SAP Japan プレスルーム

日本発、世界にさらなる躍動を – SAPジャパンの中期変革プログラム「SAP Japan 2023 Beyond」が始動

※旧ブログサイトよりの転載ブログです。部分的にリンクが機能しない箇所があります。予めご了承くださいますようお願い致します。


本記事では、SAPジャパンの社員自らがボトムアップで作り上げた中期変革プログラム「SAP Japan 2023 Beyond」について紹介させていただきます。100名以上の社員が参画しすべての過程をオンラインで完結させた新たな試みで、SAPジャパンが自ら策定しました。この新しい取り組みに込めた私たちの想いや過程、工夫などが、企業の変革を志す多くのリーダーの参考となれば幸いです。

ボトムアップでつくる、私達らしい変革のかたち

2020年4月、世界がコロナウイルスの影響に当惑し始めた中、SAPジャパンの中期変革プログラムの検討が始まりました。これまでにもSAPジャパンは、企業のデジタル変革実現のための真のパートナーでありたいという想いから、お客様との新しいパートナーシップや各種コミュニティの活動に取り組んできました。これらをさらに昇華させ、SAPがグローバルで掲げる”Help the world run better and improve people lives”というビジョンを日本において現実にしたい、日本を課題先進国から課題「解決」先進国にしたい、こうした志のもとに発足したのが、「SAP Japan 2023 Beyond」です。

私たちは数々のお客様の経営変革の伴走を通して、企業変革は必ずしもトップダウンだけでは実現できないことを学んできました。そこで、将来を担う若手社員からベテラン社員まで、多様性に富んだ総勢100名以上の社員によるタスクフォースを立ち上げました。

当初よく議論されていたのが、現在各所で起きている日常のビジネスの積み上げで予定調和な計画を作ることは避けたいという点でした。そこで、2012年に策定した20ヵ年経営ビジョン「SAPジャパンビジョン2032」の実現に向けてSAPジャパンを変革するための3ヵ年の変革プログラムと位置づけし、未来志向型の計画であることを念頭に推進してきました。

オンラインワークショップ22回、計100時間を超える議論においては、デザイン思考、未来の姿から逆算して現在の施策を考えるバックキャスティング、参加者全員でつくりあげるアンカンファレンスなどのイノベーションやアイデアを生み出すための新しい手法を用いて、徹底的に社員一人一人が考える2023年のありたい姿にこだわり、関わった社員が「自分ごと」にできる計画を作ることができました。

ダートマス大学で教鞭を振るう世界屈指の経営戦略家、ビジャイ・ゴビンダラジャン教授は、長期にわたって成功する企業戦略の要諦を「あるべき未来からの逆引き」、「戦略を推進する社員自らによるボトムアップな戦略策定」、そして「徹底的な顧客志向」と説いています。これらの点は、まさに私たちが「SAP Japan 2023 Beyond」に込めた想いそのものです。従来の経営戦略のあり方に一石を投じる、SAPジャパンならではの変革プログラムが策定できたことを実感しています。

スローガンにこめた想い

今回、「SAP Japan 2023 Beyond」には「日本発、世界にさらなる躍動を」というスローガンを設定しました。断崖を飛び越えて次の大地に羽ばたこうとする人のイメージには、現在から2023年、ひいてはSAPジャパンビジョン2032の実現に向けて羽ばたいていくSAPジャパンの社員ひとりひとりの挑戦を重ねています。会社やチームメンバー任せでなく、私たち自身が自ら動くことの重要性を表現しました。

また、リスクを取って断崖を飛び越えるには大きな勇気が必要です。失敗して大怪我を負うかもしれません。それでも、常にプロトタイプ志向で新しいことにチャレンジすることもこのスローガンに込めた強いメッセージです。会社をあげて中期的な変革に取り組んでいく姿勢を押し出すことは、こうした挑戦の後押しをすることに他なりません。

躍動を続ける社員のパッションのかけ合わせが大きなムーブメントになることを私たちは信じています。コピー中の「私たちの家族が生きていく未来」に表されている、社員がSAPジャパンの変革を自分ごとに取り組む文化を作ることができれば、自ずと2023年に目指す世界は実現できる、私たちは本気でそう信じています。

12のフォーカスチームが織りなす関係性

「SAP Japan 2023 Beyond」は、以下の5つのカテゴリー、さらに12のフォーカスチームと呼ばれる小規模なタスクフォースに分かれ、それぞれの目標達成を目指していきます。

「社会」カテゴリーは、私たちが目指す最上位の目標として位置づけました。世界でも最高レベルの生活水準を誇りながら、先進国がこれから迎える社会課題を先立って抱える日本は、発想を転換すれば絶好のプロトタイプフィールドでもあると言えます。国や地方自治体、さらには非営利団体とも緊密に連携し、日本を課題解決先進国に発展させるための活動を志向します。これを実現するために、より多くのSAP社員が社会貢献のマインドを高めるように働きかけるとともに、事業を通じて社会貢献を達成するスキームの構築を目指します。

次の「顧客」カテゴリーと「製品・サービス」カテゴリーは、SAPジャパンの企業活動の中核とも言える活動になります。「顧客」カテゴリーでは、お客様への提供価値や方法を時代の要請に合わせて見直していきます。個々の企業活動、ひいては社会全体が最適につながるインテリジェント化を推進すること、業界や世界に先駆けて最先端のソリューションをお客様と共同開発すること、そしてカスタマーサクセスのモデルを構築することなどが含まれます。

同様に「製品・サービス」カテゴリーでは、SAPが提供する製品やサービスそのものの変革を目指します。企業をつなぐ新たなネットワークを構築し、お客様の成功に沿ったビジネスモデルを展開します。さらには、日本発、世界で活用されるソリューションを開発します。

「人」カテゴリーでは、こうした上位の活動の土台とも言うべき活動を推進します。社員一人一人のパーパスが実現できる状態を目指して、それぞれの働く意義を見直す機会を提供し、それを支える成長の機会や環境も構築します。さらに、それぞれの個性の相乗効果が発揮される文化を醸成していきます。

最後に「認知」カテゴリーでは、SAPが日本企業やお客様の課題解決に欠かせないパートナーとして世の中に認知されるように、「SAP Japan 2023 Beyond」の意義を社会に発信します。

日本社会に示唆ある未来のプロトタイプを目指して

不確実な経営環境において、企業がどのように中期の変革計画を策定し、社員の日々の活動と繋げていくか、その過程に潜む想いや、葛藤に至るまでを共有することが、変革に悩む多くの日本企業のリーダーの皆さんにとってのプロトタイプになれば、との想いからオープンに発信いたします。ぜひSAPジャパンらしい変革の今後にご期待ください。

本投稿は、2021年2月17日発行のプレスリリースを補足する目的で執筆されたものです。詳細については、合わせて当該プレスリリースもご覧ください。

モバイルバージョンを終了