SAP Japan プレスルーム

ジョイントベンチャーCofinity-Xの設立により、自動車業界のパートナー10社がCatena-X Networkの普及をさらに促進

(本リリースは、1月31日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)

Cofinity-Xの設立により、株主のBASF社、BMWグループ、ヘンケル社、メルセデス・ベンツ社、SAP、シェフラー社、シーメンス社、T-Systems社、フォルクスワーゲン社、およびZF社は、欧州におけるCatena-X構想の普及に向けた次なる一歩を踏み出しました。

Cofinity-Xは、自動車バリューチェーン全体でデータを安全にやり取りするための製品やサービスを提供することを目的とした最初の運営会社になることを目指しています。



SAP SEのCEOであるクリスチャン・クライン(Christian Klein)は次のように述べています。「Catena-Xは、自動車バリューチェーンにさらなる弾力性と透明性をもたらし、関係するあらゆる企業にとってその品質と効率を高めることを目的としています。このオープンで協調的なデータエコシステムは、あらゆる組織がインテリジェントで持続可能なエンタープライズネットワークの一員になれるようサポートするというSAPのビジョンを完全に反映したものです。また、Catena-X Automotive Networkを活用される企業様は、サプライチェーン内の企業間の製品の追跡から、Scope 3(スコープ3)の排出量の追跡・計算まで、さまざまな活動をサポートするSAPソリューションの幅広いポートフォリオにアクセスいただけます。Cofinity-Xは、このパイオニア的なプロジェクトにおける新しい重要なマイルストーンです。当社もこのプロジェクトに貢献できることを大変誇らしく思っています」

今後、お客様は、CO2や環境・社会・ガバナンス(ESG)のモニタリング、トレーサビリティ、循環型経済、ビジネス・パートナー・データ管理といった、自動車バリューチェーンにおけるユースケースを実現するアプリケーションやサービスにアクセスできるようになります。

脱炭素化へのアプローチ:カーボンフットプリント・トラッキング・ソリューションは、バリューチェーンに沿ったCO2値の簡潔かつ正確な計算と報告を可能にします。これにより、Cofinity-Xのお客様は、他社より優れたカーボンフットプリントの透明性を手に入れ、持続可能性の改善ポイントを導き出し、ネットゼロに向けた世界的取り組みにおいて積極的な役割を果たすことができるようになります。

一貫した信頼性の高いトレーサビリティ:原材料から始まりリサイクル部品へとたどり着くサプライチェーン全体で、どこからでも部品やコンポーネントをトレースすることができます。トレーサビリティアプリケーションは、バリューチェーン全体を可視化して、サプライチェーンの弾力性を高める方法を探るのに役立ちます。

持続可能なバリューチェーンをサポートする循環型経済:自動車業界では、材料のリサイクルがますます重要なテーマとなっています。サプライヤーと顧客間で部品の状態に関する情報が可視化されれば、部品やコンポーネントのリユースを進めることができます。循環型経済を実現することによって、企業は製品に含まれるリサイクル可能な材料の比率を高め、廃棄物を減らすことができます。

インテリジェントなビジネス・パートナー・データ管理(BPDM:多くの企業が、顧客やサプライヤーのデータを最新な状態に保つために、多大なリソースを投じています。Cofinity-XのBPDMサービスでは、自動車業界全体のビジネス・パートナー・データの精度向上と充実を行います。Cofinity-Xのお客様は、分類、分析、整理、そして充実されたパートナーデータを利用することができます。

自動車バリューチェーン全体でのサプライヤーと顧客のコラボレーション

「バリューチェーン全体であらゆる材料を追跡したいという要求の高まりが、Cofinity-X設立の主要因の一つでした。当社は、自動車バリューチェーンに関わるあらゆる企業が平等に参加でき、拡大を続けるエコシステムの一翼を担いたいと考えています。したがって、私たちは、当社が提供する製品やサービスが、エンド・ツー・エンドのデータチェーンの始まりになると同時に、すべての参加者に対して価値を生み出すものになることを願っています」

—アレクサンダー・シュライヒャー (Alexander Schleicher) 氏、マネージングディレクター、Cofinity-X

 

中堅中小企業の参加を促進するための製品とサービス

エンド・ツー・エンドのデータチェーンは、あらゆる関係企業が協力し合うことで初めて実現します。自動車バリューチェーンに関わる企業の多くは、中堅中小企業です。Cofinity-Xは、これら中堅中小企業のキープレイヤーに簡単かつ迅速なオンボーディングを提供します。Cofinity-Xは、4つの主要な製品・サービスを中心にポートフォリオを構築する予定です。最初の製品・サービスは、2023年4月末から提供される予定です。

「Cofinity-Xは、Catena-X標準と関連ソフトウェアアーティファクトを産業化するパイオニアとして、Catena-Xデータ空間への顧客のオンボーディングポイントを提供します。真にオープンで相互運用可能な製品とサービスの初めてのポートフォリオが、すべてのメンバーに新しい価値をご提供できることを願っています」

—オリバー・ガンサー (Oliver Ganser) 氏、Catena-X Automotive Network e.V. 取締役会会長


主要自動車企業が強いシグナルとコミットメントを発信

Cofinity-Xへの出資は、Catena-Xエコシステムを確立しようとする設立パートナーのコミットメントを明確にするものです。このジョイントベンチャーには、それぞれの株主が同数の株式を保有しています。

以上

Cofinity-Xについて
ケルンに本社を置き、2023年に設立されたCofinity-X GmbHは、BASF社、BMWグループ、ヘンケル社、メルセデス・ベンツ社、SAP、シェフラー社、シーメンス社、T-Systems社、フォルクスワーゲン社、ZF社によるジョイントベンチャーです。Cofinity-Xのビジョンは、GAIA-XおよびCatena-Xの原則に従って、自動車バリューチェーンに沿って安全かつ標準化されたデータ転送を可能にする、自社および第三者のビジネスアプリケーションとサービスを提供するオープンマーケットプレイスを運営することであり、最初は欧州市場を中心とした事業展開になります。必要とされる規制当局の承認はすべて取得しており、Cofinity-Xはそれに従って活動を発展させていく予定です。詳細については、www.cofinity-x.com/ を参照してください。

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