SAP、SAP for Meに「Joule」を導入:インサイト、サポート、ガイド付きアクションを実現するAIエントリーポイント

フィーチャー

(本記事は、6月11日に本社で掲載されたものです)

SAPは、顧客向けポータルの一つである「SAP for Me」に、統合された新たなエントリーポイントとして「Joule」を導入しました。これにより、より高度でシンプル、かつ直感的なユーザー体験が実現されます。

 

SAP for Meは、お客様およびパートナーがSAPと円滑に連携し、最適な解決策へ迅速に導くためのデジタルツールです。このポータルを通じて、ユーザーは単一のアクセスポイントから、自社のSAP製品ポートフォリオに関する重要なアラートや指標、インサイトにアクセスできます。SAP for MeへのJouleの統合は、単なる機能追加やユーザーエクスペリエンスの刷新にとどまりません。これは、お客様が製品やサポート、セルフサービスにアクセスする方法そのものを変革する、大きな転換点となるものです。

クリックして検索する従来型のポータルから、対話型でエージェント主導のエンタープライズ・エコシステムへと移行しつつあります。これはユーザー体験の変化にとどまらず、ビジネス成果にも大きな影響をもたらす転換です。煩雑なクリック操作や検索、情報の読み解き、原因特定といった作業をJouleが担うことで、IT管理者やコンサルタント、ビジネスリーダーは、本当に注力すべき領域、すなわちイノベーションの推進や事業拡大に集中できるようになります。


「SAP for MeにおけるJouleの導入の成功は、強力なコラボレーションとイノベーション、そして顧客体験の向上に対する共通のコミットメントの成果です。これは、SAPが自社のAI戦略を具体的かつ実体のある価値へと着実に転換し続けていることを示しています。すなわち、高度であるだけでなく、実用的でユーザー中心のソリューションを提供していることの証といえるでしょう。」

-ゲルリンデ・ウォルナー(Gerlinde Wallner)
Organizational Change Manager and Coach, Strategy & Operations, SAP

この新しいAIによる統合エントリーポイントを通じて、SAP for Meのユーザーは以下のような価値を期待できます。

  • ポータル内を直感的に移動できる、スムーズなナビゲーション
  • 必要な情報へ迅速にアクセスできる環境
  • ガイド付きサポートによる高度なセルフサービスの実現
  • 操作手順を意識することなく、タスクを迅速に実行できるワークフロー

ペースの速いビジネス環境において、ユーザーは複雑なメニューや複数の導線をたどって情報を探す必要がなくなります。Joule in SAP for Meは、サポートにたどり着くまでのプロセスを大幅に簡素化します。ユーザーは「質問する・調べる・実行する」というシンプルなアクションだけで、対話形式かつパーソナライズされた形で、サポート、セルフサービス、重要な業務タスクにアクセスできるようになります。


「Jouleは、より直感的かつ高度なインテリジェンスを備えることで、SAPのサポートのあり方を変革しています。ユーザーを対話形式で適切な成果へと導き、検索や試行錯誤を必要としない環境を実現します。これにより、セルフサービスやタスク実行を加速するとともに、文脈を理解したパーソナライズされたサポートを、SAP for Me上で直接提供します。

-コリン・ライザート(Corinne Reisert)
VP, Customer Support Experience SAP for Me, Global Customer Support, SAP

 SAPは、SAP for MeにおけるJouleの導入に加え、AIを活用したエージェント型のケース解決機能も推進しています。これは、サポート業務のワークフローにAIエージェントを組み込み、新規ケースの分析、重複の検出、適切なルーティングの提案、さらには回答案の作成を支援するものです。

特に優先度の高い一部のケースにおいては、AIエージェントが返信内容を提案することも可能であり、これにより手作業の負担軽減、トリアージ精度の向上、解決までの時間短縮が期待できます。本機能はすでにSAPのお客様向けに提供されています。詳細は「エージェント型ケース解決機能」をご参照ください。

Joule in SAP for Meは、2026年5月時点で段階的に展開されており、追加費用なしでお客様に提供されています。


「“SAP runs SAP” の取り組みを通じて、SAPはエージェントを全社規模でどのように展開し、実際の成果へと結び付けているかをお客様に示しています。「Joule in SAP for Meは、対話型およびエージェント型のAIが、ユーザーの業務の進め方を根本から変革し得ることを示す好例です。これにより、SAPのサービスやサポートに対して、シンプルかつ直感的にアクセスできる新たな道筋を顧客に提供します。」

-ベンジャミン・ブラウ(Benjamin Blau), Chief Process & Information Officer, SAP

Joule in SAP for Meはすでに、情報へのアクセスやサポート、ガイド付きアクションを、よりシンプルかつ直感的に提供していますが、これはあくまで出発点に過ぎません。SAPがAI戦略をさらに推進していく中で、今後は新たな活用シナリオの拡充、エージェント機能の進化、そしてサービスやサポートプロセス全体にわたる統合の深化が期待されます。この導入は、より対話的で自律的な顧客体験に向けた基盤を確立するものです。さらにSAPは、次世代のAIイノベーションを具体化していく中で、この体験を継続的に進化させていきます。

 


シュテファン・シュタインレ(Stefan Steinle)は、SAPのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼Global Customer Supportの責任者です。