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ブラックボックスと化したリベート
売上割戻、仕入割戻、キックバック、チャージバック、アローワンス、販売奨励金、協賛金、口銭、配送リベート、センターフィー、販促支援金といった商習慣(ここではリベートと表記)は、卸や小売経由で商品を販売する際に、自社製品の販売を促進する非常に有効な手段であり、日本を含む世界中の企業で採用されています。企業の中には、売上の20%以上をリベートに費やしている場合もあります。
リベートは、対象となる商品や商品の組み合わせ、発注数や出荷量、料率など、取引先別やエリア別に細かな取り決めを行っています。そのため、企業が管理すべきリベートの数は膨大な量になっています。取引先や取扱商品、そしてセット商品の数が膨大なのはもちろん、リベートの種類が多岐にわたりすぎているために、膨大な資金を投入しているにも関わらず、販促費をいくら使っているのかしか見えていないというのが現状なのではないでしょうか。
また、取引先から送られてくるリベートの請求金額の確認や、取引先に支払うリベート金額を計算するのに、営業担当者が売上実績を手入力してExcelなどを使って計算をしていることはありませんか。ある企業では、この請求管理業務に営業担当者の業務時間の10%近くを使っているそうです。しかしながら、これだけの費用や労力を使っているにも関わらず、会計システムとは別のところでリベート計算をしているがために、販促費用と売上などのデータを連動させることができずに費用対効果が見えていない、そんな悩みを抱えている企業が多いと考えます。
販促活動の抱える課題を解決するSAP Promotions and Agreements by Vistex
Vistexでは、費用対効果が見えないことと、リベート請求処理に多くの時間を費やしていることの2つの課題を解決できるソリューションをご用意しています。それが、SAP Promotions and Agreements by Vistexです。
SAP Promotions and Agreements by Vistexは、SAPの販売管理システムを拡張するものです。計算のもとになるデータがSAP内に有れば、ほぼどのようなリベートでもSAPの中でその条件を表現し、計算することができる点が大きな特長です。つまり、今までは自社のリベートの取り組みをスクラッチシステムや大幅な機能拡張をして管理していたものを、SAP上で管理できるようになります。SAP Promotions and Agreements by Vistexは、SAP S/4HANAの1コンポーネントであり、アプリケーションとデータベースがS/4HANAと完全に一体化しているため、SAP S/HANA上にあるデータに直接アクセスできることも特長の一つです。そのため、リベート条件と販売実績などのデータに基づいて、取引先ごとのリベート費用を自動的に計算することが可能になり、その計算結果をSAPの財務会計システムに連携させることもできます。
加えて、SAP S/4HANA上にあるリベートに関するデータを、施策や取引先を軸にして参照できるので、実際にどのようなリベート施策が有効に機能しているのか、取引先や商品の中で高い費用対効果を出しているところはどこなのか、など、さまざまな視点でデータを把握・分析できます。精緻なデータに基づいた分析結果を活用することで、より費用対効果の高い取引先やリベート施策に資金を集中させるといった意思決定をすることも可能になります。
収益増にも貢献
アメリカの食品加工会社では、SAP Promotions and Agreements by Vistexを活用することで、販促費に関するデータにリアルタイムでアクセスできるようになり、売上状況やリベートに関するレポートを迅速に作成できるようになりました。その結果、お客様のニーズをより迅速に把握し、アップセルやクロスセルなどを実施することで、収益を15%も向上することができました。
SAP Promotions and Agreements by Vistexはリベートの費用対効果を見える化し、企業のデータ経営に貢献します。自社のリベート施策の費用対効果の向上に課題を持たれている際は、ぜひSAPの営業までお気軽にお問い合わせください。