（本記事は、11月19日に本社で掲載されたものです）
Microsoft Ignite において、SAP と Microsoft は、SAP の AI コパイロットである Joule と Microsoft 365 Copilot のシームレスな統合を通じて業務の生産性を再定義するという、協業ビジョンを打ち出しています。
2024 年の「SAP Sapphire」で初めて紹介されたこのビジョンは、大きな飛躍の 1 歩として、2024 年末までに限定的な統合プレビューを発表する予定です。
このパートナーシップは、SAP と Microsoft 365 のビジネスアプリケーション間を橋渡しし、生産性を最大化する統一されたエクスペリエンスを提供します。Joule と Microsoft 365 Copilot が統合されることで、ユーザーはアプリケーションを切り替える必要なく、どちらのコパイロットからでも、両方のシステム上でタスクを実行し、インサイトを得ることができるようになります。SAP で最も使用されるタスクを Microsoft 365 から直接実行でき、その逆も可能となる未来は素晴らしいものです。これが SAP と Microsoft が進めているビジョンです。
統合の仕組み
この統合の最終目標は、従業員が Joule または Microsoft 365 Copilot のいずれかにアクセスして、SAP 環境と Microsoft 環境の両方でタスクを実行し、データを取得できるシームレスなユーザーエクスペリエンスを確立することです。つまり、Microsoft 365 のユーザーは Copilot を利用して Joule 経由で SAP のタスクやデータを引き出すことができ、SAP アプリケーションのユーザーは Joule を利用して Microsoft 365 の情報やワークフローにアクセスできるという形です。この双方向の統合により、従業員は目の前のタスクに最も効果的な環境で遂行でき、仕事を効率的にこなすために必要なすべてを確保できるようになります。
Ignite で統合の可能性をプレビュー
Microsoft Ignite では、参加者はこの統合の初期フェーズを紹介するデモプレビューを体験できます。例えば、Microsoft Teams 内で Copilot と Joule を組み合わせて利用することで、SAP と Microsoft 365 の両方でタスクを確認したり、チャットに参加したり、電子メールを送受信することができます。また、SAP S/4HANA® に記録された受注に対する配送状況を確認したり、SAP SuccessFactors® ソリューションに従業員の昇進依頼を申請する等といったこともできます。これらのデモでは、Joule と Microsoft 365 Copilot を組み合わせることで、複雑なワークフローがシンプルになり、ユーザーはシステム間でシームレスにタスクを実行できる様子を垣間見ることができます。
Joule の性能強化で広がる可能性
Joule のスキルが急速に拡大し、SAP で最も使用されているタスクをサポートするようになった今、この統合は、SAP と Microsoft の両環境で新たな生産性の可能性を引き出すものになります。人事、財務、サプライチェーン管理の担当者が SAP ワークフローの中から Microsoft 365 ツールにシームレスにアクセスできるようになり、一方で、Microsoft ユーザーは SAP の強力なデータとタスクの自動化にアクセスできるようになります。SAP SuccessFactors ソリューションでの従業員のオンボーディングから、SAP S/4HANA での納品状況のチェックや Outlook での会議スケジュールの確認まで、現在の環境内で重要なタスクを直接実行することが可能になります。
Joule と Microsoft 365 Copilot の連携により、部門横断的な生産性の新たなベンチマークが設定され、これまで以上に容易にリアルなビジネスインパクトがもたらされるようになります。
今後に向けて：限定プレビュー
Microsoft Ignite では、この統合の次のフェーズに向けて準備を進めています。2024 年末までに発表予定の限定プレビューにより、Joule と Microsoft 365 Copilot がどのように連携してユーザーを支援し、SAP と Microsoft 365 のアプリケーション間における生産性を再定義するのか紹介したいと考えています。この画期的な統合を直接体験してみたい方は、aka.ms/CopilotJoule から限定プレビューにご登録ください。参加枠には限りがありますので、SAP と Microsoft がどのように業務を再構築するのか体験できるこの機会を、どうぞお見逃しなく。