SAP、2018年度第1四半期決算発表 クラウドおよびソフトウェアの売上が通年の計画を上回る成長  営業利益の2桁成長によって営業利益率が増加

本資料は、SAP SEが発行している「SAP Q1/2018 Quarterly Statement」の抄訳です。オリジナルの資料はリンク先を参照ください。

  • クラウドの売上がIFRSベースで18%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースでは31%増の急成長。単独四半期で初めて10億ユーロを超える
  • 新規クラウドの受注が前年同期の顕著な業績をさらに上回り、固定通貨換算ベースで25%の増加
  • デジタルコアの勢いが持続。S/4HANAの顧客数が8,300社以上となり、前年同期比で43%の増加
  • Callidusの買収と堅調な業績により通年の見通しを上方修正

SAP CEO ビル・マクダーモット(Bill McDermott)は次のように述べています。

「SAPの成長の勢いは持続し、クラウドの急成長、好調なソフトウェア販売、営業利益の拡大という3つの優れた成果を達成しました。非常に厳しい競争の中でも、S/4HANAに牽引されて会社は再び主要な市場シェアを獲得しました。予測可能な売上比率の増加とともに、予想を上回る収益性によって、株主からさらなる信頼を得ています。このように磐石の強みから、CRMなどの市場でもこれまで以上に積極的に躍進していきます」

SAP CFO ルカ・ムシッチ(Luka Mucic)は次のように述べています。

「第1四半期で特筆すべきことは、前年同期比で非常に好調な業績を達成したこと、クラウドおよびソフトウェアの売上が通年計画を上回る成長を継続したことの2点です。さらに、人材とポートフォリオに投資を続けながらも、営業利益率は増加しました。このため、2018年およびそれ以降についても好調な業績を確信しています」

 

ビジネスハイライト

業績ハイライト   2018年度第1四半期

新規のクラウド受注は、第1四半期は14%(固定通貨換算ベースでは25%)増で2億4,500万ユーロを達成しました。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで前年同期比18%増の10億7,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで31%増でした。ソフトウェア売上は、IFRSベースで前年同期比10%減の6億2,500万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースでも2%の減少でした。第1四半期の新規のクラウドおよびソフトウェアライセンスの受注入力は固定通貨換算ベースで前年同期比10%増でした。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSベースで前年同期比1%増の43億5,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで9%増でした。総売上は、IFRSベースで前年同期比並みの52億6,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースでは9%増でした。

SAPのクラウドビジネス売上の急速な拡大が、サポート売上の堅調な成長とともに予測性の高い売上の比率を引き続き押し上げています。総売上に占めるクラウドサブスクリプションおよびサポート売上とソフトウェアサポート売上の合計の割合は、第1四半期に2パーセンテージポイント増加して71%となり、初めて70%を超えました。

第1四半期の営業利益は、IFRSベースで前年同期比52%増の10億3,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで14%増でした。2018年1月に発表したとおり、2018年にはIFRS第15号の適用によって売上と利益にプラスの影響があると予想しています。第1四半期のSAPの営業利益には、およそ4,400万ユーロのプラスの影響がありました。1株当たり利益は、IFRSベースで37%増の0.59ユーロ、Non-IFRSベースでは1%減の0.73ユーロでした。

第1四半期の営業キャッシュフローは、前年同期比10%減の25億8,000万ユーロで、フリーキャッシュフローは、前年同期比17%減の21億5,000万ユーロでした。フリーキャッシュフローの減少は、主に前年度と比べ税支払の増加、為替相場の逆風、およびCapExの支出増加によるものです。第1四半期末時点の純流動資産は5億4,600万ユーロで、前年同期比で10億ユーロ改善しました。

SAP S/4HANA

SAPの次世代ERP S/4HANAはインテリジェントエンタープライズの中核を成しています。S/4HANAを導入したお客様は、ITランドスケープを大幅にシンプル化し、リアルタイムデータを行動につなげるとともに、すべての業種にわたってデジタルエコノミーに対応するようにビジネスモデルを再構築することができます。S/4HANA Cloudは、短期間で簡単に導入することができます。S/4HANA Cloudは、業界アナリスト企業IDCから3つのクラウドソリューションのカテゴリ(中堅企業向けERP、大企業向けERP、財務および会計)でリーダーとしての評価を得ています。

S/4HANAを導入したお客様の数は8,300社を超え、前年同期比で43%の増加でした。第1四半期には、およそ400社のお客様が新たに契約し、そのうちの約40%が純新規顧客です。S/4HANAは引き続き、世界有数のグローバル企業で導入されており、今四半期にはSwiss Post社などの企業が導入を決めました。今ではS/4HANAをクラウドで導入されるお客様も増えてきています。第1四半期にS/4HANA Cloudを選択したお客様には、MacMahon Holdings社、Detecon International社などがあります。

カスタマーエクスペリエンス

SAPの次世代のカスタマー・エクスペリエンス・ソリューションは、幅広い業種にわたってB2CとB2Bの両方に有効に活用されています。これらを導入することで、企業はマーケティングからセールス、サービスにいたるフロントオフィスのすべての領域をシームレスにリアルタイムで管理できます。ソーシャル、小売、Eコマースにわたってお客様の情報を単一のビューで確認できます。さらに、データプライバシーの重要性が高まる時代に、SAPは顧客アイデンティティとアクセス管理の市場をリードするソリューションであるGigyaを提供します。Gigyaソフトウェアでは、顧客が自分のデータを常に制御できると同時に、顧客のプロファイル、好み、同意を管理します。2018年4月5日に、SAPはCallidus Software Inc(CallidusCloud®)の買収を完了しました。SAPのカスタマーエクスペリエンスソリューションおよびS/4HANAのフルフィルメント機能をCallidusCloudの業界最高の販売実績管理(SPM)および構成/価格/見積管理(CPQ)のソリューションと融合させることにより、最も包括的でエンドツーエンドかつ完全にクラウドベースの「Lead-to-Cash」(リードから請求管理)ソリューションを提供できます。これによって、お客様は商談をより迅速にまとめ、より多くの案件数や大きい規模の案件を推進し、営業生産性を向上させることができます。

第1四半期にSAPのカスタマーエクスペリエンスソリューションは、新規クラウド受注において前年同期比で3桁の成長を達成しました。SAPのカスタマーエクスペリエンスソリューションを今四半期に選択したお客様にはJaguar Land Rover社、Coca-Cola社、Unilever社などが含まれます。

Human Capital Management人材管理

SAP SuccessFactorsとSAP Fieldglassによって、正規社員と非正規社員を包含するワークフォース管理のトータルソリューションを提供しています。人事部門は、総合的な人材供給を効果的に実現するために柔軟な従業員を計画に含めるように求められる傾向が強まっています。SAP SuccessFactors Suiteは91カ国で42言語にローカライズされています。SAPのHCMソリューションの中核であるSAP SuccessFactors Employee Centralを導入した企業の総数は第1四半期末で2,400社となり、第1四半期にはCaixaBank社、Reckitt Benckiser Group社、HiPP社、San Francisco Unified School District(サンフランシスコ統一学区)、およびIntesa Sanpaolo社など数々の企業からの受注を獲得しました。

SAP Leonardo

SAP Leonardoは革新的な機能を統合して、まったく新しい働き方と新しいビジネスモデルを迅速に創出するものです。SAP Leonardoでは、プロセスと業界に関する深い専門知識、先進的なデザインシンキングの方法論、および、IoT、ビッグデータ、機械学習、アナリティクス、ブロックチェーンなどの最先端のソフトウェア機能を統合します。これらすべてがSAP Cloud Platform上で統合されており、新しいテクノロジーが登場すれば簡単に追加することができます。

第1四半期にはAirbus社、DBS Informatik社、Thyssenkrupp社を含む多くの企業が、ビジネスの再定義を行い、インテリジェントエンタープライズに移行するためにSAP Leonardoソリューションを導入しました。

ビジネスネットワーク

SAPは、ネットワーク化された経済の原動力となっています。SAPビジネスネットワークは、180カ国以上で行われるグローバルな商取引額が年間1兆9,000億ドル以上におよぶ世界最大のコマースプラットフォームです。SAP Aribaのコラボレーティブコマース機能、SAP Fieldglassの柔軟なワークフォース管理機能、SAP Concurの効率的な旅費・経費処理、および、SAP HANA®プラットフォームのリアルタイムのインメモリー機能を利用することによって、SAPビジネスネットワークはバリューチェーン全体にわたってコマーストランザクションを統合しています。SAPビジネスネットワークでは、倫理的な企業としての責任を果たすべく、サプライチェーンとの関係の透明性を高め、インサイトを提供しています。

SAPビジネスネットワークセグメントにおける第1四半期の総売上は固定通貨換算ベースで前年同期比の17%増の6億6,300万ユーロでした。Migros社、Ralph Lauren社が第1四半期にSAPビジネスネットワークソリューションを選択しました。

2018年度第1四半期の地域別業績

欧州・中東・アフリカ地域では、クラウドおよびソフトウェア売上がIFRSベースで6%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで9%増となり、堅調な業績を達成しました。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで40%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで45%増と非常に大きな成長を遂げ、ドイツで特に顕著でした。さらに、ソフトウェア売上が英国において2桁の成長をとげました。

南北中央アメリカ地域では、為替相場の強い逆風にもかかわらず堅調な業績を達成しました。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSベースで5%減、Non-IFRSの固定通貨換算ベースでは10%増でした。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで6%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで22%増と成長し、ブラジルで特に顕著でした。北米では、ソフトウェア売上が2桁の増加を達成しました。

アジア太平洋および日本地域では、前年同期の好調な業績と為替相場の逆風の中で堅調な業績を達成しました。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSベースで前年同期比並み、Non-IFRSの固定通貨換算ベースでは10%増でした。クラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、IFRSベースで38%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで53%増と非常に大きな成長を遂げ、中国と日本で特に顕著でした。ソフトウェア売上では、オーストラリア、中国、インドで2桁成長を遂げ、好調な四半期となりました。

 

2018年度の見通し

SAPは、2018年4月5日にCallidusの買収を完了したこと、および、第1四半期の好調な営業利益を反映して、2018年度通年の見通しを以下のとおり上方修正します。

  • Non-IFRSベースのクラウドサブスクリプションおよびサポート売上は、固定通貨換算ベースで31%から36.5%増の49億5,000万ユーロから51億5,000万ユーロの見込みです(2017年=37億7,000万ユーロ)。前回の報告では48億ユーロから50億ユーロとしていました。Callidusからは、およそ1億5,000万ユーロの貢献を見込んでいます。
  • Non-IFRSベースのクラウドおよびソフトウェア売上は、固定通貨換算ベースで6.5%から8.5%増の208億5,000万ユーロから212億5,000万ユーロの見込みです(2017年=195億5,000万ユーロ)。前回の報告では207億ユーロから211億ユーロとしていました。Callidusは、およそ1億5,000万ユーロの貢献を見込んでいます。
  • Non-IFRSベースの総売上は、固定通貨換算ベースで5.5%から7.5%増の248億ユーロから253億ユーロの見込みです(2017年=234億6,000万ユーロ)。前回の報告では246億ユーロから251億ユーロとしていました。Callidusからは、およそ2億ユーロの貢献を見込んでいます。
  • Non-IFRSベースの営業利益は、固定通貨換算ベースで8.5%から11%増の73億5,000万ユーロから75億ユーロの見込みです(2017年=67億7,000万ユーロ)。前回の報告では73億ユーロから75億ユーロとしていました。Callidusからは、およそ1,000万ユーロの貢献を見込んでいます。SAPの2018年通年の見通しは、固定通貨換算ベースですが、実通貨ベースで報告される数値については、為替レートの変動による影響を今後も年間を通して受ける見込みです。第2四半期および2018年度の為替の影響の見込みについては「SAP Q1/2018 Quarterly Statement」を参照してください。

追加情報

SAPのNon-IFRS指標とその制約に関する詳細な説明、および、固定通貨とフリーキャッシュフローの数値については、オンラインの「Non-IFRS指標に関する説明 (Explanation of Non-IFRS Measures)」をご覧ください。

以上

 

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