SAP Japan プレスルーム

SAP、B2B/B2C IDC デジタルコマース レポートでリーダーに選出

(本記事は、6月24日本社で掲載されたものです)

SAP® Commerce Cloud ソリューションは、2018 年の発売以来、商業的に大成功を収めています。現在では、25 以上の業界、65 カ国以上の数千のグローバル企業が SAP Commerce Cloud ソリューションを活用して、何億ユーロもの GMV(流通取引総額)を安全かつ確実に処理しています。前年のホリデーシーズンには、同ソリューションは 100% のアップタイムで 1 分あたり最大 1 億 1,000 万米ドルの GMV の処理を支援しました。

このソリューションの機能的な幅広さと奥深さはよく知られていますが、2022 年まで SAP が注力していた分野はプラットフォームのモダナイゼーションでした。この視点は、お客様と SAP Commerce Cloud が長期的な成功を収めるためには必要なものでした。結果、SAP は 2020 年の IDC B2C  デジタルコマース・レポートで主要プレーヤーにランクインされました。モダナイゼーションの旅に終わりはありませんが、私たちは今、明らかに次の段階へと踏み出しています。

この 24 カ月間、SAP は、生成 AI を含め、重要なビジネス成果をもたらす機能的イノベーションに投資を集中させることができ、2023 年だけでも 150 以上のイノベーションを世に送り出すことができました。そして、モダナイゼーションと機能的イノベーションの両方の結果として、2024 年の IDC B2B/B2C デジタルコマース・レポートで SAP がリーダーに選出されたことをここにご報告できることを嬉しく思います。SAP のソリューションに注目しているアナリストは IDC だけではありません。Gartner も 2023 年、ここ数年格差が拡大していたリーダークアドラントでの SAP のポジションを、競合他社と比較してさらに引き上げました

この成果はどのように達成したのか?お客様の勝利は私たちの勝利を意味します。このことを念頭に、私たちはお客様の声に耳を傾け、その声に徹底的に従いました。SAP のお客様には、世界最大級のコマース事業を展開されている企業も多く、これらのお客様は、非常に複雑なコマースの課題を最高の柔軟性で解決しながら、俊敏性や TCO は犠牲にしないプラットフォームが必要であると、私たちに伝えてくれました。その結果、私たちは、お客様がどのデジタル成熟度にいても、デジタルトランスフォーメーションを進めていけるように、実用的なコンポーザビリティを提唱し採用することで、モダナイゼーションに向けた長期的な取り組みを進めました。そして、ヘッドレスで API およびイベントベースのアーキテクチャー、コンポーザブルなストアフロント、さらには、決済、プロモーション、受注管理、ソーシング、在庫管理を含むコア領域における最新のマイクロサービスベースの実装など、すべてのコマース領域で継続的なイノベーションを実現するオールクラウド・デプロイメントモデルを通じて、SAP Commerce Cloud のイノベーションを加速しました。

以下は、私たちSAPが最近発表したイノベーションのハイライトです。これらは、お客様が提供しようとしているカスタマーエクスペリエンスのクリティカルポイントでの成功を支援するものです。

 

生成 AI

長年にわたり、コマースにおける AI は、ロイヤルティと収益性を高めるためにカスタマーエクスペリエンスをパーソナライズすることを目的としたものでした。これは依然として真実であり重要ではありますが、生成 AI は今、単調なタスクを排除し、お客様が自分の探している商品に素早くたどり着けるように、コマースチームがより効率的に作業できるようにするための役割を担おうとしています。

AI を活用してより高い成果を出すために、SAP は、豊富な業務データとエクスペリエンスデータ、さらにサードパーティデータを活用して、お客様が必要とする全体像を提供できるようにします。SAP Commerce Cloud では、カタログ管理と商品の見つけやすさを強力に支援する新しい AI ツールセットが利用可能です。。多くのコマースマネージャーは、カタログの健全性を維持することの難しさと単調さを知っています。この作業は骨の折れるものですが、商品の可視性と見つけやすさの向上には必要不可欠です。SAP Commerce Cloud の AI 機能セットであれば、商品タグとカタログをレビューし、商品説明を生成してカスタマイズし、マシンビジョンなどの補足技術を組み込んで、お客様のニーズに合った適切な選択肢へとお客様を導くことができます。

 

受注管理システム

コネクテッドエンタープライズは、シームレスで楽しいカスタマーエクスペリエンスを提供できる前提条件になります。ユニファイドコマースの中枢神経系および結合組織として機能する受注管理システムは、発注からフルフィルメント、配送までのオーケストレーションを担います。

NRF で SAP は、供給元決定および利用在庫確認向け SAP Order Management ソリューションや SAP Order Management Foundation を含む新しいリテール機能を SAP Order Management Services を通じて発表しました。企業は、これらのモジュラー型ソリューションにより、不正保留、配送、店舗受け取りなどのビジネスイベントに対応するフリクションレスなオムニチャネルエクスペリエンスを構築したり、利益を保護し、組織のビジネス成果を最適化しながらお客様満足度を高めることができる最適な調達戦略を決定したりできます。

 

 オープンペイメントフレームワーク

Shoptalk で私たちが新しく発表したとおり、SAP Commerce Cloud 向けオープンペイメントフレームワークにより、SAP はお客様の市場投入までの時間を短縮できるよう取り組んでいます。このパッケージ化されたビジネスフレームワークにより、お客様はローコードまたはノーコードで SAP Commerce Cloud を、Stripe、Adyen、WorldPay、Airwallex などの(将来的にはさらに増える予定です)サードパーティの決済サービスプロバイダーと接続することができます。この拡張可能なモジュラー型ヘッドレスフレームワークによって、小売業者は国内外を問わず、ニーズに応じて独自の決済パートナーを選べるようになります。複数のコネクターや手作業によるフローマッピングに悪戦苦闘してきた過去から放たれ、単一のプロバイダーに縛られることなく、迅速に事業拡大を図ることができます。

 

フロントエンドフレームワークのモダナイゼーション

デジタルエクスペリエンス・コンポジションは、Gartner が言及するように、アジャイルな API オーケストレーションとフロントエンドをサービスとして活用し、パーソナライズされたエクスペリエンスを統一された方法で提供するコマースコンポーザビリティにおける新興市場です。SAP には非常に優れたパートナーで構成される広大なエコシステムがあり、SAP はそれららのおかげで、お客様が求めるエクスペリエンスを実現できる、強力なデジタルエクスペリエンス・コンポジションを提供することが可能です。SAP は、市場の進化と新しいテクノロジーの出現に合わせてパートナーエコシステムを拡大し続け、マルチビジネスモデル、マルチマーケット、マルチインダストリーカバレッジを実現できるよう努めています。

 

持続可能性へのコミットメント

SAP には、お客様に持続可能性目標を達成するためのツールを提供するというミッションがあります。このコミットメントは SAP Commerce Cloud にも及び、新たな循環型ビジネスモデルを取り入れ、世界の小売業で発生する廃棄物の削減を支援するリコマースモジュールを提供しています。SAP Recommerce は主に小売業者向けに提供され、消費者の余剰品、リストア商品、返品商品、使用済み商品を市場に戻すプロセスをデジタルで構築し、循環型の収益源を作り出してさらなる成長を促進します。

SAP はコマースへの取り組みを続けながら、お客様と手を取り合い、お客様の事業にスピーディにイノベーションをもたらし、お客様が市場のニーズに迅速に対応できるよう支援しています。例えば Roche 社のようなお客様は、SAP Commerce Cloud と統合したソフトウェア収益化プラットフォームで、未来への大いなる一歩を踏み出しています。

Roche 社は、世界中のがん治療に貢献しているスイスの大手多国籍ヘルスケア企業です。世界中の患者を支援するため、Roche 社は、患者が自分の健康をよりよく管理でき、医療従事者が自信を持って診断・治療でき、そして医療機関が業務効率を向上できるようになるデジタルソリューションを採用しました。SAP Subscription Billing および SAP Entitlement Management と統合した SAP Commerce Cloud により、Roche 社は、デジタル製品の商品化を実現し、人的介入を最小限に抑え、お客様がセルフサービスポータルを介してサブスクリプションをアップグレードしたりダウングレードしたりできるようにし、そしてプロダクトマネージャーが幅広いビジネスモデルの中でアイデアを迅速に開発、テスト、展開できるようにすることで、未来への推進力を得ることができました。Roche 社は、3 カ国での本稼動開始に 4 カ月半、さらにその年の間に 13 カ国での本稼動開始を実現しました。


「お客様志向そして効率的でありたいと望む私たちにとって、ソフトウェア収益化プラットフォームは重要なイネーブラーです。ソフトウェア収益化プラットフォームは、拡張性の高い方法でデジタル製品を提供し、お客様のニーズを満たし、アフターサービスを提供するために不可欠であり、将来のビジネス基盤を築くものになります」

モリッツ・ハルトマン氏 (Moritz Hartmann), Roche Information Solutionsのグローバルヘッド

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