SAP、2017年度第4四半期決算発表  第4四半期の新規クラウド受注は固定通貨換算ベースで好調な31%増、1株当たり純利益(EPS)は2桁増

本資料は、SAP SEが発行している「SAP Q4/2017 Quarterly Statement」の抄訳です。オリジナルの資料はリンク先を参照ください。

SAP SE(NYSE: SAP)は2017年12月31日を決算日とする2017年度第4四半期の決算を発表しました。

  • 複数の目標を引き上げたにもかかわらず、すべての見通しを達成
  • デジタルコアビジネスはS/4HANA®の顧客数が7,900社以上となる急成長 – 前年同期比で46%以上の増加
  • 営業キャッシュフローは堅調な9%増の50億ユーロとなり、2017年度中に5億ユーロの自社株買い戻しが可能に
  • 営業利益率は好調に回復中
  • 2018年度中にNon-IFRSベースでのクラウドサブスクリプションおよびサポート売上を50億ユーロ、Non-IFRSベースの総売上を固定通貨換算ベースでおよそ250億ユーロに拡大することを目指す
  • 2018年度のNon-IFRSベースの営業利益率を固定通貨換算ベースで拡大することを目指す

SAP CEO ビル・マクダーモット(Bill McDermott)は次のように述べています。

「クラウドの急成長をお約束していましたが、そのとおりの成果を達成できました。クラウド、ソフトウェア、営業利益の3つの分野で引き続き大幅な成長を遂げているのはSAPだけです。S/4HANAの導入が過去最高となったことで、SAP Cloud全体を押し上げる結果となりました。お客様はインテリジェントエンタープライズへと移行することを目指し、SAP® Leonardoで業界の次なる成功パターンを考案しています。SAPの未来は盤石です」

SAP CFO ルカ・ムシッチ(Luka Mucic)は次のように述べています。

「新規クラウド受注が、好調だった前年の第4四半期をさらに上回って31%増となり、今年度を堅調に締めくくることができました。第4四半期のNon-IFRSベースの営業利益率は固定通貨換算ベースで35.2%となり、お約束したとおり利益率の回復が始まっています。こうした状況から、2018年度以降に見込んでいる力強い成長と利益率の拡大に向けた下地は万全です」

 【事業ハイライト】

業績ハイライト ‐2017年度通年

SAPは2015年初めに2020年度の目標を掲げて以来、一貫してすべての見通しを達成しています。2017年度も同様で、複数の目標引き上げにもかかわらず、すべての見通しを達成しました。

2017年度通年では、クラウドおよびソフトウェア売上がIFRSベースで6%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで8%増となり、10月に引き上げた通年の見通し(Non-IFRSの固定通貨換算ベースで7.0%から8.5%に成長)を達成しました。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで37億7,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで38億3,000万ユーロとなり、通年の見通し(Non-IFRSの固定通貨換算ベースで38億ユーロから40億ユーロ)を達成しました。ソフトウェア売上は、IFRSベースでは前年同期比で同水準(Non-IFRSの固定通貨換算ベースで2%増)の48億7,000万ユーロでした。総売上は、IFRSベースで234億6,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで237億7,000万ユーロとなり、10月に引き上げた通年の見通し(Non-IFRSの固定通貨換算ベースで234億ユーロから238億ユーロ)を大きく達成しました。

通年の新規クラウド受注は26%増(固定通貨換算ベースでは30%増)の14億5,000万ユーロでした。通年の新規のクラウドおよびソフトウェアライセンスの受注入力は固定通貨換算ベースで前年同期比17%増でした。クラウドサブスクリプションおよびサポートのバックログは38%増となり、年度末時点で75億ユーロを達成しました。

2017年度通年では、営業利益がIFRSベースで48億8,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで69億2,000万ユーロとなり、10月に引き上げた通年の見通し(Non-IFRSの固定通貨換算ベースで68億5,000万ユーロから70億ユーロ)を達成しました。1株あたり利益は堅調な業績に支えられ、IFRSベースで10%増の3.36ユーロ、Non-IFRSベースで14%増の4.44ユーロとなりました。また、Sapphire Ventures社からの貢献のほか、SAP SEへの知的財産権のグループ内部移転による一時的な税制上の優遇、米国の税制改革も一助となりました。

SAPのクラウドビジネス売上の急速な拡大がサポート売上の堅調な成長とともに予測性の高い売上の比率を引き続き押し上げています。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上とソフトウェアサポート売上の合計が、2017年度通年の総売上の63%となり、1パーセンテージポイント増加しました。

通年の営業キャッシュフローは、前年同期比9%増の50億5,000万ユーロで、フリーキャッシュフローは、前年同期比4%増の37億7,000万ユーロでした。年度末時点の純負債は14億8,000万ユーロで、前年同期比で17億ユーロ改善しました。通年では、5億ユーロの自社株を買い戻し、15億ユーロの配当金を支払いました。

2017年度第4四半期

第4四半期も、引き続きSAPのクラウドは急速に増加しました。第4四半期の新規クラウド受注は22%増(固定通貨換算ベースで31%増)の5億9,100万ユーロとなり、新規のクラウド受注を再び増加させると10月に発表したとおりの成果を達成できました。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで前年同期比20%増の9億9,500万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで28%増でした。ソフトウェア売上は、IFRSベースでは前年同期比で5%減(Non-IFRSの固定通貨換算ベースで1%減)の20億6,000万ユーロでした。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSベースでは前年同期比で1%増(Non-IFRSの固定通貨換算ベースで6%増)の58億1,000万ユーロでした。総売上は、IFRSベースでは前年同期比で1%増(Non-IFRSの固定通貨換算ベースで6%増)の68億1,000万ユーロでした。第4四半期の新規のクラウドおよびソフトウェアライセンスの受注入力は固定通貨換算ベースで前年同期比13%増でした。

第4四半期では、営業利益がIFRSベースで前年同期比1%増の19億6,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで6%増でした。2017年度は一貫して営業利益率を増加させることに力を入れてきました。2017年上半期にはNon-IFRSベースの営業利益率が固定通貨換算ベースで前年同期比の1.4パーセンテージポイント減となりましたが、第3四半期には前年同期比で0.9パーセンテージポイント減となり下落が持ち直しました。計画したとおり、第4四半期は前年同期比でわずか0.1パーセンテージポイント減と回復の兆しが見えました。1株あたり利益は前述した一時的な税制上の優遇により、IFRSベースで21%増の1.55ユーロ、Non-IFRSベースで16%増の1.77ユーロとなりました。

SAP S/4HANA

SAPの次世代ERPであるS/4HANAはインテリジェントエンタープライズの中核を成しています。S/4HANAを導入したお客様は、ITランドスケープを大幅にシンプル化し、Run Liveを実現しながら、クラウド環境とオンプレミス環境の両方でデジタルエコノミーに対応するようビジネスモデルを再構築しています。

S/4HANAを導入したお客様の数は7,900社を超え、前年同期比でおよそ46%の増加でした。第4四半期には、およそ1,000社のお客様が新たに契約し、そのうちの40%以上が純新規顧客です。S/4HANAは引き続き、世界有数のグローバル企業で導入されており、今四半期ではStandard Chartered社、Puma社、Emirates Group社、Unilever社、Philips66社などの企業がS/4 HANAを導入しました。

S/4HANA Cloudは、業界アナリスト企業IDCから3つのカテゴリ(中堅企業向けERP、大企業向けERP、財務および会計)でリーダーとしての評価を得ています。第4四半期にはシルク・ドゥ・ソレイユ社やFraport AG社をはじめとする企業がS/4HANA Cloudを採用しました。

SAP Leonardo

SAP Leonardoでは、プロセスと業界に関する深い専門知識、先進的なデザインシンキングの方法論、および、IoT、ビッグデータ、機械学習、アナリティクス、ブロックチェーンなどの最先端のソフトウェア機能を統合します。SAP Leonardoはこれらの革新的な機能を統合して、まったく新しい働き方と新しいビジネスモデルを創出するものです。第4四半期にはSan Francisco 49ers社を含む多くの企業が、ビジネスの再定義を行い、インテリジェントエンタープライズに移行するためにSAP Leonardoソリューションを導入しました。

Human Capital Management人材管理

SAPは、SuccessFactors®とFieldglass®によって、正規社員と非正規社員を包含するワークフォース管理のトータルソリューションを提供しています。人事部門は、総合的な人材供給を効果的に実現するために外部従業員を計画に含めるように求められる傾向が強まっています。SuccessFactors Suiteは89カ国で42言語にローカライズされています。SAPのHCMソリューションの中核であるSuccessFactors Employee Centralを導入した企業の総数は今年度末に2,300社となり、第4四半期にはFoxconn社、Akzo Nobel社、Beiersdorf社など数々の企業からの受注を獲得しました。

カスタマーエンゲージメント&コマース(CEC

SAPの次世代カスタマーエンゲージメントソリューションを導入することで、企業はマーケティングからセールス、サービスにいたるフロントオフィスのすべての領域を管理できます。ソーシャルでも、小売でも、Eコマースでも、お客様の情報を単一のビューで確認できます。SAPのCECソリューションは、小売、通信、金融サービス、製造、公共機関など、さまざまな業種にわたってB2CとB2Bの両方に有効に活用されています。CECソリューションは今期も新規クラウド受注で堅調な2桁の増加を達成しました。今四半期には、Robert Bosch社とDeutsche Telekom社がHybrisを採用しました。第4四半期に、SAPは顧客アイデンティティとアクセス管理のマーケットリーダーであるGigya社の買収を完了しました。この買収によってSAPのCECソリューションはさらに拡張され、顧客が自分のデータを常に制御できると同時に、企業が顧客のプロファイル、好み、同意に関する設定をより適切に管理することが可能になります。

 ビジネスネットワーク

SAPのビジネスネットワークソリューションは、お客様、サプライヤー、パートナー、開発者からなる大きなエコシステムをつないで広がり続けるコンテンツとイノベーションを提供する、リッチで、オープンで、グローバルなプラットフォームを提供します。Ariba® Networkでは、180カ国以上の310万社を超える企業がコラボレーションしながら、年間1兆ドル以上の商品とサービスを取引しています。Ariba Networkでは、倫理的な企業としての責任を果たすべく、サプライチェーンとの関係の透明性を高め、インサイトを提供しています。第4四半期は、Ford Motor社とCoca-Cola社の契約を獲得しました。

SAP® Concur®は、5,000万人近くのエンドユーザーの旅費や経費の効率的な処理を支援しています。第4四半期には、Vodafone社とBarclays社の契約を獲得しました。SAP Fieldglassでは、お客様が180カ国以上の430万人を超える非正規社員を管理しています。第4四半期には、UBS社がSAP Fieldglassを採用しました。SAPビジネスネットワークセグメントにおける第4四半期の総売上は固定通貨換算ベースで前年同期比の18%増の6億1,500万ユーロとなり、売上総利益は2パーセンテージポイント増の77%でした。

2017年度第4四半期の地域別業績

欧州・中東・アフリカ地域では、クラウドおよびソフトウェア売上がIFRSベースで3%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで4%増となり、堅調な業績を達成しました。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで51%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで56%増と非常に大きな成長を遂げ、ドイツとロシアで特に顕著でした。また、ロシア、スイス、オランダでソフトウェア売上が2桁の力強い成長を達成しました。

南北中央アメリカ地域では為替の逆風の影響を強く受けました。クラウドおよびソフトウェア売上はIFRSベースで3%減でしたが、Non-IFRSの固定通貨換算ベースでは6%増でした。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで7%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで16%増でした。ラテンアメリカでは、ブラジルが全体的に力強い業績を達成したことが特筆すべき点です。北米では、カナダのソフトウェア売上が力強い2桁の増加を達成しました。

APJ地域では為替の強い逆風にもかかわらず、クラウドおよびソフトウェア売上、クラウドサブスクリプションおよびサポート売上の両方で非常に好調な業績を達成しました。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSベースで4%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースでは11%増でした。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで38%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで49%増と成長し、中国と日本で特に顕著でした。ソフトウェア売上は、オーストラリアとシンガポールで2桁成長を遂げ、好調な四半期となりました。

【2018年度の見通し】

2018年度通年の見通しは以下のとおりです。

  • 引き続きSAPのクラウドビジネスの力強い成長によって、2018年通年のNon-IFRSベースのクラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、固定通貨換算ベースで約48億ユーロから50億ユーロの見込みです(2017年=37億7,000万ユーロ)。この範囲は固定通貨換算ベースで27%~33%の成長率を設定した場合のものです。
  • 2018年通年のNon-IFRSベースのクラウドおよびソフトウェア売上は、固定通貨換算ベースで207億ユーロから211億ユーロの見込みです(2017年=195億5,000万ユーロ)。この範囲は固定通貨換算ベースで6%~8%の成長率を設定した場合のものです。
  • 2018年通年のNon-IFRSベースの総売上は、固定通貨換算ベースで246億ユーロから251億ユーロの見込みです(2017年=234億6,000万ユーロ)。この範囲は固定通貨換算ベースで5%~7%の成長率を設定した場合のものです。
  • 2018年通年のNon-IFRSベースの営業利益は、固定通貨換算ベースで73億ユーロから75億ユーロの見込みです(2017年=67億7,000万ユーロ)。この範囲は固定通貨換算ベースで8%~11%の成長率を設定した場合のものです。

この見通しにはCallidus Software社による売上は含まれていません。SAPは計画中の買収が完了してからこの見通しを修正する予定です。

SAPの2018年通年の見通しは、固定通貨換算ベースですが、実通貨ベースで報告される数値については、為替レートの変動による影響を今後も年間を通して受ける見込みです。仮に為替レートが年間を通じて1月初めの水準を維持した場合、Non-IFRSベースのクラウドおよびソフトウェア売上は2018年第1四半期については-7パーセンテージポイントから-9パーセンテージポイント、2018年度通年では-3パーセンテージポイントから-5パーセンテージポイント、Non-IFRSベースの営業利益は2018年度第1四半期については-6パーセンテージポイントから-8パーセンテージポイント、2018年度通年では-4パーセンテージポイントから-6パーセンテージポイントのマイナスの影響を受けると予想しています。

2020年度目標

2018年から先を見通し、クラウドの継続的な急成長、堅調なソフトウェアの勢い、営業利益の拡大を反映して、2017年度初頭に掲げたクラウド、総売上、営業利益、予測性の高い収益分配に関する2020年度の目標を再び掲げています。2017年度の為替の逆風にもかかわらず、2020年に次の目標を達成することを引き続き目指しています。

  • Non-IFRSベースのクラウドサブスクリプションおよびサポート売上が80億~85億ユーロ
  • Non-IFRSベースの総売上が280億~290億ユーロ
  • Non-IFRSベースの営業利益が85億~90億ユーロ
  • 予測性の高い売上(クラウドサブスクリプションおよびサポート売上とソフトウェアサポート売上の合計と定義)の比率が2020年度に70%~75%になると期待されます。

統合報告書と2018年3月6日にニューヨークで開催されるSAPのCapital Markets Dayで、長期的な成長への意欲を掲げた主な理由をご説明します。

【追加情報】

四半期業績報告とSAP統合報告書に関する全般的な注釈

2016年度第1四半期より、各会計四半期に四半期決算報告を発行します。なお、半期レポート、および通年レポートも発行します。SAPの2016年度統合報告書とForm 20-Fの2016年度年次報告書は2017年2月28日に公表され、www.sapintegratedreport.comからダウンロードできます。2017年度統合報告書とForm 20-Fの年次報告書は2018年2月28日に公表され、同じリンクからダウンロードできるようになります。

SAPのNon-IFRS指標とその制約に関する詳細な説明、および、固定通貨とフリーキャッシュフローの数値については、オンラインの「Non-IFRS指標に関する説明 (Explanation of Non-IFRS Measures)」をご覧ください。

以上

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