>

2024年3月28日(木)、大手町三井ホールにて「SAP Japan 2026 Vision Crafting Workshop」が盛大に開催されました。

このイベントは、SAPジャパンの今後の戦略的指針となる中期変革プログラム「SAP Japan 2026」を社員が理解を深める場として設けられ、そのビジョンを社員に広げていくために、生成AIの活用などユニークな取り組みが数多く実施されました。

経営層のメッセージをどのように社員に伝え、自分ごと化してもらうか。多くの会社にとってビジョンの浸透は重要なチャレンジです。そんなチャレンジのヒントとなるべく、本イベントの開催レポートを公開します。(レポーター:SAP Japan 2026 PMO 編集部)

 

 

「Japan2026」を、一人ひとりのものに。非日常的な体験の場に社員が集結。

2012年に立ち上げられた「Vision 2032」を具現化するため、3年ごとに設定される中期変革プログラムの最新版、「SAP Japan 2026」(通称「Japan2026」)が2024年から始まりました。このプログラムは、「Bloom with Japan〜世界に誇れる仲間と共に、日本の未来を咲かせよう。さあ、No.1クラウドカンパニーへ」という鮮やかなビジョンのもと、「Customer Success」「People Success」「Society Success」「Growth」の4つのカテゴリーで活動を推進していきます。(記事:Japan2026始動。SAPジャパンビジョンの実現に向けた中期変革プログラムが新たなフェーズへ

 

このビジョン実現に欠かせないのは、社員一人ひとりの力。各自が「Japan2026」の中心となり、同じ方法を見て未来に向かっていくためのファーストピッチとすべく、一同に集結しました。

大手町三井ホールに多くの社員が集結

 

セッションは、社長の鈴木洋史の力強いビデオメッセージで幕を開けました。

鈴木は「Japan2026は、日本社会のデジタル化を推進する大きな挑戦です。ここから価値ある取り組みが生まれ、SAP ジャパンがお客様はもちろん、働いている社員一人ひとり、そして社会全体の成功に貢献できることを心から期待しています」と、このイニシアティブの重要性を強調。

左・五十嵐剛、右・木村優希

 

イベントは、Japan2026のPMO(プログラムマネジメントオフィス)リーダーである五十嵐剛と、Japan2026 PMO若手リーダーの木村優希がモデレーターを担当。

「Japan2026は、会社の戦略であることはもちろん、社員一人ひとりが自分のやりたいことを実現するためにどうしていくかというのを考える絶好のタイミング。若手からシニア社員まで、改めて一緒に考えていきましょう!」と話し、ビジョンを自分事化し、一人ひとりにとって意味があるものにしていく重要性を訴求しました。

 

ゲーミフィケーションの要素を入れながら、「私にとってJapan2026とは何か?」を探求する

本イベントは、以下の構成で進めました。

  1. カードゲームを通して、ご自身と同僚が大事にしていること(価値観)を見つける
  2. リーダーのJapan2026への想いを聞き共感ポイントを見つけ、「私にとってJapan2026とは何か?」を言語化する
  3. 言語化したフレーズを元に生成AIと対話を繰り返し、「私にとってJapan2026とは何か?」を画像で表現する

 

まずはテーブルごとに「価値観カードゲーム」を実施。

「家族」「貢献」「変化」「挑戦」など、多様な価値観が書かれたカードを使って、自分自身が大切にしている価値観とは何かを考えると同時に、相手の価値観を知りながら相互理解を促します。

 

このカードゲームを実施する目的としては、ご自身のビジョンを考える上で、そもそも自分がどんなことを大事にして仕事をしているか、日常を過ごしているかをより自覚的になることです。

参加者たちは、カードを手に取りながら価値観の背景となるエピソードを紹介したり、メンバーのパーソナルな一面に興味を持って質問しあったりと、大いに盛り上がっていました。

 

カードゲームで一人ひとりが大事にしている価値観があぶり出されたところで、カテゴリリーダーたちが登壇。ご自身のチームで目指したいSAPジャパンの未来を語ってもらいました。

「お客様のビジネス変革の事例を数多く創出し、その成功モデルを発信していくことで、SAPの価値、そして世界における日本の存在感を高めていきたい」と話し、カテゴリのビジョンを「お客様の成功を、ずっと」と策定したCustomer Successチームの堀川。

 

「皆が活躍でき、活き活きと働ける環境を整えることでお客様の成功に貢献したい」と話すPeople Successチームの石山。カテゴリのビジョンは「世界に誇れる仲間とともに躍進を」。

 

Society Successチームの原さんのカテゴリビジョンは「ニッポンを価値づくり大国に」。「これまではものづくり大国と言われていた日本ですが、ニッポンを価値づくり大国に変革するという角度から社会に変容を起こしていきたい」。

 


「Growth」チームの神沢。「更なる成長への挑戦」をカテゴリビジョンとして掲げ、クラウド事業に関する戦略的業界の策定や、中堅企業へのアプローチ、エコシステム戦略などの施策を提示。

 

登壇したリーダーのピッチに対して、インタラクティブなコミュニケーションを促進するために「Bloomアプリ」を活用。

 

参加者は「Bloomアプリ」を通して登壇者のプレゼンテーションに対してリアルタイムで「fun」「Like」「interesting」「support」「exciting」といった感情をフィードバックでき、会場全体が何に共感しているのかが明確になるという仕組みです。

 

アプリを通じて集まった共感は桜の木のように開花し、会場の一体感を表現。

また、リーダーたちからの熱いメッセージが参加者を一層刺激し、前向きで活気に満ちたムードとなり、一人ひとりの意気込みも高まっていきます。

 

こういったリーダーのメッセージの中でご自身が何に共感したか、心動かされたかを振り返り、最初のワークで取り上げたご自身の価値観を照らし合わせて、「私にとってJapan2026とは」を言語化するワークを行いました。

 

 

生成AIを活用しながら、「私にとってのJapan2026」を画像化!
続いて、Japan2026 PMOサブリーダーの木村将誉さんのリードにより、生成AIを活用して「私にとってJapan2026とは」のイメージを画像で表現するという革新的な試みが行われました。これは、言語だけでなく非言語のチャネルを通して、ご自身のビジョンをより明確にしていくためのワークです。


Japan2026 PMOサブリーダー 木村将誉

参加者は「私にとってJapan2026とは」を言語化したフレーズを元に、生成AIと対話することでビジョンを画像化。その結果を順次ブラッシュアップする過程で、画像の表現を変更したり、新たな要素を加えたりすることによって、自分たちの理想とする未来像をより鮮明にしていきました。

 

最終的に、参加者はそれぞれの画像とビジョンのフレーズをオンラインのバーチャルボードに投稿し、会場全体で共有。グループごとにビジュアル化されたビジョンを全員で共有すると、

「異なる世界観が表現されて面白い!」

「ビジュアル化されたことで、目指すべき未来がより具体的になった」

といったコメントが出るなど、会場は非常に盛り上がり、参加者間での新たな発見や共感を促す場となりました。

 

最後に、一人ひとりが設定した「ご自身にとってのJapan2026のフレーズを個人ビジョンカードに記載した上で、カードケースに入れて持ち歩いてほしい」とモデレーターの五十嵐がアナウンス。

 

「ビジョンを定めたからといって、急な変化があるわけではないでしょう。しかし、今日定めたビジョンをふとしたときに見返し、意思決定や行動を変えてみることで、半年後、1年後、3年後に、“あの時行動変容が出来てよかった!”と思えるときがくるはずです。その動機付けとなれば幸いです」と締めくくりました。

 

非日常的な空間の中、ユニークなゲームやインタラクティブなワークを通して、参加者それぞれが自分なりの「Japan 2026」を見出したVision Crafting Workshop。

この日の経験は、参加者一人ひとりが自分の行動について考えるきっかけを提供し、今後の3年間の活動の大きな指針となりました。