企業のインダストリー4.0化戦略の具現化を支援するグローバル組織 「Industry 4.Now HUB TOKYO」を設立

プレスリリース

SAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 洋史、以下SAPジャパン)は、本日、企業のインダストリー4.0化戦略の具現化を支援するグローバル組織「Industry 4.Now HUB TOKYO(インダストリー・フォードットナウ・ハブ・トウキョウ)」を設立しました。

Industry 4.Now HUB は、日本のほか、ドイツおよび米国の計3拠点で設立されました。各拠点のエキスパートが国を越えて、PoC(概念実証)だけでなく、その先のプロジェクトも含めて、お客様のインダストリー4.0化戦略の具現化を支援していきます。

現在、多くの企業がインダストリー4.0化を重要な経営課題と捉えていますが、その取組みは依然としてPoC段階の企業が大半で、PoC後の拡大展開戦略も描けていません。さらに、インダストリー4.0化の取組みは、組織的にもシステム的にも製造現場の中に閉ざされ、情報が分断されているのが実状です。しかし、この情報の分断を解消して現場からマネジメントまでの垂直統合を実現し、営業、サポート、マーケティングなどのフロント業務、コストや調達リスクの低減、働き方といった側面も含めて最適化し、全社的に効果を最大化していくのが、本来のインダストリー4.0のなすべき価値です。そのためSAPでは、今年から、企業のインダストリー4.0化を再加速させるためのプログラム「Industry 4.Now」を推進しており、企業による取組を具体的に支援する組織として、今回、Industry 4.Now HUB TOKYOを設立しました。

Industry 4.Now HUBは、以下の活動によってお客様のインダストリー4.0化を支援していきます。

  1. 具体的なショーケースを含むワークショップを通じた企画化支援
    実際にインダストリー4.0化したケースを示すとともに、リアルおよびバーチャルなワークショップを通じて問題意識の顕在化やアイデアの創出につなげます。今回、日本においては、三菱電機株式会社と協力して、東京・大手町の共創イノベーション施設SAP Experience Center Tokyo内にショーケースを用意しました。このショーケースでは、ダブルシートバルブを製造販売する製造業を想定し、バルブヘッドユニット組立工程における顧客注文時選定仕様の連携と製造現場における協働ロボットの活用について紹介します。具体的には、OPC-UA(*1)に準拠したSAPソリューションと、Edgecross(*2)に対応した三菱電機の産業用PC、シーケンサ、協働ロボットを連携しました。
    *1 OPC-UA:マルチベンダー製品間や異なるOSにまたがってデータ交換を可能にする産業通信用のデータ交換の国際標準
    *2 Edgecross:クラウドを含めたITシステムと生産現場をつなぐエッジコンピューティング領域のソフトウェアプラットフォーム
  2. SAP Industry 4.0対応製品の学習機会の提供
    全社的なインダストリー4.0化は、多くの企業がいまだに取り組んでいない領域であるため、適切な人材を育成していくことも非常に重要です。これに対して、Industry 4.Now AcademyによってSAPのナレッジを提供することで、人材育成も支援します。
  3. オープンなアライアンスパートナーによる包括的なソリューションの提供
    インダストリー4.0化には、業界・業種の枠を超えたオープンなエコシステムも重要です。SAPは、インダストリー4.0の取組みを共同推進する世界的なアライアンスであるOpen Industry 4.0 Allianceに創立メンバーとして参画しています。Open Industry 4.0 Allianceは、1業種1社のような制限や加盟費もなく、営利を目的としない完全にオープンなアライアンスで、多様な業界・業種の企業が60社以上参加しています。日本企業からアライアンスに参加されている富士通株式会社には「Industry 4.Now」にもいち早く賛同を頂いており、今後のショーケース拡充の協力をはじめ、製造業における豊富な経験・ノウハウを活かした日本発のインダストリー4.0の推進をご支援いただきます。

三菱電機株式会社 執行役員 FAシステム事業本部 副事業本部長 高橋 俊哉様は次のように述べています。
「三菱電機株式会社は、e-F@ctory AllianceパートナーであるSAPジャパン様のショーケースにおいて、エッジおよび生産設備(FA)側の構築を支援致しました。具体的には、当社産業用PC「MELIPC」に標準インストールされたEdgecrossのOPC UAサーバ機能により、生産現場のシーケンサ「MELSEC iQ-R」・協働ロボット「MELFA ASSISTA」とSAP Digital Manufacturing Cloud(MES)がプログラムレスで連携できるようになり、これによりSAP S4/HANA(ERP)から生産設備までシームレスに繋がることで、マスカスタマイゼーションが可能になりました。三菱電機はSAPジャパン様と連携し、製造業のお客様におけるデジタル革新を推進して参ります。」

富士通株式会社 理事 グローバルサービスビジネスグループ EBAS事業本部長 斉藤幹人様は次のように述べています。
「富士通株式会社は通信機器メーカーとして創業し、機器製造とITサービスの両輪でお客様の問題を解決し、社会に貢献して参りました。デジタル革新の時代において製造業のお客様をさらにご支援するためは、最新のSAPソリューションに加えて富士通が強みを持つ製造業のノウハウとインテグレーション力を融合させた新しい価値提供が必要と考えます。富士通は「Industry 4.Now」へ賛同し、SAPジャパン様と連携して日本発のインダストリー4.0を推進します。」

以上

 

SAPジャパンについて
SAPジャパンは、SAP SEの日本法人として1992年に設立されました。SAPはインテリジェントエンタープライズを基盤とするエクスペリエンス企業としてエンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェアの市場をリードし、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えています。世界中の商取引売上の77%は何らかのSAPシステムを使用しており、SAPのマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術は、企業のビジネスを「インテリジェントエンタープライズ」に変革していくことに寄与しています。SAPは、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになったSAPの技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAPのエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、世界25業種における企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAPは世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。( www.sap.com/japan

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