戦略的調達の卓越性を実現するには、適正価格で要件を満たす適切なサプライヤーを確保するだけでは不十分です。極めて重要な判断材料となるインサイトの獲得も欠かせません。
今日の非常に不安定なビジネス環境において、サプライチェーンの混乱や遅延などの課題を克服するには、強力な調達戦略の策定が鍵となります。しかし、多くの企業は非効率な業務を続けており、サプライヤーの選択肢も限られているため、サプライチェーンで問題が発生した際に利用できる緊急対応策も代替サプライヤーも用意していないことが考えられます。
戦略的調達計画があれば、企業は最適な品質や価格を手にでき、ビジネスニーズを完全に満たせるため、競争力を維持することができます。
企業の戦略的調達目標の達成を後押しするために、SAP は SAP Ariba® Sourcing の Guided Sourcing 機能を提供して、調達プロセスの合理化・自動化を支援しています。ユーザーはこの機能を使って、サプライヤーの特定・認定、調達イベントの登録・管理、入札や提案の評価を行うことができます。また、体系的なガイド付き調達アプローチによって、最適なサプライヤーを効率的に見つけ、自社の調達・購買ニーズに最適な条件で交渉できるため、工数をかけずに多くのプロジェクトを完了できるようになります。
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Guided Sourcing 機能には、主に 4 つのメリットがあります。
- ユーザーインターフェースの改善:直感的に使えるインターフェースによってプラットフォームの操作が簡単になるため、導入が迅速に進み、ユーザー満足度も向上します。ユーザーエクスペリエンスが刷新されたことで、ユーザビリティの向上、迅速なイベント登録、検索機能の強化が実現し、SAP® Enable Now のようなツールで状況に応じたヘルプ機能が利用できるようになりました。これにより、企業は最終的に調達プロセスの効率や生産性を向上させることができます。また、このプラットフォームでは、戦略的調達と RFx (Request For x) イベントプロセスを直感的に管理できるため、調達イベントの管理が容易になります。このように合理的に調達イベントを管理することで、企業は時間とリソースを節約しながら、調達戦略全体の効率化を図ることができます。
- 組み込み型のアナリティクス:この Guided Sourcing 機能は、人工知能 (AI) と機械学習によって実現した「人の手を介さない調達・購買の効率化」などの機能によるイノベーションの最先端にあります。この機能には、戦略的調達内のサプライヤーやコンテンツのレコメンデーション機能や Microsoft Excel ファイルのスマートなアップロード機能などがあり、構造化されていないデータを調達イベント内の行項目にほんの数秒で簡単にインポートできます。ほかにも、SAP は「インサイトから行動へ (insights to action)」と呼んでいる仕組みのリリースを計画しています。この仕組みでは、アナリティクスをアプリケーションに反映することができるため、ビジネスユーザーはインサイトとレコメンデーションに基づいて、意思決定を効果的かつ迅速に下せるようになります。
- 製品間の統合:SAP Ariba® Supplier Risk と SAP Ariba® Category Management の統合を通じて、Guided Sourcing 機能は、Supplier Lifecycle and Performance (SLP) の基準に基づいて強化された検索機能を提供できます。これにより、リスク情報の入手が容易になり、こうした情報に交渉段階からアクセスできるようになります。また、支出管理データは、組み込み型のアナリティクス機能と SAP Ariba Category Management を介して利用可能になります。このようなレベルでの統合により、企業はサプライヤーとの取引の早い段階からリスクレベルを把握・管理し、カテゴリー別に支出を確認・分析できるようになるため、調達における判断材料が増えて、最適な意思決定を行えるようになります。
- パートナーアプリケーションとの統合による機能拡張:Guided Sourcing の機能は、SAP が推奨するパートナーアプリとの統合によってさらに拡張できるため、調達プロセスの合理化を目指す企業にとって、包括的なソリューションとなります。例えば、Icertis Contract Intelligence (ICI) for SAP Ariba® との統合により、調達担当者と法務担当者とのシームレスなコラボレーションが可能になります。また、Scoutbee Discovery for SAP Ariba Sourcing との統合により、企業はサプライヤーや製品の特性に基づき、世界中から新たにサプライヤーを見つけられるようになります。
この Guided Sourcing 機能は、企業に幅広いメリットをもたらし、調達・購買プロセスを最適化・合理化します。また、サプライヤー管理の強化や可視性の向上から、コスト削減や効率改善にいたるまで、包括的なソリューションを企業に提供して、調達活動の効果的な管理を支援します。この Guided Sourcing 機能のパワーを活用すれば、企業は調達・購買業務の管理を強化し、透明性を高めることができ、最終的に収益性の向上とビジネス成果の改善へとつなげられます。革新的な特徴や高度な機能、SAP が推奨するパートナーアプリとの統合によって、この Guided Sourcing 機能は、戦略的調達の卓越性を実現したいと考える企業を支える鍵となるはずです。
この Guided Sourcing 機能は、SAP Ariba Sourcing のライセンスを取得されたお客様であれば追加コストなしでご利用いただけます。詳細情報につきましては、こちらの FAQ ドキュメントをご覧ください。
サルバトーレ・ロンバルド (Salvatore Lombardo) は、SAP Ariba 担当シニア・バイス・プレジデント兼チーフ・プロダクト・オフィサーです。
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