SAPジャパン Talent Attractionチームによる本企画では、SAPでの仕事内容や印象深いエピソードなどを幅広くお届けします。活躍する社内メンバーの話から、SAPで働く魅力をお伝えできればと考えています。

第23回のインタビュイーは、ソリューション&ビジネスサクセス本部に所属する、ビジネスプロセスコンサルタントの乾孝次さん。お仕事の様子や、前職とSAPのカルチャーの違いについてお聞きします。

大規模プロジェクトを推し進めるSAPのビジネスプロセスコンサルタントとは

「ビジネスプロセスコンサルタントは、お客様のSAPシステム導入を行う仕事であり、またSAPのパートナー企業がお客様へSAPシステム導入される際の技術的支援も行います。主に、私は管理会計担当としてSAPシステム導入プロジェクトに従事しています。

前職ではSAPのパートナーである日系企業に所属していました。当時からSAP導入支援を担当していたのですが、特定の業界へのシステム導入に強みを持つ企業だったため、経験する業界や知識などに少し偏りがありました。そんな中で、さらに視野を広げていきたいと考え、SAPへの転職を決めました。また、前職よりもSAPに在籍するほうがSAPの新しい技術情報をより早く知ることができるだろうと考えたことも、SAPへ転職した理由の一つです。

SAPへの入社後、複数業界のプロジェクトなどを経験させていただいていますが、業界が変われば、使う機能やシステム的な観点も全然違いますし、お客様の風土や人柄も全然違います。日々、面白いなと感じますね。

私はたまたま大企業のお客様との長期プロジェクトにいることが多くて、例えば入社後すぐにアサインされたプロジェクトは、3年半ほど従事していました。大企業とのプロジェクトとなると、お客様の担当者の数も多いですし、システム導入支援に携わるメンバーも多くなります。SAPだけではなく、別のコンサルティング企業なども関わるため、数百人規模になることもあります。
だからこそ、この仕事では多くの関係者を巻き込んで調整を重ね、意思決定を進めていく力が求められます

クラウドサクセスサービス事業本部 ソリューション&ビジネスサクセス本部 乾 孝次さん

One Teamとして、ゴールに向けてドライブさせる役割を担う

「当初はどのように関係者と関わってプロジェクトを進めるべきかなかなかつかめず、苦労しました。

例えば、いま携わっているプロジェクトは、日本だけでなく海外にも多くの子会社をもつグローバル企業へのSAPシステム導入プロジェクトです。SAPのパートナー企業がメインで日本向けにシステム導入を進めておりますが、途中から並行して海外向けにも展開を進めていくこととなり、その海外展開チームを私たちが主に担当しています。

ただ、日本側への先行システム導入の稼働時期が迫っている背景があり、私が相対するお客様は、日本側へのシステム導入のみを注視している状況で、私が海外展開担当としてお客様と会話を始めた際には『余裕がないのでそちらに目を向けられないと、話を聞いてもらえるような状況ではありませんでした。

お客様としても、プロジェクトに参画したばかりの私に対して『一体、あなたに何ができるの?』と疑問を持たれている状況でした。

それでも海外展開を進めていく必要があるため、何度もお願いをして少しずつお時間をいただき、検討ポイントのすり合せやお客様が求めている情報を提供するなど、打合わせを積み重ねていきました。

その繰り返しの中で、だんだんとお客様自身の意識も変わり、海外展開プロジェクトに関しても、真剣に考えて取り組んでもらえるようになりました。

結果として、いまでは”One Team”で、そのお客様と一緒にプロジェクトを進められています。海外子会社のお客様と話をする前には、事前に作戦を立てて『よし、では一緒にこの流れで話をしていきましょう!』と準備をしたり、『何かあれば助け合いながら、お互いにタッグを組みながらやっていきましょう!』と、一体感を持って取り組めるようになりました

傾聴を重ね、お客様に有益な情報を届けることが大切

お客様と良い関係性になるためには、とにかく真摯に、お客様が必要とする情報を正しく提供することが大事だと思います。お客様には非常に忙しい中で打合せの時間を作っていただいてるいので、『この時間、無駄だな』と思われてしまっては、『来週からこの打合わせはやめましょう』と言われかねません。そうならないために、要点を絞って、有益な情報を丁寧にお伝えすることを意識しています。

また、会話の中から重要な情報を引き出す能力がすごく大事です。
有益な情報を提供するために、まずはこちらが現状をきちんと把握することが重要なポイントだと思います

コミュニケーション能力や、プロジェクトを進行する力が磨かれる、やりがいのあるお仕事ですね!

SAPのパートナー企業から転職された乾さん。日系企業での前職と、SAPとの違いをお聞きします。

「SAPとしての責任」を果たすため、自ら常に知識を高めておくこと

「SAP社員である私がお客様へ発言することは、『SAP社としての見解』と捉えられるので、大きな責任を伴います。中途半端なことは言えないので、きちんと最新技術の情報を調べ、実際にシステムを自分で触ってみて動きを確認してから、お伝えするように心掛けています。

この会社で働く上で一番重要だと思うのは、自社の製品の中にどんどん新しい技術が組み込まれていく中で、常にアンテナを張ってキャッチアップしていくことです。『新しい情報が増えすぎて辛い…』と目を閉じてしまうのではなく、むしろ興味を持って知っていく必要があります。お客様から『これはどんな機能なの?』と聞かれたときに『全然わかりません』なんて、絶対に言えないので。

ただし、受動的に待つだけでは、なかなか新しい技術を身に着けていくことができないため、能動的に情報を取りに行く姿勢が必要になると思います。

もちろん、周りには技術に詳しい人がたくさんいますし、だれかに聞けば皆さん前向きに答えてくれます。SAPは、メンバー同士がお互いに助け合おうとするカルチャーだと感じます」

最後に、今後の乾さんの展望をお聞きします。

チームで1つのことを成し遂げるやりがいをこれからも追求したい

私は『チームでひとつの物事を進めていく仕事に携わりたい』と思って、システム導入のコンサルタントという仕事を選んだ経緯があります。

実際に、いまの仕事はいろんな方と関われることがすごく魅力的だと思います。冒頭で申し上げた通り、大企業のプロジェクトともなると、SAPだけでなく、他社とも連携して一緒に仕事をしていくことにもなりますし、お客様の中でも関わる方が多くなっていきます。

私自身がどういう立場でどのようにプロジェクトを進めるかによって、関係者との関わり方、そして自分の立場が変わってきます。たくさんの人との関わり合いの中で、どのように自分の価値を最大限に発揮できるのかを考えることが、非常に面白いところです。

また、プロジェクトの稼働を迎えたのちに、お客様から『SAPシステムのおかげで仕事がしやすくなったよ!』と言っていただけるような成果に繋がったときには、本当にやりがいを実感しますね。みんなで力を合せて一生懸命考えて進めたことが、結果として目に見えるようになるので。

さらに、そうした私自身がSAPシステムの導入に携わっているだけでなく、多くのお客様がSAPの製品を使い続けてくださっている部分に、SAPで働くことへの誇りを感じます。

私自身は、今後もビジネスプロセスコンサルタントの仕事を続けていきたいと思っています。入社当初は下っ端でしたが、いまは少しずつ私の下にメンバーがついてきました。これからは自分だけではなく、チームのメンバーに自分なりの楽しみを見出して、前向きに仕事をしてもらいたいと思っています。みんなが良い成功体験を持てるような雰囲気を目指していきたいです

大規模プロジェクトとなればきっと苦労も多いはず。ですが、人との関わりの中にやりがいや喜びを見出し、躍進される乾さん。これからもチームを引っ張りながら、社内外のメンバーを導く存在として活躍されることを期待しています。

 

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■前回の記事はこちらから:LifeAtSAPJapan vol.22 藤田玲欧馬(れおま)さん