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SAPジャパン Talent Attractionチームによる本企画では、SAPでの仕事内容や印象深いエピソードなどを幅広くお届けします。活躍する社内メンバーの話から、SAPで働く魅力をお伝えできればと考えています。

第14回のインタビュイーは、BTSチームの東朋美さん。新卒からIT業界に入り、現在はSAPのビジネスコンサルタントとして活躍されています。BTSチームとしてのお仕事のやりがいや、キャリアに対する想いをお聞きします。

お客様とともにプロジェクトの青写真を描くBTSチームとは

「BTSとは、『Business Transformation Services』のことです。SAP導入が決まると、関係者を集めてキックオフを開催するのですが、私たちBTSチームが関わるのはそれよりも前の段階です。『今後、会社としてどうしていきたいのか?』『SAPを活用してどういう姿を目指すのか?』という目標や戦略を策定し、どのように実現していくのかを示すロードマップの入口を作るサポートをします。

BTSが入る段階では、お客様は『そもそも、何でこれをやるんだっけ?』と迷いがあったり、SAP自体が初めてでわからないことだらけだったり、たくさんの悩みを持たれています。私たちはその悩みと向き合いながら、お客様の想いをしっかりと計画に落とし込むお手伝いをします。まだ形がない状態なので、正解も何もない時期です。仮説が外れることは多々あるし、お客様と認識を一致させる難しさは感じます。その状態から青写真を作っていくのですが、それが後々にプロジェクトのベースとなるので、責任重大だなと思います」

東朋美さん Senior Business Consultant, BTS Japan

BTSは「頭脳集団」とも聞きました。スマートさや深い知識力が求められる難易度が高いお仕事なのでは…?

大事なのは、ゼロからイチを生み出す力

「もちろんソリューションに詳しいのは良いことですが、技術力が必須となる職種よりも、むしろBTSはハードルが低いのではないかと思います。我々の仕事は、『創造』すること。そのために必要な知識や仮説理論的な思考力が大事です。

よくBTSのチームで言われていることは、『森を見よう。木ばっかり見過ぎないように』ということ。何かひとつにフォーカスしすぎず、全体観を持つことが大切です。なので、幅広い知見や視野を得たい方にとっては、BTSの部署はすごく良いのではないかと思います。

BTSの部署は、ほとんどが中途入社のメンバーで多様なバックグラウンドの方が集まっています。いろいろな意見やアイデアがもらえるので、自分の悩みが解決できたり、アドバイスをもらって心が軽くなったりします。周りのメンバーを尊敬しながら仕事ができる環境って、すごく恵まれていると思います。私はコミュニケーション能力が自分の強みと考えていますが、論理に長けている方や、交渉力に長けている方がいるので、メンバーを見て『もっと学ばなければ』と思う機会は多いです。

私が日々意識していることは、ベタですが、笑顔を絶やさないこと。新卒だった頃、ちょうどIT業界にも女性がこれから増えるという時期で、IT業界で働く先輩方はすごく女性らしくしなやかな強さがあり、憧れていました。彼女らを見て、私も技術力や知識だけでなく、コミュニケーション力や柔軟性など、女性ならではの強みを活かしていきたいと思うようになり、それがいまの自分のベースになっています」

新卒からIT業界でスタートした東さん。これまでのキャリアの経緯をお聞きました。

強く、鮮明な志がプロジェクトの成否を決める。大事な土台作りに関わりたい

「『手に職』を持ちたいと思いIT業界に入り、プログラマーやSEを経験してきました。当時は基幹業務のパッケージ導入が流行り出したタイミングで、SAPが必ず出てきていたんです。そのとき、なんとなく『あ!これからSAPが来るな』と思って。それでSAPに関わる仕事がしたいと思い、SAPのパートナー企業に入りました。

その後、製品導入のコンサルタントとしてSAPに入社しました。たくさんのプロジェクトを経験しましたが、プロジェクトが進行していくと、当初決めた目標とかけ離れてしまったり、当初の志が忘れられてしまったりすることも出てきました。そういうケースを目の当たりにして、だんだんとプロジェクト始動前の上流工程に興味を持つようになったんです。

そんな時、たまたまBTSの方々と一緒にお仕事をする機会がありました。その方は、そのお客様の業界を熟知しているわけではなかったのに、お客様の話を咀嚼し、『今後やりたいプロジェクトって、こういう感じですか?』と、仮説ベースでしっかりと目標を作り込んできたんです。自分が持っていない知識を、自分の知見に変えて、お客様にしっかり受け入れられる。そのハイレベルなアウトプット力に感銘を受け、『凄い!私もやってみたい!』と感激してしまって。それがきっかけで、BTS部署へ異動させてもらったんです。

お客様がSAP導入を決意されることは、お客様の社内でもインパクトが大きいはず。いまはBTSの立場として、ときにはプレッシャーで胃が痛くなる日もあるけれど、その重要な意思決定に少しでも関われることにやりがいを感じています」

本業が忙しい中、社会人大学院でMBA(経営学修士)を取得された東さん。どんな想いで取り組んだのでしょうか。

MBAを通じて、より広い領域で貢献できる自分に変化した

「あるプロジェクトで経営者の方から『皆さんよく頑張っている。でも、僕たちを説得するにはちょっと足りないんだよね』と言われたんです。決して否定されたわけではないのですが、その『”ちょっと”って一体なんだろう?』と衝撃を受けました。

確かに、私は経営者ではないし、単に1人の社員として仕事をしているだけ。常に業績指標を見て経営判断を下す立場でもありません。それでも、『同じ経験は持てないけれど、知識としては得られるのではないか』と考えて、ビジネススクールで学ぶことにしたんです。

仕事をしながら、夜間や土日を使って学ぶのは大変でしたが、本当に行って良かったと思います。経営の知識を学べたことはもちろんですが、予想外の収穫だったのは、実は『もっと自分の会社のことを知りたい』と思うようになったことでした。というのは、ビジネススクールでSAPの認知度は驚くほど高かったんです。単純にビジネスとしてだけではなくて、『働きがいのある会社』として評価されていたり、CSR活動など、非財務指標の観点で注目される企業であることを知って、初めてSAPの製品を売る以外の面に目が向くようになりました。

卒業してからは、単に自分の仕事だけではなく、社内の課外活動にも積極的に関わるようになりました。例えば、デザインシンキングを使ったイノベーション促進活動や、『Japan 2023』というSAPの中期変革プログラムの活動の一部に参加したり。本業ではなくても、自分の会社が良くなるためにできる活動に自ら参画するようになりました」

自分の『未知』に自ら触れて、成長しながら前に進みたい

「確かに以前からSAPは想像以上に色んな活動をしている会社です。でも、自らその情報を取りに行く努力をしないとわからない部分が多いものです。

振り返ってみれば、『知らないことを知りたい』という想いが、私のキャリアの基本軸かもしれません。SIerからパートナー企業へ転職し、いまSAPに来たのは『もっとSAPを知りたい』という想いからだったし、社内で異動したのも、『より上流工程を知りたい』と思ったからでした。ビジネススクールに通ったのも、『経営者目線を知りたい』という想いがきっかけです。

自分が知りたいと思ったことを知るための場は沢山あります。それをちゃんと自分で探しに行くことができれば、そういう場は必ずどこかに提供されています。そこに自らたどり着けたおかげで、これまで進んで来られたのだと思います。

経営者の方に言われた『”ちょっと”足りない』理由は、それまではどうしても自分の知識レベルの範囲内で説得しようとしていたからなのかもしれません。少なくとも私が今後もBTSというチームで仕事をしていくためには、本当に幅広い視野で発想を広げることが必要です。その視野を広げるために、社内外関わらず、自分に足りないことがあればこれからもどんどん貪欲に学んで取得していきたいと思っています」

知的好奇心をエネルギーに変え、貪欲に学びながらキャリアを切り開いてきた東さん。最後にSAPの一員としての想いを聞かせてもらいます。

常に新たな課題を見つけ、SAPでチャレンジを続けたい

「IT業界は常に変化しており、当然SAPも進化しています。そんな中に身を置いていると、仕事に飽きることなんてないです。やればやるほど、何かしら自分自身の新しい課題や知りたい知識がでてくるし、それを乗り越えると新しい経験値や学びが得られる。その繰り返しでキャリアが蓄積され、その延長線上にまた新しいキャリアが切り開けるのだと思います。

実はSAPに転職した理由はそこにあるんです。単純にSIerやコンサル会社だと、どうしても製品や何か専門性を追求するしかしかないと思います。でもSAPは製品ベンダーという強みもあって、色んな役割にキャリアチェンジできます。コンサルから始めたけど、例えば営業に転身するとか、もしくは技術者や製品開発に行くとか。それを転職せずに挑戦できるのはすごく良いなと思っているんです。

自分で努力をすれば、可能性が広がるし、必ずチャンスがあります。SAPは良い環境ですよ。私は好きです」

チャンスは自ら求めれば与えられる。自主性が尊重され、受入れられるSAPのカルチャーにぴったりな東さんのマインドを感じました。今後も「未知」を自分の知見に変える前向きな姿勢を絶やさず、さらに活躍の場を広げてくれることを期待しています。

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