(本記事は10月21日に本社で掲載されたものです)

世界的なプレッシャー、法規制の変化、そしてバリューチェーンの不確実性は、ますます高まっています。この複雑な環境下で、企業は事前対応型の戦略と的確なアクションによって、規制、市場、環境といった外部要因を管理しようとしています。こうした状況に対し、SAPは、各種報告の支援、持続可能なビジネストランスフォーメーションの最適化、そして次々と発生するグローバル課題へのレジリエンスを実現するサステナビリティソリューションのスイートを提供することで、答えを示しています。

2021年以降、SAP® Sustainability Footprint Managementは、効率的なカーボン管理におけるSAPの主要ソリューションであり続けています。そして今、このソリューションは、カーボンを超えた環境フットプリントを一元管理できる新たなフェーズへと進化しました。このたび、導入された最新の更新機能と、今後リリース予定の機能を発表できることを、私たちは大変嬉しく思います。

SAP Sustainability Footprint Managementは、企業の環境への影響を算定、分析、管理するためのERPセントリック、かつ、AI実装のための基盤です。企業が温室効果ガス排出量報告の枠を超え、サステナビリティを競争優位性へと転換できる新機能については、こちらをご覧ください。 

フットプリントの計算、最適化、報告をスケーラブルに実現するための単一の基盤

今日の企業は、絶えず変化する規制や基準への対応、投資家からの高まる期待、そして炭素排出やその他の廃棄・排出に伴う高コストへの備えという大きなプレッシャーに直面しています。これらの課題に対応するためには、調達、財務、戦略的計画などのプロセスにデータインサイトを組み込むことが不可欠です。

企業が最新情報を正確に把握するには、実績業務データに基づく高精度なフットプリントデータが必要です。SAP Sustainability Footprint Managementに追加された新機能や今後リリース予定の機能により、CO₂排出量だけでなく、土地利用、エネルギー、廃棄物、非生物資源の枯渇など、幅広い影響カテゴリを対象としたフットプリント計算が可能になります。これにより、企業はより多様な環境要因に関するインサイトを獲得することで、各種報告基準への対応、リスク管理、コスト削減、外部性の統制を実現できるようになります。

SAP Sustainability Footprint Managementは、断片化されたデータを統合し、実用的なインサイトへと変換します。SAP® Cloud ERPの実績業務データを活用し、エネルギーフローやサプライヤー情報などの追加情報で強化することで、企業レベルと製品レベルの両方において、監査に耐え得る正確なフットプリント算定を自動化できます。これらのインサイトは調達や財務などのコアビジネスプロセスに組み込まれるため、企業はコンプライアンス重視の報告から、競争優位性を生み出す戦略的サステナビリティへと視点を進化させることが可能になります。

SAP Sustainability Footprint Managementの新機能により、その他の影響領域にも同様のデータガバナンス、監査対応、自動化が適用されます。これにより、企業レベルから製品レベルまで、多様な環境要因に対して推定値だけでなく、実際のフットプリント計算が可能になります。自動化とAI機能は手作業の削減に役立つと同時に、高品質なデータによって報告の精度が向上し、意思決定に十分な情報が提供されます。

単一基盤が多様な環境要因をとらえ、ビジネス成果につなげる

変化するグローバル環境で競争力を維持し、変革を推進するためには、コスト削減の方法を見出し、AI ベースのテクノロジーに投資することが極めて重要です。SAP Sustainability Footprint Management は SAP® Business Suiteと緊密に統合されており、サプライチェーン全体の透明性を確保し、サステナビリティを実践的なものにし、企業の意思決定に役立つインサイトを提供します。

SAP Sustainability Footprint Managementは、社内業務全体に組み込むことができる唯一の正しい情報源となり、レポートからビジネスバリューを引き出すことができます。

SAP Sustainability Footprint Management の新たなフェーズでは、従来のコンプライアンス重視の報告から、経営の舵取りと価値創出へと進化します。今回のアップデートは、サステナビリティデータを長期的な事業価値の原動力へと変革するというSAPのビジョンの一環です。

私たちのサステナビリティへのアプローチでは、SAP Sustainability Footprint Managementの対象範囲をさらに拡大し、環境フットプリントの算定を戦略的資産として位置づけています。これにより、企業は次のような意思決定を可能にします。

  • 製品とサービスのイノベーションが、環境への影響を減らし、循環型経済をサポート
  • 資材の調達と設計に関する意思決定を改善し、環境に配慮したバリューチェーンを推進
  • リソース効率を高め、新たな収益源を創出し、利益率を高める方法を特定
  • 予測される炭素排出量など、環境関連コストの予算策定と最適化
  • サプライヤーや製造業者との戦略的関係を構築し、サステナビリティデータを活用して相互成長と競争力を強化

SAP のサステナビリティソリューションのスイートは、あらゆるプロセス、製品、パートナーネットワークを網羅したレポートの作成、インサイトの獲得、確信のある意思決定を支援します。SAP のアプローチは、サステナビリティ、財務、オペレーションのギャップを埋めるのに役立ちます。SAP のサステナビリティソリューションポートフォリオは、AI、信頼できるデータ、緊密なプロセス統合を基盤として、サステナビリティが実用的かつ測定可能で、さらに業務に組み込まれるように進化しています。

最新の Inside SAP S/4HANA Cloud ポッドキャストでは、BASF Coatings 社が SAP Sustainability Footprint Management を活用し、環境への影響を算出、管理、削減している方法をご紹介しています。SAP Sustainability Footprint Management の最新のアップデートについては、こちらをご覧ください。

Multi-Impact Insights with SAP Sustainability Footprint Management | Overview


グンター・ロサーマル (Gunther Rothermel) は SAP サステナビリティ担当最高製品責任者です。