
処理速度が高ければ、大規模データセットからの学習能力も高くなります。それを証明するアプリケーションの1つが、SAPがGTCでご紹介したSAP Brand Impactです。SAP Brand Impactは、企業のブランド露出度を分析するためのアプリケーションで、ソーシャルメディアやその他のソースから収集した大量の画像や動画をスキャンし、企業のロゴやその他のブランド情報を識別する方法を自律的に学習します。プログラミングによる明示的な指示は必要ありません。データの量や処理の複雑さを考えると、新しい技術がなければこれだけ高度な処理は不可能でしょう。

SAP Brand Impactは、モデルを一度学習すると、大量の画像や動画を超高速で処理できるようになります。そのため、企業は広告やスポンサー契約の投資効果をすばやく正確に把握、分析し、ブランド価値の最大化につなげることができます。マーケティング担当者もすばやい対応がとれるようになります。たとえば、サッカー中継で自社のブランドの露出度が契約よりも低いとわかれば、試合の後半から露出を増やすように即座に要請できます。これこそまさに「ライブビジネス」です。

NVIDIA社の深層学習プラットフォーム上でトレーニングと運用を行う機械学習ソリューションはSAP Brand Impactだけではありません。同じくGTCでご紹介したSAP Service TicketingやSAP Accounts Payableもそこに含まれます。SAP Service Ticketingは、顧客対応を効率化してコストを削減し、顧客満足度を新しいレベルに高めます。SAP Accounts Payableは、経理業務の進化と債務管理プロセスの自動化に向けた重要な一歩となります。SAPは、数年以内に財務関連製品をすべてインテリジェント化する予定です。

インテリジェンスと俊敏性を組織基盤に統合
SAPは、お客様が全社的に「変化に俊敏に対応できる」企業になれるよう支援します。データによって環境の微妙な変化を感じ取り、機械学習によって大量の情報を一度にすばやく分析して、アプリケーションによって自動的にインテリジェントな対応をとるというサイクルを実現します。NVIDIA社との提携によって、このサイクルのスピードを何百、何千倍にまで加速します。

SAPの最優先課題は、そのための先進技術を実用レベルで継続的に提供することで、以下の取り組みを進めています。

  • NVIDIA社との提携に代表されるようなオープンなエコシステムを通じて、SAP自身が俊敏性を持ち、パートナーが提供する最新技術を積極的に取り込んでいきます。
  • 機械学習に対応したアプリケーションを、SAP Cloud Platformに埋め込まれたインテリジェントサービスとしてお客様に順次提供します。デジタルインテリジェンスによって、定型的なデジタルデータ処理業務をソフトウェア化し、あらゆるビジネスプロセスを再創造します。SAP Cash Application、SAP Brand Impact、SAP Service Ticketingはその第1弾です。
  • 開発者向けに、ソリューションをインテリジェント化するAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)を提供します。近日中に2つのレベルのAPIをSAP API Business Hubで公開する予定です。
    • ビジネスサービスAPI。請求と支払の照合などの業務を対象とするAPIです。
    • 機能レベルAPI。画像の分類、自然言語テキストの要約、時系列データからの将来予測などの低レベルの機能を実行するAPIです。

機械学習は、SAPがこれまでに取り組んできた中でも、特に重要かつ包括的なイニシアチブです。NVIDIA社のような強力なパートナーがいることで、可能性は無限に広がります。今後、新しいアプリケーションの登場、既存のアプリケーションのさらなるパフォーマンス向上、機械学習サービスの利用範囲の拡大により、企業は俊敏性とインテリジェンスを短期間で簡単に向上できるようになるでしょう。

SAPジャパンでは、2017年6月6日、7日の2日間、SAP Tech Days 「企業の競争力はテクノロジーでもっと強くなる」を開催します。DAY2の最先端のSAPテクノロジーをご紹介するSAP Tech JAMにおいて、テクノロジーパートナーであるNVIDA社の特別講演を実施します。

本発表にあたり、エヌビディア合同会社様からのエンドースメントをいただいております。

エヌビディア 日本代表  米国本社副社長 大崎 真孝 様
「SAP社の最初の商業的AIオファリングにエヌビディアのディープラーニングプラットフォームが採用されたことは大変光栄です。近代AIのビッグバンをもたらした3つの要素、ディープラーニングの研究、ビッグデータの存在、GPUの演算性能、によってこれまで活用されてこなかったデータの山から新たなビジネスインサイトを導くことができます。世界のERPの80%以上を占めるSAP社にエヌビディアのディープラーニングプラットフォームが採用されることで、ビジネスインテリジェンスの世界に革新が起こることを期待しています」

以上

SAPについて
SAPは、エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェアにおけるマーケットリーダーとして、あらゆる業種におけるあらゆる規模の企業を支援しています。SAPは、企業が市場での優位性を保持するため、バックオフィスや役員会議室、倉庫や店頭で、さらにデスクトップ環境やモバイル環境などにおいて、企業がより効率的に協業を行い、より的確なビジネス判断を行うための様々なソリューションを提供します。
企業が継続的な収益性の高い事業を実現することに貢献するSAPのアプリケーションやサービスは、世界各国およそ350,000社の顧客企業に利用されています。
また、フランクフルト証券取引所やニューヨーク証券取引所を含むいくつかの取引所で「SAP」の銘柄で取引されています。詳細はhttp://www.sap.com(英語)をご参照ください。
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