(本記事は、4月7日に本社で掲載されたものです)
2024年は始まりに過ぎないとお伝えしましたが、その言葉は確かなものです。今年はSAP® Business AIにとって、これまでで最も野心的な一年となります。SAPのクラウドポートフォリオ全体でAIを組み込んだユースケースの数は400を目標としています。
SAP Business AI を活用されているお客様はすでに、多くの成果を実現されています。行政機関における支援配布の負担軽減から、エネルギー分野における調達・購買業務の革新にいたるまで、その成果はさまざまです。2025 年は、お客様に比類なきビジネスバリューを提供するという、これまでと変わらない明確な目標を掲げ、これらの成果をさらに発展させていきます。
Joule はすでに、SAPスイートのエンド・ツー・エンドのビジネスプロセス全体で、お客様に統一されたエクスペリエンスを提供しています。そして今、AI エージェントの時代に突中するにあたり、Joule は、お客様のビジネスの状況を真に理解し、あらゆる部門で連携することができるエージェントを提供します。AI エージェントを活用することで、発注書を作成する前にサプライヤーや契約内容を手作業で確認する手間を省いたり、数百万件ものサービスチケットを自動で分類して適切なチームに割り当てたりすることができるようになります。これらの AI エージェントが優れた力を発揮できるのは、SAP® Business Data Cloud や SAP® Knowledge Graph によって、これらのエージェントがプロセス、ツール、データといったお客様固有のビジネス特性に深く根付いたものになっているからです。
お客様における AI エージェントの活用はまだ始まったばかりです。Joule のエージェントビルダーには無限の可能性が広がっています。お客様は、SAP のすぐに使えるエージェントと同様、自社のビジネスプロセスとデータに基づいたカスタムエージェントを作成し、デプロイすることができます。2025 年以降、お客様がどのようなビジネスバリューを創出されるのか、SAP は大きな期待を寄せています。
アップデートについて詳しく説明する前に、2025 年第 1 四半期のハイライトをいくつかご紹介します。
- Joule には、さまざまな新機能が搭載されています。その中には、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、韓国語、中国語、ベトナム語、ギリシャ語、ポーランド語の 11 言語への対応が含まれています。さらに、各ユーザーの状況に合わせてカスタマイズされる、正確でパーソナライズされた回答を実現するために、厳格なフィルターが追加される予定です。Joule の回答は、処理中にリアルタイムでストリーミングされるようになりました。これにより、煩わしい遅延が解消され、複雑な問合せでもスムーズでインタラクティブなエクスペリエンスが可能になります。Joule は SAP S/4HANA® Cloud Public Edition に完全に統合されており、コンテキストの強化とスムーズなナビゲーションが実現されています。2025 年第 1 四半期には、より多くの SAP ソリューションを通じて、Joule の統一されたエクスペリエンスをさらに多くのお客様にお届けする予定です。Joule の詳細については、以下のセクションをご覧ください。
- ビジネス変革管理における SAP® Business AI の鍵は、手作業の削減とアクセスの民主化にあります。開発者向け のJoule for Developers は、ABAP®、SAP® Build Code、SAP BTP Cockpitでのコード生成と最適化において、中心的な役割を果たします。SAP Signavio® Process Manager と SAP Signavio® Process Intelligence では、自然言語を使用してプロセス図を作成(テキストからプロセスに変換)したり、分析ダッシュボードを生成(テキストからウィジェットに変換)したりすることができます。SAP® LeanIX には、IT ランドスケープを自動的に文書化する AI 支援インベントリービルダー機能が搭載されています。開発者向けのJoule for developer、SAP LeanIX、SAP Signavio®の AI に関する詳細については、以下をご覧ください。
- 財務・支出管理向け SAP Business AI には、多くの新機能が予定されています。SAP S/4HANA Cloud Public Edition には、AI 支援エンタープライズ検索、パーソナライズされた「My ホーム」ページ機能、状況対応、エラー説明が追加されます。また、Joule は S/4HANA® Cloud Private Edition にも拡張され、仕訳アップロード、サービス開始、取引分類などの自動化を実現します。さらに、Concur Expense にも AI 機能の追加が予定されています。詳細については、以下をご覧ください。
- 調達・購買およびサプライチェーン管理向け SAP Business AI は、新しい AI 機能で拡張されます。Joule が SAP® Ariba および SAP® Field Service Management と連携するようになり、自然言語でのナビゲーションとタスク実行が可能になります。SAP® Ariba Category Management では、AI 支援カテゴリー推奨機能が追加され、戦略的計画をより効率的に立てられるようになります。SAP® Green Token では、サプライヤーの証明書からデータを自動抽出する AI 支援証明書画像分析機能が導入されました。他にも多くの機能強化が予定されています。詳しくは、調達・購買向けまたはサプライチェーン管理向け SAP Business AI のセクションでご確認ください。
- IT および開発者向け SAP Business AI では、生産性と効率性を向上させる魅力的なツールが豊富に用意されています。SAP® Datasphere は、AI によるコンテンツ生成と自然言語検索が可能となり、SAP Business Data Cloud による包括的なデータ戦略をさらに進化させます。SAP® AI Core と SAP AI Launchpad の Generative AI Hub では、カスタマイズされた AI ユースケースに最適な新しい大規模言語モデル (LLM) が提供されます。新しいモデルライブラリー機能では、詳細なモデルカードとワンクリックデプロイにより、LLM の選定がシンプル化されています。また、グラウンディング管理機能により、開発者は自然言語でのリポジトリーの作成、変更、検索ができ、グラウンディングパイプラインの管理が容易になっています。SAP HANA® の新しいナレッジグラフエンジンは、ビジネス固有のナレッジに基づいて LLM の応答を強化します。これらはほんの一部に過ぎません。詳細については、以下でご覧ください。
第 1 四半期は好調なスタートを切っています。2025 年は、すでに提供されている 200 以上能に加え、さらに多くのユースケースをソリューション全体で展開していく予定です。今後の SAP Business AI リリースに関する最新情報は、こちらをご覧ください。
ビジネス変革管理におけるSAP Business AI
SAP BTP、ABAP 環境と
SAP S/4HANA Cloud Public Edition向けに
開発者向けのJoule for Developers、ABAP AI 機能
一般提供
Joule を使用することで、開発者は正確で状況に即したコードスニペットと説明を迅速に生成することができます。Joule は、SAP のワークロードに特化して設計された専用の LLM を使用しています。例えば、ABAP LLM はコードの予測と説明を強化し、開発者の作業効率を向上させます。
また、Joule は、コードの補完や最適化のための文脈を考慮したリアルタイムのサポートを開発者に提供し、さらに、顧客のアプリケーション環境、開発プロジェクトの成果物、および SAP 固有構文を理解する自動化パイプラインを作成します。
主な機能は以下のとおりです。
- 文脈、コメント、プロジェクトヒューリスティックに基づく予測コード補完
- コアデータサービスのコード説明に、エンティティ、クラス、インターフェース、および機能モジュールが表示
- 文書化、ベストプラクティス、新しいコンセプトに対する AI 支援
- プロセス、API 仕様、接続システムに基づくワークフロー開発と意思決定支援
Joule に搭載されたこれらの ABAP AI 機能により、開発者は、ABAP コードの作成にかかる時間と労力を最大 20%* 削減し、ABAP コードのテストにかかる時間と労力を最大 25%* 削減することができます。
さらに、SAP S/4HANAでAIシナリオを管理するIntelligent Scenario Lifecycle Management機能にて、ABAP AI SDK が、ABAP 開発者向け AI ツールボックスとして提供されます。これにより、開発者は SAP AI Core の Generative AI Hub を通じて利用可能な LLM を選択し、カスタム ABAP アプリケーションに AI 機能をシームレスに組み込むことができます。

開発者向けJoule for developer へのアクセスはこちらからへ。
SAP Signavio Process Manager
AI 支援プロセスモデラー、テキストからプロセスへの変換
一般提供
AI 支援プロセスモデラー、テキストからプロセスへの変換機能を活用することで、シンプルなテキスト記述から、ビジネスプロセスモデルと表記図を作成できます。これにより、従来のようにプロセスマッピングを一から手作業で作成する必要がなくなります。直感的な操作性により、技術的な知識を持たないステークホルダーでもプロセス設計に貢献することができ、より良いコラボレーションと共通理解が促進されます。
プロセスモデラーは、ビジネスプロセスのモデリングにかかる時間を最大 50%* 削減し、ビジネスプロセスモデリングの価値実現までの時間を最大 50%* 削減できます。

SAP Signavio Process Intelligence
AI 支援プロセスアナライザー、テキストからウィジェットへの変換
ベータ版
SAP Signavio Process Intelligence に搭載されたテキストからウィジェットへの変換機能を活用することで、あらゆる業務レベルおよび戦略レベルで意思決定を行うビジネスユーザーは、迅速なプロセスデータの分析を実現することができます。この機能により、ユーザーは自然言語クエリを使用してダッシュボードウィジェットをすばやく作成し、データ分析を民主化して、専門アナリストに依存することなく日常業務を実行できるようになります。その結果、より多くの人がプロセスに関するインサイトにアクセスできるようになり、価値実現までの時間が短縮され、組織全体の効率性が向上します。

SAP LeanIX ソリューション
AI 支援インベントリービルダー
一般提供
エンタープライズアーキテクトは、SAP LeanIX の AI 支援インベントリービルダーを使用することで、IT ランドスケープの文書化をより簡単に実行できるようになりました。この機能では、ドキュメント、PDF、図、画像など、さまざまなデータ形式を手軽にアップロードすることができ、AI がアプリケーションや IT コンポーネントなどの関連するアーキテクチャーエレメントを自動的に検知および抽出します。
これにより、ファクトシートの作成にかかる時間が最大 80%* 削減され、プロジェクト導入のタイムラインが最大 75%* 短縮され、価値実現までの時間が最大 75% 削減されます。その結果、生産性が向上し、貴重なリソースが解放され、ビジネスバリューが大幅に高まります。

SAP LeanIX ソリューション
Joule
Early Adopter Care
エンタープライズアーキテクトは、SAP LeanIX に統合されたコパイロットである Joule を使用することで、必要な情報をすばやく見つけることができます。Joule を使用することで、シンプルな自然言語クエリを使用して、アプリケーション内のどこからでもファクトシート、レポート、図を検索し、アクセスすることができます。これにより、情報検索がシンプルになり、生産性が向上するだけでなく、特に使用頻度の低いユーザーに対して多くのトレーニングを行う必要がなくなります。
そのビジネス効果は大きく、関連ドキュメントやファクトシートの検索時間が最大 50%* 改善され、SAP LeanIX ユーザー全体の生産性向上までの時間が最大 75 %* 短縮されます。

Joule と SAP LeanIX へのアクセスはこちらへ。
SAP® Central Business Configuration
AI 支援範囲決定および設定サービス
一般提供
ビジネスプロセス責任者や IT 管理者は、SAP Central Business Configuration を活用することで、SAP ランドスケープ全体で AI 機能を容易に管理できるようになりました。この新しい AI 支援範囲決定および設定サービスツールは、SAP for Me と統合された中央ハブとして提供され、SAP Business AI の機能を有効化、無効化、テストするために無料でご利用いただけます。
これにより、これまでのように個々のソリューションの有効化に伴う複雑さが解消され、SAP の AI ポートフォリオを迅速に導入し、そのポテンシャルを最大限に活用できるようになります。これにより、貴重な時間とリソースを節約しながら、イノベーションを推進することができます。
SAP Central Business Configuration は、お客様とパートナーの皆様に無料でご利用いただけます。

AI 支援範囲決定および設定サービスへのアクセスはこちらへ。
財務・支出管理向けSAP Business AI
SAP S/4HANA Cloud Public Edition
固定資産減価償却キーの AI 支援説明、AI 支援イージーフィルター、AI 支援スマート要約、AI 支援財務関連インサイト
一般提供
数十社のお客様を対象に実施されたベータプログラムの成功を受けて、以下の機能が SAP S/4HANA Cloud Public Edition のすべてのユーザーに一般提供されるようになりました。
- 固定資産減価償却キーの AI 支援説明により、導入にかかる労力を 75% 削減し、固定資産や減価償却に関する問い合わせの分析・対応にかかる時間を 90% 短縮できます。
- AI支援イージーフィルターにより、Fiori エレメントベースのリストレポートにおけるフィルタリングが 83% 高速化し、ユーザーの満足度と生産性が向上します。
- AI 支援スマート要約により、Fiori エレメントベースのオブジェクトページの要約にかかる時間が 88% 削減され、ユーザーとステークホルダーの満足度が向上します。
- AI 支援財務関連インサイトにより、コストセンターレポート要約の分析にかかる時間が 50% 削減され、要約/文書化にかかる時間が 65% 削減されます。
SAP S/4HANA Cloud Public Edition
AI 支援エンタープライズ検索、My ホームの AI 支援スマートパーソナライゼーション、AI 支援状況対応、AI 支援エラー説明
ベータ版
SAP S/4HANA Cloud Public Edition の最新アップデートでは、高度な AI 機能が追加され、サプライチェーン管理、財務、調達・購買などさまざまな部門のユーザーがよりスマートかつ迅速に業務を行えるようになりました。タスクの自動化、実践的なインサイトの提供、より適切な意思決定を実現することで、ビジネスユーザーの生産性が向上します。主な機能は以下のとおりです。
- AI 支援エンタープライズ検索により、自然言語を使用して SAP S/4HANA Cloud Public Edition 内のビジネスオブジェクトに関連するデータを検索できます。
- AI 支援状況対応により、状況に即した実践的な推奨案が提示され、解決までの時間を短縮し、意思決定を迅速化することで、業務中断からの迅速な復旧を可能にします。
- AI支援エラー説明により、エレメントベースの SAP Fiori アプリにおけるエラーを的確に理解でき、初期解決案を得られます。
また、SAP S/4HANA Cloud Public Edition における Joule の機能も拡張されました。例えば、ビジネスユーザーは、AI 支援インサイトカード作成機能を利用することで、重要なビジネス情報にアクセスすることができます。Joule の自然言語クエリを使用することで、重要なデータを要約したカードを瞬時に生成し、ワンクリックで「My ホーム」ページに追加することができます。これにより、生産性が向上し、トレーニング時間が短縮されるとともに、個々のニーズに合わせてパーソナライズされたインサイトカードの利用が可能になります。SAP S/4HANA Cloud Public Edition のユーザーは、Joule の導入により、トランザクションタスクの実行速度が平均 90%* 高速化されます。

SAP S/4HANA Cloud Private Edition
この 2023 FPS03 リリースでは、従業員の生産性を向上させ、意思決定を支援し、予測的インサイトを提供する革新的な AI 機能を提供しました。これにより、企業は変化する需要に適応し、予測不可能な環境における競争力の強化を実現しています。
AI 支援仕訳アップロード
一般提供
期末仕訳を処理する経理担当者は、SAP S/4HANA Cloud Private Edition の AI 支援仕訳アップロードを利用することで作業を効率化することができます。この新しい SAP Fiori アプリは、手作業で行われている仕訳の作成とアップロードを自動化します。ガイダンス文書をアップロードし、仕訳アップロードケースを作成すると、AI が転記の提案を生成します。AI 支援仕訳アップロードにより、見越計上と引当金の各ケースで最大 85%* の手作業が削減されます。さらに、自動検証がデータ品質を向上させ、完全な監査証跡がコンプライアンスを強化することで、財務チームはより戦略的で無駄のない部門となるよう強化されます。

AI 支援社内サービス開始
一般提供
大量の書類処理に追われている修理工場の責任者は、手作業でデータを入力する代わりに、効率的な方法を利用できるようになりました。AI 支援社内サービス開始ソリューションは、最先端の Document Information Extraction を活用して既存の紙のドキュメントからデータを自動取得し、SAP システムにシームレスに入力します。これにより、チームがすぐに使用できる修理リストが作成されます。その後、修理担当者は、作成されたオーダーを確認し、作業を完了させることができます。
この機能により、手間のかかるデータ入力を省き、エラーを減らし、データ損失を防ぐことができます。これは特に納期が迫っている場合に重要です。ユーザーは貴重な時間を節約し、サービスオーダー確認通知の作成にかかる時間を最大 50%* 節約することができます。

AI 支援貿易分類提案
一般提供
コンプライアンス担当者や国際取引担当者は、SAP S/4HANA Cloud Private Edition の AI 支援貿易分類自動化機能を活用することで、貿易取引のコンプライアンス業務を合理化することができます。ユーザーは SAP HANA のFuzzy Searchテクノロジーを活用することで、既存の製品分類に基づいて関税番号と商品コードに関するインテリジェントな提案を生成できます。これらの提案は単一または複数の製品に対して迅速に実行できるため、手作業による調査が不要になり、製品ポートフォリオ全体で正確で一貫性のある分類を実現することができます。
この自動化により、製品分類プロセスにかかる時間とコストが最大 50%* 削減され、生産性が向上し、コンプライアンスリスクが低減され、国際取引製品の市場投入までの時間が短縮されます。

AI 支援労働需要計画
一般提供
AI 支援の予測労働需要計画により、倉庫管理者はピッキングと梱包プロセスで必要な作業量を正確に予測することができます。この機能は過去のデータを用いて作業時間を予測するため、推測や複雑な設定を排除します。これにより、倉庫管理者の生産性が最大 50% 向上し、顧客注文の出荷や納品に関連する遅延が最大 5% 削減されます。このツールを活用する倉庫は、業務の透明性が高まり、リソース配分が最適化され、納期遵守率が向上することで、顧客満足度の向上を実現することができます。

このリリースでは、Joule のトランザクション機能とナビゲーション機能が、以下の重要なビジネス機能にも拡張されました。
- クレーム管理や支払対応(クレーム管理エージェントの詳細な説明は以下参照)
- 収益会計、契約、照合
- 受注管理、問題解決、請求情報
- サービス確認:詳細、アクション、ライフサイクル
- 保全指図、通知、ジョブ管理
- プロジェクトの作業分解構成図 (WBS) とネットワーク管理
- 購買依頼、更新、詳細
- 部品表 (BOM) と変更記録へのアクセス
- 請求書処理、請求、照合のケースビュー
上記の新機能により、ユーザーはタスクを自動化し、情報にすばやくアクセスし、ワークフローを合理化することができます。これにより、組織全体の効率性が向上し、インサイト獲得までの時間が短縮されます。

アクセスはこちらへ。
SAP S/4HANA Cloud Private Edition
クレーム管理エージェント
ベータ版
売掛金担当者は、SAP S/4HANA Cloud Private Edition のインテリジェントなクレーム管理エージェントを活用することで、クレーム管理を合理化することができます。担当者は、手作業で不一致を特定する代わりに、AI 主導の自動化機能を活用して請求書の詳細と契約条件を迅速に分析し、エラーや不一致を容易に検知することができます。システムは、クレジットメモの作成など、次善策を提案し、財務の正確性の確保と迅速な解決を導きます。エラーの検知と解決を自動化することで、担当者は重要な意思決定を管理しながら、貴重な時間とリソースを節約できます。
クレームを迅速に解決することで、ベンダーとの信頼関係が構築され、関係が強化され、財務業務をスムーズに進めることができるようになります。
この AI エージェントを使用することで、契約管理担当者は、クレーム管理処理にかかるコストを最大 30%* 削減し、クレームに起因する顧客離れを最大 10%* 減少し、売掛金回転日数 (DSO) を最大 1%* 短縮することを期待できます。

アクセスはこちらへ。
Concur Expense
AI 支援勘定科目アップロード
一般提供
勘定科目の自動アップロード機能により、Concur Expense の設定がさらに簡単になりました。財務管理者は、QuickBooks Online や Xero などの会計システムから直接インポートしたり、勘定科目表ファイルをアップロードしたりすることで、経費勘定をシームレスに取り込むことができるようになりました。この機能により、Concur Expense 内で経費の種類と勘定コードが自動的に作成され、マッピングされるため、手作業によるデータ入力が不要になり、既存の財務システムとの正確な整合性が保たれます。
その結果、マスターデータ設定プロセスが 50%* 高速化され、管理オーバーヘッドが削減され、初めからより効率的な経費管理を実現することができます。

Concur Expense
AI 支援ポリシーアシスタンス
Early Adopter Care
財務チームや出張者は、複雑で常に変化する経費精算ポリシーに悩まされ、エラーやフラストレーションを抱えることがよくあります。Concur Expense のポリシーアシスタンス機能は、出張前、出張中にガイダンスとアラートをリアルタイムに提供することで、支払い前に出張者自身が、コンプライアンスを遵守した支出判断を行えるようにします。
これにより、ポリシーを遵守した支出が促進され、出張者エクスペリエンスが向上し、経費レポートの問題を最小限に抑え、迅速な経費精算につなげることができます。最終的には、企業はコストを削減し、ポリシーに対する意識を高め、そして財務チームがポリシーに準拠した支出判断を行えるよう導くことができます。

調達・購買向け SAP Business AI
SAP Ariba® Category Management
AI 支援カテゴリー戦略提案
一般提供
カテゴリーマネージャーは、SAP Ariba Category Management を活用することで、戦略立案を大幅に改善することができます。これまでは、コスト構造、市場動向などのデータを手作業で分析し、戦略に関する提案を作成するには、膨大な時間を費やす必要がありました。この新機能では、カテゴリーマネージャーに対してカテゴリーのパフォーマンスを向上させるための詳細な提案が提供されます。このソリューションにより、時間のかかる手作業によるデータ分析が不要になり、より迅速かつ情報に基づいた意思決定が可能になります。
計画プロセスを合理化することで、カテゴリー戦略の策定が加速し、積極的に管理されているカテゴリーのコスト削減が促進され、管理可能な支出が増加します。その結果、最終的にはカテゴリー管理の成熟度が高まります。これにより、カテゴリー管理プロセスの効率が最大 60%* 向上することになります。

SAP Ariba®ソリューション
Joule
SAP Early Adopter Care
SAP Ariba ソリューションを利用している調達・購買担当者は、ソーシングエキスパートから一般の購買担当者まで、ナビゲーションやトランザクションにおける複雑さを回避できるようになりました。Joule は SAP Ariba Sourcing、SAP Ariba Supplier Management、SAP Ariba Buying とシームレスに統合され、直感的なナビゲーションと自然言語処理による情報へのアクセスとタスクの完了が可能になりました。
その結果、情報検索が最大 50%* 高速化し、ナビゲーションタスクやトランザクションタスクの実行も最大 50%* 高速化されます。これにより、調達・購買チームは戦略的な活動に注力し、組織の目標達成に向けて貢献度を最大化することができます。

Joule と SAP Ariba ソリューションへのアクセスはこちらへ。
サプライチェーン管理向けSAP Business AI
SAP® Integrated Product Development
AI 支援レガシー図面デジタル化
ベータ版
SAP Integrated Product Development は、膨大な量のレガシー 2D 図面を保有する企業向けに、自動のホットスポット作成とビジネスデータマッピングの機能を提供します。この機能により、これらの図面のデジタル変革が効率化され、ユーザーはビジュアルエレメントを、インタラクティブなスペアパーツカタログや資産管理といったアプリケーションのバックエンドデータに迅速にリンクできるようになります。これにより、アフターマーケットの売上増加と、サービス効率の向上や在庫管理の効率化による顧客満足度の向上が期待できます。
例えば、従業員数 2,000 人、年間売上高 10 億ユーロの企業では、フィールドサービス技術者の生産性が最大 10%* 向上し、年間 71,000 ユーロ* の節約を実現することができます。

SAPⓇ Green Token
AI 支援証明書画像分析
ベータ版
サステナビリティマネージャーと調達チームは、SAP Green Token の証明書画像分析機能を使用して、サプライヤーのサステナビリティ証明書内の情報を自動的に検索、検証、抽出できるようになりました。
手作業でデータを入力したり、膨大な書類を精査したりする時代は終わりました。データが SAP Green Token にシームレスに組み込まれることで、トレーサビリティやサステナビリティ基準・規制に対するコンプライアンスが強化されます。このデータ抽出の自動化により、コストと時間のかかる社内データ抽出ソリューションが不要になり、ISCC PLUS などのサステナビリティ証明書から正確なデータを取得することができます。
これにより、データ抽出ツールのコストが削減され、証明書の検索にかかる時間が削減されます。また、データの確認、解釈、登録に必要な時間も最大 93%* 短縮されます。

SAPⓇ Field Service Management
Joule
SAP Early Adopter Care
ディスパッチャーは、SAP Field Service Management 搭載 Joule を活用することで、業務プロセスを効率化することができます。直感的な会話型検索を活用することで、ディスパッチャーは必要な情報を迅速かつ容易に見つけることができます。Joule に自然言語で質問すると、SAP Help Portal から瞬時に回答が得られるため、時間のかかる手作業による検索プロセスが不要になります。また、ディスパッチャーは Joule のトランザクション機能を活用してサービスオーダーを計画することもできます。
これにより、ディスパッチャーの生産性が最大 12.5%* 向上し、より戦略的な業務に貴重な時間を割くことができます。さらに、Joule はディスパッチャーによるリソース配分の最適化を支援し、フィールドサービスの派遣ミスを最大 5%* 削減し、業務効率を大幅に向上させます。

JouleとSAP Field Service Management へのアクセスはこちらへ。
セールスおよびマーケティング向け SAP Business AI
SAP Sales Cloud Version 2 および SAP Service Cloud Version 2
AI 支援重複検知
一般提供
セールスおよびサービス担当者は、AI 支援重複検知機能を使用して、顧客データベースと既存のサービス注文をスキャンすることで、重複するセールスやサービス注文を検知できます。これにより、セールス担当者は時間を節約し、重複レコードの作成を防ぐことができ、業務と売上予測においてデータベースをよりクリーンにすることができます。また、サービス担当者は、フィールド技術者の派遣ミスを削減することで、顧客満足度を向上させられます。
サービス担当者にとっては、フィールドサービスの派遣ミスを完全に排除でき、セールス担当者とサービス担当者の両方にとっては、重複する可能性のあるサービス注文とレコードの検知にかかる時間を最大 60%* 削減できます。

アクセスはこちらへ。
SAP Sales Cloud Version 2
Joule
SAP Early Adopter Care
セールスチームは、SAP Sales Cloud 向け Joule を活用することで、より多くの案件を獲得できます。Joule は、セールスワークフロー内でインテリジェントな提案とインサイトを直接提供することで、より効果的な顧客対応を実現します。Joule は自然言語クエリを理解しているため、コンテキストに即した正確な検索結果を提供し、ユーザーをアプリケーション内の必要な情報へと的確に導きます。
これにより、情報検索が最大 50%* 高速化され、トランザクションタスクのナビゲーションが最大 30%* 高速化されるため、セールスチームの生産性が直接的に向上し、情報に基づいた効率的なやり取りによりカスタマーエクスペリエンスが向上します。

Joule と SAP Sales Cloud Version 2 へのアクセスはこちらへ。
マーケティングおよびコマース向け SAP Business AI
SAP CX AI Toolkit
AI 支援 CX エージェント
一般提供
SAP CX AI Toolkit が提供する AI 主導の自動化機能は、SAP Sales and Service でのカスタマーサービスエージェントの複雑なケース処理方法に変革をもたらします。このノーコードソリューションにより、企業は、ケースをインテリジェントに分類およびルーティングし、解決済みの問題から自動的にナレッジを取得し、組織全体のナレッジベースから迅速に回答を導き出す AI エージェントを設定することができます。
この自動化により、従業員はより価値の高いやり取りに集中できるようになり、サービス品質が向上し、解決時間が短縮され、顧客満足度の向上を実現することができます。エージェントが処理するタスクにおいて、セールススタッフの生産性を最大 50%、サービススタッフの生産性を最大 50% 向上させることができます。

SAP CX AI Toolkit
AI 支援ショッピングアシスタント
SAP Early Adopter Care
オンラインショッピングエクスペリエンスを向上させたいと考える e コマース企業は、SAP CX AI Toolkit のショッピングアシスタントによって画期的なメリットを得ることができます。このインテリジェントなアシスタントは SAPⓇ Commerce Cloud と統合されており、顧客は自然言語で対話しながら商品を探したり、比較したり、実店舗の販売員が行うようなパーソナライズされたおすすめを受け取ったりすることができます。
この会話型アプローチにより、商品検索を効率化し、コンバージョン率を向上させ、効果的なアップセルとクロスセルの機会を通じて平均注文額を増加させることができます。数字を見ると、この機能により、オンラインコンバージョン率、平均注文額、リピート購入が 5%* 向上していることが分かります。

SAPⓇ Emarsys Customer Engagement
AI 支援レポートビルダー
ベータ版
マーケティング担当者は、キャンペーンのパフォーマンスを常に分析し、そのキャンペーンの投資収益率 (ROI) を証明しなければなりません。SAP Emarsys Customer Engagement のレポートビルダーを使用すれば、シンプルな自然言語プロンプトを使用して、任意の指標に基づくカスタムレポートを迅速に作成できます。これにより、複雑なデータ操作や IT 部門への依存がなくなり、貴重な戦略立案と最適化の時間を確保することができます。
従業員は、レポート作成と分析にかかる時間を最大 25%* 削減できます。その結果、マーケティング効率を高め、データに基づいた意思決定を行い、キャンペーンの成功と改善点をステークホルダーに明確に伝えることができるようになり、最終的にはより良いビジネス成果を実現することができます。

アクセスはこちらへ。
人事管理向け SAP Business AI
SAP SuccessFactorsⓇ Incentive Management
Joule
SAP Early Adopter Care
従業員は、SAP SuccessFactors 向け Joule を使用することで、インセンティブ管理に関する質問に即座に回答を得ることができます。例えば、セールス担当者は自然言語を使用して報酬関連情報に迅速にアクセスできるようになり、時間のかかる問い合わせが不要になります。Joule は 24 時間 365 日対応のセルフサービスサポートを提供し、正確で安全な回答を数秒で提供します。これにより、セールスチームは販売活動に専念できるようになり、管理オーバーヘッドが大幅に削減され、全体的な生産性が向上します。
その結果、問い合わせ応答時間が最大 70%* 短縮され、セルフサービスによる解決率が最大 85%* になり、効率が大幅に向上します。

Joule と SAP SuccessFactors Incentive Management へのアクセスはこちらへ。
ITおよび開発者向けSAP Business AI
SAP Datasphere
AI 支援カタログコンテンツ生成
一般提供
データスチュワードは、SAP Datasphere のコンテンツ生成機能を活用することで、増大するデータ資産をより適切に管理することができます。カタログ内のデータ資産に対するビジネス説明文の作成、ビジネス用語の割り当て、KPI の定義を自動化します。スチュワードは、複雑な SAP のデータ構造に関する深い技術的専門知識を持つ必要がありません。AI 支援コンテンツ生成機能により、コンテキストを考慮した包括的な説明が自動的に生成され、階層リストから関連するタグが適用されます。
これにより、カタログ資産のメタデータ管理に必要な時間が削減され、戦略的なデータガバナンス活動に充てる貴重な時間を最大 87% 創出できます。データの発見力と理解力が向上することで、データモデラーとビジネスユーザーはデータをより効果的に活用できるようになり、組織全体の意思決定の改善と生産性の向上につながります。

SAP Datasphere
AI 支援検索
一般提供
SAP Datasphere で適切なデータ資産を見つけるのに苦労しているデータアナリストやビジネスユーザーは、データ発見の画期的なアプローチである AI 支援検索機能を利用できるようになりました。この機能により、ユーザーは自然言語クエリを使用して検索できるため、複雑なフィルターオプションを操作したり、数百件もの結果を手動で精査したりする必要がありません。ユーザーはクエリの複雑さに関係なく、必要なものを要求でき、検索機能はその要求を理解し、リポジトリー、カタログ、データマーケットプレイス全体にわたって正確な結果を提供します。
これにより、複雑なデータ成果物の検索にかかる時間が最大 90%* 削減され、ユーザーは時間のかかるデータ探索ではなく、分析やインサイトの生成に集中できるようになります。

SAP BTP コックピット
Joule
一般提供
SAP BTP コックピットに搭載された Joule は、限定的なベータプログラムを経て、初期機能が一般提供されるようになりました。これにより、プラットフォーム管理者は、ユーザーやランタイム環境など、SAP BTP リソースに関する質問をコックピットで行うことができます。また、ユーザーは SAP BTP サービスやコックピットに関する質問も尋ねることができます。
Joule は SAP BTP コックピットのドキュメントを参照して、内容を要約し、関連するヘルプコンテンツへのリンクを提供します。これにより、プラットフォーム管理者は、情報検索を最大 95% 高速化し、ナビゲーションタスクやトランザクションタスクの実行を最大 90% 迅速化することができます。

SAP BTP コックピットの Joule へのアクセスはこちらへ。
SAP HANA Cloud
AI 支援データベース管理
一般提供
SAP HANA Cloud のデータベース管理者は、この生成 AI を活用した機能を使用することで、複雑なタスクをシンプルにして、業務効率を向上させることができます。AI 支援データベース管理では、問題やアラートのサマリーを迅速に生成したり、特定のアプリケーションにシームレスなナビゲーションを提供したり、自然言語を SQL 文に変換したり、SAP HANA Cloud のクエリに迅速な回答を提供したりします。
これらの機能により、管理者は SAP HANA Cloud インスタンスの管理作業を最大 20%* 削減し、新しいデータベース管理者の生産性を向上させ、問題解決に要する時間を短縮できます。

SAP AI Core および SAP AI Launchpad の Generative AI Hub
製品の拡張
一般提供
開発者は、SAP AI Core と SAP AI Launchpad の Generative AI Hub により、管理対象環境内で様々なLLMベンダーのLLM にアクセスし、AI モデルを安全かつコスト効率よく実行し、SAP アプリケーションの生成 AI ユースケースから価値を最大限に引き出すことができます。開発者は、AI モデルの安全な導入と実行に必要な IT エキスパートの労力を最大 60%* 削減し、ユースケースがエンドユーザーに提供されることで価値実現を最大 50%* 高めることができます。
今四半期は、グラウンディングデータパイプラインの管理をシンプル化するグラウンディング管理機能をリリースしました。これにより、開発者はコーディングスキルがなくても、データリポジトリーを簡単に管理できます。リポジトリーの作成、複製、削除も簡単に行うことができます。また、自然言語を使用して、検索を設定・実行することも可能です。ユーザーはデータに関する詳細情報を確認したり、検索設定(チャンクサイズや取得ドキュメント数など)を管理したり、検索結果をワークフローに統合したりできます。

新しいモデルライブラリー機能により、ユーザーは技術的なことに煩わされることなく、Generative AI Hub で利用可能な LLM を簡単に見つけ、理解することができます。「カタログ」や「リーダーボード」といったシンプルな閲覧モードでパフォーマンスを比較し、自分のニーズに最適なモデルを簡単に見つけることができます。詳細なモデルカードには、データタイプから、コスト、および安全性を含む品質指標まで、必要な情報がすべて記載されています。LLM の活用はワンクリックで完了します。ぜひお試しいただき、モデル探索のお手軽さをご確認ください。

さらに、Meta の Llama Guard フレームワークによる新たなコンテンツフィルタリング機能も導入されます。SAP がホストするこの高度なコンテンツフィルタリングモジュールは、暴力犯罪、ヘイトスピーチ、児童搾取や自傷行為といったセンシティブなトピックを含むさまざまなコンテントカテゴリーに対して、入出力をスクリーニングすることで安全性を強化します。LLama Guard の包括的なフィルタリング機能は、ユーザーに対してやり取りが保護されているという安心感を与え、より安全で安心なユーザーエクスペリエンスを実現します。
また、Generative AI Hub のラインナップに素晴らしい LLM が追加されました。OpenAI の o1 や o3-mini といった最先端の推論モデルや、Anthropic Claude 3.7、Gemini 2.0 Flash といった最先端のモデルがラインナップに加わっています。これらのモデルは公開ベンチマークにおいて非常に優れたパフォーマンスを発揮しており、すべての開発者が最高レベルの AI を利用できるようになりました。エージェントタスクに取り組んでいる場合でも、AI による補完機能が必要な場合でも、これらの革新的なモデルが役立ちます。ぜひお試しいただき、ご自身の AI プロジェクトにどのような変化がもたらされるかご確認ください。利用可能なモデルの詳細については、SAP Notes をご覧ください。
最後になりましたが、SAP の Generative AI Hub オーケストレーションワークフローに特化した SAP Early Adopter Care プログラムの登録が開始されました。2024 年第 4 四半期以降、このオーケストレーションワークフローは、構造化された推論のオーケストレーション、コンテンツフィルタリング、データマスキングを提供することで、LLM が信頼性の高い、ビジネスに即した成果を出せるように支援しています。
Document Information Extraction, premium edition
製品の拡張
一般提供
前四半期にリリースされたインスタントラーニング機能が強化され、標準ドキュメントタイプの SAP デフォルトスキーマをサポートするようになりました。ユーザーが Document Information Extraction, premium edition でインスタントラーニングを有効にすると、請求書、支払通知書、発注書用の事前設定済み SAP スキーマの各項目に対して最適なモデルを選択するために、抽出結果のフィードバックが使用されるようになります。
さらに、このサービスは、DOC、DOCX、EML、MSG、OFT、TXT などのテキストベースのファイルに加え、CSV、NUMBERS、ODS、TSV、XLAM、XLS、XLSB、XLSM、XLSX、XLT、XLTM、XLTX、XML などのファイル形式の名刺、請求書、発注書、カスタムドキュメントの処理にも対応するようになりました。これらのドキュメント形式が追加されたことで、使いやすさが向上し、ビジネスプロセスをより効率的に実行できるようになりました。
対応しているファイル形式の全一覧については、こちらをご覧ください。
ユーザーは、Identity Authentication サービスを使用して、Document Information Extraction UI をサブスクライブすることもできます。このサービスは、SAP ソフトウェア全体にわたるシングルサインオンソリューションを通じて、SAP BTP における認証および承認タスクを処理します。これにより、社内外のユーザーの両方を対象としたスムーズなユーザー認証が可能です。
Document Information Extraction は、サウジアラビア王国の Google Cloud Platform (SA30)、インドの Google Cloud Platform (IN30)、ブラジルの AWS (BR10) などの新しいデータセンターでもご利用いただけます。
SAPⓇ Build Process Automation
生成 AI 機能
一般提供
プロセス開発者は、Document Information Extraction premium edition の生成 AI 機能を活用することで、数多くのドキュメントのデータ処理自動化を効率的かつ効果的に合理化・最適化することができます。この機能は、SAP Build Process Automation にネイティブに組み込まれています。AI を使用したスキーマベースのデータ抽出で、ドキュメントの読み取りと処理を自動化します。これにより、手作業による介入が不要となり、ドキュメント処理にかかる時間と労力が最大 50%* 削減されます。
また、スキーマベースの抽出と項目別のプロンプトエンジニアリングを可能にすることで、Document Information Extraction テンプレートを作成したり、管理したりする必要がなくなり、ドキュメントテンプレートの維持に必要な時間と労力が最大 80%* 削減されます。

加えて、SAP Build Process Automation に、いくつかの生成 AI 機能が新たに追加されました。シチズンデベロッパーは、自然言語による記述からインタラクティブに成果物を生成・編集したり、コンテンツ推奨やギャップ分析を受け取ったり、成果物の要約を生成したりできるようになりました。これにより、実装時間を最大 40%* 短縮することが期待できます。

SAP Build Process Automation の生成AI へのアクセスはこちらへ。
SAPⓇ Build Code
製品の拡張
一般提供
開発者は、SAP Build Code 内で Joule を使用することで、SAP の製品、サービス、ソフトウェア開発やエンジニアリングに関連する質問をして、SAP Help Portal のコンテンツに基づいた回答を得られるようになりました。
SAP BTP ABAP 環境やその他の SAP 製品に関する質問への回答を簡単に取得し、SAP Help Portal のコンテンツに基づいて、開発ツールや開発プラクティスに関するガイダンスを入手することも可能です。

SAP HANA Cloud
ナレッジグラフエンジン
一般提供
SAP HANA アプリケーション開発者は、SAP HANA Cloud に組み込まれた新しいナレッジグラフエンジンにより、生成 AI を活用した有意義なビジネスアプリケーションを構築することが可能になります。
このナレッジグラフエンジンは、ナレッジグラフに格納されたビジネス特化ナレッジに基づいて LLM の応答を強化し、正確な自然言語クエリと AI 主導の出力向上を実現します。また、グラフベースの検索拡張生成シナリオもサポートしており、ナレッジグラフから動的に関連情報を取得することで AI の出力を向上させます。
SAP Knowledge Graph は SAP HANA Cloud にシームレスに統合され、インテリジェントなアプリケーションのデータ品質、ガバナンス、セキュリティを維持しながら、追加のデータ処理の必要性を減らします。ナレッジグラフエンジンは、意思決定を改善し、論理的形式を強化し、リレーショナルデータと RDF の処理におけるパフォーマンスとスケーラビリティを向上させます。

SAP Early Adopter Careプログラムにご登録ください。こちらよりスタートいただけます!