(本リリースは、6月6日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)
SAP SE(NYSE: SAP)は、対話型人工知能(AI)、ブロックチェーン、アナリティクスなどの高度なテクノロジーを使った拡張機能を備え、企業がよりインテリジェントになることを支援する新しい製品とパートナーシップを発表しました。さらに、SAP® Cloud Platformがすべての主要クラウド・インフラストラクチャー・プロバイダーで利用できるようになったことも発表しました。これでSAPは、クラウドプラットフォームに関係なくよりよいサービスをお客様に提供するという約束を果たすことになります。
1年前にSAP® Leonardoをリリースして以来、その技術的機能は、数百に上るお客様のイノベーションを支えてきました。お客様は、SAP Leonardoを利用することで、最先端のテクノロジーを自社のプロセスに組み込み、ワークフローの改善と業務効率の向上に役立ています。
• SAP® Conversational AIによって、企業はインテリジェントなチャットボットを開発できます。このサービスには、チャットボットのトレーニング、構築、監視のための充実したエンドツーエンドのツールキットが含まれています。チャットボットは、SAPおよび非SAPのシステムと統合でき、事前設定して業界独自のボットとして利用できます。これまでに6万に上るSAP Conversational AIチャットボットが構築されています。フランスの鉄道会社SNCF社と通信プロバイダーSFR社も、すでにSAP Conversational AIを使用して、カスタマーサービスの向上、若い顧客の獲得を図っています。
• SAP Leonardo Machine Learning機能は、SAP S/4HANA® Cloud、SAP C/4HANA、SAP Ariba®の各ソリューションを含むSAPポートフォリオ全体でアプリケーションに組み込まれました。
• お客様独自のアプリケーションを開発できるSAP Leonardo Machine Learning Foundationには、オブジェクト検出、画像のテキスト認識、そしてテキスト文書の分析と自動分類を行うテキスト分類など、5つの新しいサービスがあります。TensorFlowに加え、scikit-learnのソフトウェアライブラリーもサポートされるようになりました。
• SAP® Cloud Platform Blockchainは、新たなBaaS(サービスとしてのブロックチェーン)であり、企業はHyperledger FabricやMultiChainなどのブロックチェーン技術を使ってビジネスソリューションを簡単に構築、拡張できます。SAPブロックチェーンの共同イノベーションの取り組みにはおよそ65社が参加しており、輸送、食品、製薬などの業界で、ブロックチェーンを活用することで工業製品やサプライチェーン製品の透明性、安全性、コラボレーションを向上させています。米国のソーセージメーカーJohnsonville社では、品質確保のためブロックチェーンを使用してサプライチェーン全体で製品の原産国を追跡しています。
輸送業界でブロックチェーンのグローバルな採用とベストプラクティスを拡大、加速するために、SAPはIntel社、Hewlett Packard Enterprise(HPE)社、A3 by Airbus社を含む7社の創設メンバーとともにグローバルブロックチェーンコンソーシアムを立ち上げました。
お客様が高度な技術を簡単にソリューションに組み込むことができるように、SAPは、小売、ライフサイエンス、製造、自動車などの業界向けにSAP Leonardoベースのイノベーションキットをリリースしました。さらに、SAPパートナーサービスであるSAP Leonardo Partner Medallion Initiativeも開始され、SAP Leonardoが組み込まれた業種ソリューション数は倍増しています。
SAP Cloud Platformでマルチクラウドを新たな次元へ
SAPはマルチクラウド戦略を引き続き拡大、強化しており、Google Cloud PlatformとMicrosoft Azure上でSAP Cloud Platformの一般提供を開始します。Amazon Web Services(AWS)に続き、これらのプラットフォームが追加されたことで、SAP Cloud Platformは主要なすべてのハイパースケールクラウドインフラストラクチャープロバイダーで利用できるようになりました。このように高い柔軟性とオープン性、選択の幅を備えた単一のエンタープライズPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)を提供しているのはSAPだけです。
また、プライベートクラウド分野では、IBM CloudでSAP Cloud Platform, private editionをリリースする予定です。この共同ソリューションによって、金融、ヘルスケア、輸送などの規制が多い業界だけでなく、機密データを管理するすべての業界で、セキュリティと統制を損なうことなくイノベーションを推進するための柔軟性、スピード、俊敏性を獲得できます。
さらにSAPは、モバイルアプリ分野でも選択の幅を広げるという約束を果たすため、SAP Cloud Platform SDK for Androidをリリースします。これによって、お客様はAndroidまたはChrome OSのデバイスでも高度なワークフローにアクセスできるようになり、iOSアプリとAndroidアプリの両方で使い慣れた使いやすいモバイル環境が実現します。
SAP® Analytics Cloudのイノベーションでインテリジェントエンタープライズを実現
SAP Analytics Cloudの機能が強化され、SAP S/4HANA Cloudに直接組み込めるようになりました。これによって、企業は1つのシステムで計画、実行、分析ができるようになり、スプレッドシートやスタンドアロンツールの使用から脱却できます。お客様には、世界有数の再生紙・梱包材企業のPratt Industries社、航空宇宙・防衛企業のL3 Technologies社、そしてDaimler社などが名を連ねます。さらに、SAP Analytics Cloudはコンテンツ連動型のニュースフィードも提供するようになりました。
SAP Analytics Cloudは150以上のクラウドデータソースへとアクセスを拡大し、お客様はデータの場所にかかわらず簡単にデータを入手し、統合してインサイトを獲得することができます。機械学習と自然言語クエリー(NLQ)技術を組み合わせることで、人間の知能を補い、増強して、より正確な結果をより迅速に導き、ビジネスの俊敏性を向上させます。対話型AIを使用した新しい機能「インサイト検索」では、あらゆるデバイス上で自然言語の質問にその場で答えが提供されるので、データから迅速にインサイトを引き出すことができます。
SAP Analytics Cloudのその他の拡張として、SAP SuccessFactors®、SAP® Ariba®、SAP® Hybris®の各ソリューションおよびSAP S/4HANAを含む20以上のSAP製品向けに事前構築済みのコンテンツとビジネスロジックが含まれており、ユーザーが業務にアナリティクスを組み込むことができます。SAP Analytics Cloudのこれらの機能は、SAPの基幹業務アプリケーションに組み込むことでインテリジェントエンタープライズの原動力となります。
以上
SAPについて
SAPは、エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェアにおけるマーケットリーダーとして、あらゆる業種におけるあらゆる規模の企業を支援しています。SAPは、企業が市場での優位性を保持するため、バックオフィスや役員会議室、倉庫や店頭で、さらにデスクトップ環境やモバイル環境などにおいて、企業がより効率的に協業を行い、より的確なビジネス判断を行うための様々なソリューションを提供します。
企業が継続的な収益性の高い事業を実現することに貢献するSAPのアプリケーションやサービスは、世界各国およそ388,000社の顧客企業に利用されています。
また、フランクフルト証券取引所やニューヨーク証券取引所を含むいくつかの取引所で「SAP」の銘柄で取引されています。詳細はhttp://www.sap.com(英語)をご参照ください。
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