「コネクテッドマニファクチャリングエンタープライゼス」で
全国中小製造企業の生産性向上に貢献
会津産業ネットワークフォーラム(本部:福島県会津若松市、代表:阿部 進、以下ANF)、アクセンチュア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:江川 昌史 、以下 アクセンチュア)およびSAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 洋史、以下 SAPジャパン)は、共同で共通業務システムプラットフォーム「コネクテッド マニファクチャリング エンタープライゼス(CMEs)」を構築し、提供を開始したことを発表します。CMEsは、ANFの会員となっている福島県会津地域の中小製造企業を皮切りに本格導入の検討が進められるほか、全国の中小製造業企業にもその対象が順次拡大され、デジタル技術を活用して中小企業のさらなる生産性の向上を支援します。
OECD加盟国における日本の労働生産性が低い位置にとどまる状況が長年続いている中(*1)、製造業における生産性向上を目的とし、日本政府が提唱する日本版Industry4.0は「コネクテッドインダストリーズ」という考え方に基づき、データがつながることによって新たな価値を生み出すことをめざしています。大企業を中心にデジタル変革(DX)が進む中、中小製造企業においてはデジタル化そのものが遅れており、中小企業間でデジタル基盤を共有して生産性を向上させる仕組みを実現するためには、産官学一体となった取り組みが不可欠です。
このような課題を背景に、経済産業省、中小企業庁、会津若松市、そして会津大学などの官学の支援のもと、ANF、アクセンチュア、およびSAPジャパンが協力し、中小企業各社が低コスト、高品質で共通の業務システムを利用できるように、共通業務システムプラットフォームであるCMEsを構築し、提供することとなりました。さらに、本サービスの運営には、各地域のIT企業の参加を推奨しており、地域の中小製造業とIT企業が連携した、新たなデジタル社会形成にもつながります。そして、ANFの会員企業であるマツモトプレシジョン株式会社 (本社:福島県喜多方市、代表取締役社長 松本 敏忠)がこのたびCMEsを導入し、活用を開始しています。
CMEsでは、今後4つのステージに分けて、中小製造企業の「コネクテッドインダストリーズ」を実現し、デジタル変革を支援していきます。今回構築し、サービスの提供を開始したのは、中小企業における生産性向上に向け非競争領域におけるICT基盤の共有化の第1のステージになります。今後、標準MES(製造実行システム)やMOM(製造オペレーション管理)の推進、製造工程におけるデジタル化推進や、機器間・工場間の接続による工場のオートメーション化や、企業間連携の促進によるイノベーションの創出領域にも機能を拡大させていく予定です。
会津若松市 室井 照平市長のコメント
「福島県会津地域には、幅広い業種の企業が集積していることから、このようなデジタル基盤を共有できるプラットフォームの導入により、地域企業等の生産性が向上するほか、新たな雇用機会の創出、地域経済の活性化につながることを大いに期待しております。
また、会津若松市は、「スマートシティ会津若松」の取り組みの一環として、ICT関連産業の集積を図るICTオフィス「スマートシティAiCT」を整備しておりますが、このように入居企業と地域企業、会津大学の産学連携により、社会の課題解決に取り組まれておりますことを歓迎するとともに、引き続き支援してまいります」
会津産業ネットワークフォーラム(ANF)代表 阿部 進のコメント
「ANFでは、アクセンチュア様、SAPジャパン様のご協力のもと、ものづくり分野におけるデジタル化やデータ連携など中小企業の生産性向上に向けたプラットフォームの構築に取り組んでまいりました。これまでも様々な事業を通じて、会員企業間の連携を図ってまいりましたが、当該取組みによりさらなる地域の企業力向上が図られるものと期待しております」
アクセンチュア株式会社 代表取締役社長 江川昌史のコメント
「中小企業は国内雇用の約7割を占める日本経済の屋台骨であり、その生産性向上は、日本全体の競争力を強化することに直結します。東日本大震災以来10年にわたって、アクセンチュアが会津若松で取り組んできたスマートシティ構想が、コネクテッド マニファクチャリング エンタープライゼスという形で、全国の中小企業の生産性を向上させる取り組みに発展したことを大変嬉しく思います」
SAPジャパン株式会社代表取締役会長 内田士郎のコメント
「SAPジャパンでは、2019年に会津若松市に「SAPイノベーションフィールド福島」という拠点をオープンし、「スマートシティ会津若松」実現のために、「ものづくり」、「教育」、「イノベーション」という3つの分野に取り組んでまいりました。今回の取組みは、「ものづくり」の一環で、会津産業ネットワークフォーラム様、アクセンチュア様および関係者の皆様と共同で会津地域の中小製造企業向けの取組みに参画でき大変光栄です」
(*1)日本生産性本部が発行する「労働生産性の国際比較 報告書全文」によると、2019年の日本の時間当たり労働生産性(就業1時間当たり付加価値)は47.9ドル(4,866円)で、OECD加盟37カ国中21位に位置しています。就業者一人当たり労働生産性は81,183ドル(824万円)で、OECD加盟37カ国中26位となっています。統計をとりはじめた1970年以降、日本の生産性は上位諸外国と比較して低位に甘んじています。
以上
会津産業ネットワークフォーラム(ANF)について
会津産業ネットワークフォーラムは、福島県会津地域の振興を産業界を軸にに企業の立場から地域とともに成長、発展することを目的として結成された産官学金の連携組織です。
会津産業ネットワークフォーラムの詳細はhttp://www2.anf.aizu.or.jp/をご覧ください。
アクセンチュアについて
アクセンチュアは、デジタル、クラウドおよびセキュリティ領域において卓越した能力で世界をリードするプロフェッショナル サービス企業です。40を超える業界の比類のなき知見、経験と専門スキルを組み合わせ、ストラテジー&コンサルティング、インタラクティブ、テクノロジー、オペレーションズサービスを、世界最大の先端テクノロジーセンターとインテリジェントオペレーションセンターのネットワークを活用して提供しています。アクセンチュアは53万7,000人の社員が、世界120カ国以上のお客様に対してサービスを提供しています。アクセンチュアは、変化がもたらす力を受け入れ、お客様、社員、株主、パートナー企業や社会へのさらなる価値を創出します。
アクセンチュアの詳細はwww.accenture.comを、
アクセンチュア株式会社の詳細はwww.accenture.com/jpをご覧ください。
SAPジャパンについて
SAPジャパンは、SAP SEの日本法人として1992年に設立されました。SAPの戦略は、あらゆる企業がインテリジェントエンタープライズになるよう支援することです。世界中の商取引売上の77%は何らかのSAPシステムを経由しており、エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェア市場のリーダーとして、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えています。SAPのマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術により、従業員がより価値の高い成果に集中できる企業のあり方である「インテリジェントエンタープライズ」へとすべての企業が変革できるよう支援することを戦略に掲げています。さらに、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになったSAPの技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAPのエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、世界25業種における企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAPは世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。( www.sap.com/japan )
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