(本記事は、5月9日に本社で掲載されたものです)

SAP は Gartner Magic Quadrant の倉庫管理システム (WMS) 部門において、12 年連続でリーダーに認定されました。WMS ベンダー各社は、コスト削減、自動化、ロボティクス支援、クラウド展開など、市場のニーズに対応しようと競い合っています。Gartner Magic Quadrant では、「ビジョンを実行できており、将来のポジションを確立している」企業がリーダーとして評価されます。Gartner Magic Quadrant は、特定市場における調査の集大成であり、その市場の競合企業の相対的な位置付けを幅広い視点に捉えることができます。

SAP のリーダーとしての位置付けは、我々のサプライチェーンビジョンの完成度とその実行能力に基づいています。 SAP に対するこの評価は、お客様が変化の激しい物流環境に対応できるよう支援する最先端の倉庫管理テクノロジーの開発に対する SAP の継続的取り組みを証明するものだと私たちは考えています。 

強みを活かす

サプライチェーンマネージャーは日々、急速に進化するテクノロジー、前例のない混乱、そしてより迅速な配送への高まる需要に対応することを求められています。こうした課題が、荷主をより柔軟かつ迅速に対応できる、インテリジェントでアジャイルなテクノロジーの導入へと駆り立てています。

しかし、それだけでは不十分です。現在は、倉庫オペレーションと物流オペレーション全体の自動化、最適化、生産性向上を目指す統合型ロジスティクスプロセスが新たな標準となっています。

SAP® Extended Warehouse Management (SAP EWM) は、柔軟性が高いクラウドベースの最新アプリケーションであり、企業が大量の商品を管理し、持続可能でリスク耐性のあるデジタル化業務実現を支援します。 シンプルな倉庫から、自動化された大容量配送施設まで、SAP EWM は、サプライチェーンロジスティクスを倉庫プロセスと配送プロセスに組み込み、求められる可視性と制御機能を提供します。

  • ロジスティクスプロセスのオーケストレーション:SAP EWM は、SAP ERP Central Component (SAP ECC) および SAP S/4HANA® との統合が可能で、輸送管理、グローバルトレードコンプライアンス、プラント保全、マニュファクチャリングインテグレーション機能などのコンポーネントを提供します。データとビジネスオブジェクトの統合により、企業は先進的な出荷及び入荷(ASR)機能を利用して、 倉庫管理と輸送間のサイロを取り除き、製品の効率的な製造・配送を実現します。
  • AI アプリケーション:SAP EWM は、倉庫オペレーションの効率化を支援する AI 機能と機械学習機能を提供します。例えば、保管スペースの最適化を目的としたスロッティングや、人員不足、注文増加によって企業が直面する倉庫オペレーションの課題に対処するための予測型労働需要計画などが可能になります。
  • ロボティクス活用スマート倉庫管理:SAP EWM を利用している企業は、複数のロボットベンダーを迅速に導入し、協業的かつ効率的な倉庫オペレーションの遂行を可能にします。SAP Store から専門の SAP パートナーを選択して、倉庫内のロボット導入を迅速に進めることができます。この拡張性によってロボティクス活用の 柔軟性が高まり、コスト削減、精度向上、倉庫容量の拡大を支援し、最終的にイノベーションの促進へとつながります。

SAP が選ばれる理由

世界中のさまざまな業界の企業が、SAP Extended Warehouse Management を活用して倉庫オペレーションの最適化とサプライチェーン効率の向上を実現しています。

  • 最大の WMS 顧客基盤:SAP EWMは、75 カ国、24 業界にわたる数千社の企業に導入されており、SAP の最高水準のデプロイメント能力が、世界中の企業にとって最適な選択となっています。
  • 包括的なエコシステム:SAP の提供するサービスには、製品の実装、コンサルティング、インサイト、その他さまざまな機能が含まれており、SAP EWM のお客様が SAP 環境内で倉庫オペレーションをシームレスに管理できるよう支援します。お客様は SAP Store を通じて追加の拡張機能にアクセスでき、さらに今後のリリースによって、より広範なSAPエコシステム内の統合が促進されます。 

拡張倉庫管理の最新イノベーション

SAP Extended Warehouse Management の最新リリースのメリットは以下のとおりです。

  • ロジスティクスプロセスの拡張オーケストレーション:輸送、製造、品質管理における SAP S/4HANA 機能との深い統合
  • AI を活用した倉庫オペレーション:人工知能によるプロセスの効率化
  • 効率的な商品管理:移動プロセスと保管プロセスの計画と実行の改善
  • 最適化された倉庫自動化:多様な自動化ランドスケープの効率的な管理
  • 柔軟なデプロイメントオプション:適応性の高い実装を実現するクラウドベースのソリューション
  • プロセスの最適化:効率性向上のための SAP Signavio® ソリューションとの統合

これらのイノベーションは、先進技術と実践的な業務改善を組み合わせることで、現代の倉庫管理に包括的なアプローチを提供します。

Gartner 社の Magic Quadrant レポートの全文はこちらからダウンロードしてください。SAP Extended Warehouse Management 機能の詳細をご確認いただけます。


ティル・デンゲル (Till Dengel) は、SAP のロジスティクス、設備資産およびサービス管理のプロダクトマーケティング部門のグローバル責任者です。