(本リリースは、9月18日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)
SAPは本日、人工知能(AI)に関する行動規範および欧州のテクノロジー企業で初となる外部AI倫理諮問委員会の設置を発表しました。
研究機関、官公庁、産業界からの専門家で構成される委員会は、SAPの開発、戦略、人事部門のエグゼクティブから成る社内のAI運営委員会と連携して、原則を採用し、さらにそれらの開発を行います。
社外および社内の委員会の新しいガイドラインは、SAP® Leonardo Machine LearningによってサポートされるAI機能が、すべてのソリューションにおいて完全性と信頼性の維持のために使用されることを確実にすることを目指しています。世界で行われている取引収入の77%に関わり、世界中の40万社以上のお客様を支援するエンタープライズテクノロジーのマーケットリーダーであるSAPのソリューションとアプリケーションは、常に数十億に上る人々の生活に影響を与えています。
SAPのCFOでエグゼクティブボードメンバーのルカ・ムチッチ(Luka Mucic)は次のように述べています。「SAPはデータの倫理的利用をコアバリューとみなしています。私たちがインテリジェントエンタープライズを実現可能にし、人々の生活を実質的に向上させるソフトウェアの作成を目指す際に、こうした指針が人材を補強するテクノロジーとしてAIを活用するための基礎となります」
SAPのガイドラインは、企業として最高レベルの倫理基準を遵守するためのコミットメントです。それらは、SAPが適用するコアバリューがビジネスの偏見を排除するとともに、透明性と完全性を維持し、かつ、品質と安全を向上させることを示しています。これらの指針によって、SAPはデータ保護とプライバシーの侵害を許すことなく、AIのより広範な社会的課題の解決に取り組むコミュニティへ積極的に参加することができます。
諮問委員会の5人のメンバーはすでに確定しています。
- ペーター・ダブロック(Peter Dabrock)神学博士:エアランゲン=ニュルンベルク大学の組織神学(倫理学)教授
- ヘニング・カガーマン(Henning Kagermann)博士:ドイツ工学アカデミー(acatech)会長および評議員
- スーザン・リオトー(Susan Liautaud)氏:Stanford大学の公共政策および公法の講師、Susan Liautaud & Associates Limited(SLAL)社の創立者兼マネージングダイレクター
- ヘレン・ニッセンバウム(Helen Nissenbaum)博士:Cornell Tech大学院の情報科学教授
- ニコラス・ライト(Nicholas Wright)氏:インテリジェントバイオロジーコンサルタント、ジョージタウン大学メディカルセンター・クリニカルバイオエシックス・ペレグリーノセンターのアフィリエートスカラー、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン認知神経科学研究所の名誉研究員
委員会のメンバーは、今後数カ月で複数人が追加される予定です。
スーザン・リアトード氏は次のように述べています。「AIは大きな可能性を生む一方、前例がなく、しばしば予測不可能な社会と人間の倫理的課題ももたらします。AI倫理諮問委員会は、AIが確実に倫理的に利用され、人類に役立ち、社会に貢献できるようにします」
AIの欧州戦略の導入
ガイドラインはAIについての欧州における検討にも貢献しています。欧州委員会はSAPの機械学習担当シニアバイスプレジデントのマークス・ノガ(Markus Noga)をAIに関する高度専門家グループに選任しました。このグループは、2019年前半までに欧州のAI戦略を設計し、公正、安全、透明性、および、労働と民主社会の将来に関する倫理的なガイドラインを提案するために創設されました。
以上
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企業が継続的な収益性の高い事業を実現することに貢献するSAPのアプリケーションやサービスは、世界各国およそ404,000社の顧客企業に利用されています。
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