SAP Japan プレスルーム

AWSとSAP、生成AIで新たなイノベーションを解き放つ

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SAP® AI Coreの生成AIハブがAmazon Bedrockの基盤モデルと統合され、企業向けの生成AI駆動のインサイトを提供し、手動プロセスを効率化

(本リリースは、5月29日に両社の本社から発表された発表文の抄訳です)

Amazon.com Inc.(NASDAQ: AMZN)の関連会社であるAmazon Web Services, Inc.(以下、AWS)とSAP SE(NYSE:SAP)は本日、戦略的協業の拡大を発表しました。これにより、現代のクラウドERP体験を変革し、お客様による生成AI(人工知能)を活用した機能の開発と効率の向上を支援します。AWSとSAPは、AWS上でのRISE with SAPソリューションの導入を容易にし、クラウドで実行されるSAPワークロードのパフォーマンスと効率を向上させ、生成AIを企業のビジネスクリティカルなアプリケーションポートフォリオ全体に組み込むことを目指しています。

AWSの最高経営責任者(CEO)に就任予定のマット・ガーマン(Matt Garman)は次のように述べています。「AWSは、SAPポートフォリオをサポートする認定を受けた最初のクラウドプロバイダーです。現在では、数千ものエンタープライズ企業がSAPソリューションをAWS上で運用し、ミッションクリティカルなアプリケーションの価値を最大限に活かしています。現在、AWSとSAPは、企業がコアビジネスデータに生成AIをより迅速かつ簡単に適用することで、効率性、即応性、持続可能性を高められるように取り組んでいます」

SAP SEの最高経営責任者(CEO)を務めるクリスチャン・クライン(Christian Klein)は次のように述べています。「SAPは、ERPアプリケーション全体に生成AIソリューションを組み込むことで、お客様のイノベーションを加速させています。この実現には、AWSとの協業のようなパートナーシップが不可欠です。両社の顧客に最新のクラウドERPを提供するだけでなく、世界におけるブロードバンドアクセスを飛躍的に拡大するAmazonの衛星ブロードバンドネットワーク『Project Kuiper』のような革新的な取り組みにもRISE with SAPを導入することで、Amazon の変革を力強く支援できることを大変うれしく思います」

Amazon Bedrockの生成AIモデルをSAP AI Coreの生成AIハブで利用可能

SAP® AI Coreの生成AIハブは、企業がビジネスアプリケーションに安全かつ簡単に大規模言語モデル(LLM)を取り入れるための革新的なソリューションです。AnthropicのClaude 3モデルファミリーやAmazon TitanなどのAmazon Bedrockから利用可能な生成AIモデルにより、SAPのお客様は、高性能なLLMやその他の基盤モデルにアクセスして、独自のデータでカスタマイズされたアプリケーションを構築できるようになります。数万に及ぶ顧客がAmazon Bedrockを使用し、AI21 Labs、Anthropic、Cohere、Meta、Mistral AI、Stability AI、Amazonなどの業界をけん引するAI企業のモデルを使用して、生成AIアプリケーションを簡単、迅速、安全に構築し、拡張しています。

この統合により、SAPのお客様は生成AIの導入を加速させ、SAPソリューションを活用して主要なビジネスプロセスを近代化することができます。これらのイノベーションは、RISE with SAPやインテリジェント・シナリオ・ライフサイクル管理機能に組み込んで利用することができます。あるいは、SAP® Business Technology Platform(SAP® BTP)上で直接並行して使用し、ユースケースを開発することも可能です。SAPとAWSは連携して、Amazon Bedrockが生成AIハブで提供する機能を拡大し、クラウドソリューションとアプリケーションのSAPポートフォリオ内に組み込みAI機能を実現していく予定です。これには、財務および製品ライフサイクル管理全体にわたる追加のユースケースが含まれます。

SAPAWSのチップを使用して将来のAIサービスを強化

SAPは、AWSのGraviton3プロセッサを活用してSAP HANA® Cloudを強化し、パフォーマンスの向上、コスト削減、エネルギー効率の改善を実現しています。Graviton3ベースのAmazon Elastic Compute Cloud(EC2)インスタンスを使用することで、SAPは分析ワークロードの計算能力を最大30%向上させ、これによってSAP HANA Cloudの二酸化炭素排出量の45%削減を見込んでいます。

現在、SAPとAWSは、次世代のGraviton4についても協力しており、SAP HANA Cloudおよびその他のSAPアプリケーションのパフォーマンスと効率をさらに向上させる計画です。SAPは、AWS GravitonでのSAP HANA Cloudの成功をもとに、SAP BTP、SAP® Datasphere、SAP® Analytics Cloud、SAP® Cloud ALMソリューションなどにもAWS Gravitonを使用する予定です。

さらに、SAPはAIおよび機械学習(ML)ワークロード向けに設計されたアクセラレーターであるAWS TrainiumおよびAWS Inferentiaを、将来のSAP Business AI製品のトレーニングおよびデプロイに活用する計画です。概念実証では、TrainiumおよびInferentia2ベースのインスタンスを使用して、SAPエンジニアが生成AI LLMのトレーニングおよびファインチューニングをわずか2日で完了しました。これは、従来のAmazon EC2インスタンスでは23日かかる作業です。機械学習モデルのトレーニングに最適化されたTrainiumの専門アーキテクチャを活用することで、SAPは効率的なMLモデルのトレーニングを可能にし、高い精度と信頼性を維持しながら開発プロセスを加速することができます。

AWS上のRISE with SAPのパフォーマンスの向上

数千ものお客様が、最も大規模で複雑なグローバルSAPソリューションを導入するためにRISE with SAP on AWSを選択しています。このたび一般提供を開始した次世代のAmazon EC2 High Memory U7iインスタンスは、単一インスタンスで最大32TBのメモリーを提供し、SAP HANA®データベースの拡張ニーズをサポートするために必要なメモリーと柔軟性を提供します。このAmazon EC2 High Memory U7iインスタンスは、RISE with SAPの一部であるSAP S/4HANA®などのメモリーを大量に消費するアプリケーションのパフォーマンスを改善するために主要クラウドプロバイダーが提供する初のDDR5メモリベースの8ソケット製品です。

AmazonProject KuiperRISE with SAPを選定

Twitch、Zappos.com、Zoox Inc.を含むAmazonの関連会社は、AWS上のSAPソリューションを使用してその事業運営をサポートしています。Amazonの衛星ブロードバンドネットワークであるProject Kuiper(プロジェクトカイパー)は、複雑なサプライチェーンと製造業務を支援し、ミッションクリティカルなSAPソリューションから最大のパフォーマンスと価値を引き出すために、RISE with SAPを導入しています。AWS上でSAPソリューションを活用することで、KuiperはRISE with SAPに組み込まれた最新のSAP機能を利用し、インパクトのある変革を推進し、会社の意思決定を加速させ、全体的なパフォーマンスと生産性を向上させることができます。

世界では今もなお、数億人もの人々がインターネットに十分にアクセスできませんが、Project Kuiperは、信頼できるインターネット接続がない地域に住む多様なお客様に、迅速で手頃な価格のブロードバンドサービスを提供することでデジタルデバイドを解消することを目標としています。このビジョンを実現するためには、これまでになく迅速に衛星を構築する必要があります。RISE with SAPを利用することで、Project Kuiperのチームは、最も信頼性が高くスケーラブルなインフラを活用して、最新のクラウドERPをマネージドサービスとして運用でき、ITの管理ではなくイノベーションに集中することが可能になります。

SAPとAWSパートナーシップの詳細については、6月3~5日にオーランドで開催されるSAP Sapphireカンファレンスにご参加ください。

以上

SAPについて

SAP(NYSE:SAP)は、エンタープライズアプリケーションとビジネスAIのグローバルリーダーとして、ビジネスとテクノロジーの融合を推進しています。50年以上にわたり企業と共に歩み、進化を続け、財務、調達、人事、サプライチェーン、カスタマーエクスペリエンスなどのビジネスクリティカルな業務を統合し、お客様のビジネスを成功へと導く支援をしています。詳細は、こちらからご覧ください。www.sap.com

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