(本記事は、1月24日に本社で掲載されたものです)
今日の企業は、絶え間ない変化、激しい競争、そして持続可能性への要求が高まる時代を生き抜いています。企業はこのダイナミックな環境で成功するために、競合他社とは一線を画すテクノロジーを必要としています。SAP S/4HANA Cloud Public Edition 2502アップデートは、世界中の企業にとって、新たなレベルの効率性、回復力、成長力を引き出すゲームチェンジャーになります。
AI 主導の生産性でビジネスオペレーションを再定義する
2502 アップデートには高度な AI 機能が含まれており、組織がよりスマートかつ迅速に業務を遂行できるように支援するものになっています。タスクを自動化し、実用的なインサイトを提供し、より良い意思決定を可能にすることで、生産性の向上を支援します。
その中核となるのが、SAP の最先端の AI コパイロットである Joule です。Joule は、SAP S/4HANA Cloud Public Edition に完全に統合され、一般提供されるようになりました。Joule は、以下の最新イノベーションによって、お客様のビジネスを理解する AI コパイロットです。
- コンテキストとインサイトの強化:Joule は、単に問題を特定するだけでなく、詳細なコンテキストを提供し、事前対策型の Situation Handling(状況処理)などによって、ユーザーが根本的な原因や潜在的な影響を理解できるよう支援します。
- 操作誘導:Joule は、フォローアップアクションとして最も関連性の高いアプリやツールへとユーザーを誘導します。ワークフローがシンプル化し、漏れや遅延が発生しないようにします。

明日のビジネスのための今日のアップデート
2502 アップデートは、戦略面での強化を狙うことができる、高度な AI と強力な企業管理ツールを組み合わせたものになっています。事業の拡大、生産性の向上、持続可能なオペレーションの構築など、より俊敏でレジリエントな未来をサポートします。
- コストセンターのレビュー*や固定資産減価償却キーの説明(英語)*から得られるインサイトにより、財務データの理解と解釈を容易にします。

- SAP Fiori の簡単フィルター*機能とスマート集計*機能により、ビジネスデータに対する効率的な自然言語フィルタリングとシームレスな集計が可能になり、ユーザーは関連情報をすばやく抽出して、その後のコラボレーションを迅速に開始することができます。
- Situation Handling 向けの AI 生成レコメンデーションにより、ユーザーの職務に合わせた実行可能なソリューションがコンテキストベースで提案されます。**

モダンでコラボレーティブなユーザーエクスペリエンス
強化されたユーザーエクスペリエンスにより、主要アプリケーションに瞬時にアクセスできるようになり、スマートな意思決定が可能になり、ワークフローに変革がもたらされます。
- Microsoft Teams のワークフロー項目に対する通知により、受信ボックスアプリケーションから直接アクションを実行できます。

- AI 支援型の簡単エンタープライズ検索により、ソリューション全体のビジネスオブジェクトを検索できます。**

- AI 組込エラー説明により、エレメントベースの SAP Fiori アプリにおけるエラーを的確に理解でき、初期解決案を得られます。**

インテリジェントで持続可能な財務機能
SAP S/4HANA Cloud Public Edition と Taulia ソリューションの統合により、支払行動に関するインサイトを得ながら、即時の売掛債権売却とバーチャルカード決済を通じてキャッシュフローを最適化し、流動性を解放します。

SAP Green Ledger は、品目移動の中で発生する炭素データの自動収集や、企業の財務マスターデータのインポートなど、炭素データを収集するためのさまざまな方法を提供します。

新しい財務レビューブックレットは、会計データのグループレベル分析の強化、リアルタイムレポートの実現、グループレポート提出のシンプル化、根本原因分析の改善を支援します。

SAP Risk and Assurance Management アプリケーションは、定性的なリスク評価の実施、中央リスクカタログによる統制管理の強化、透明性の向上、包括的な顧客別レポートの提供により、効果的な企業リスク管理を可能にします。

業種別 SaaS 型 ERP の拡張
マーチャンダイジングから、店舗運営、サプライチェーン管理に至るまで、小売業の複雑な業務に合うように設計された SAP S/4HANA Cloud Public Edition 小売、ファッションおよび垂直型ビジネスソリューションを提供します。お客様は主要な課題に取り組みながら、SAP の柔軟なパブリッククラウドアーキテクチャーを利用して、業種別プロセス、データ、AI の統一とシームレスな統合を実現できます。
サービス中心型企業向けアップデート
SAP Project and Resource Management ソリューションは、プロフェッショナルサービスや企業プロジェクト向けに、一元化された AI 支援型の人員配置機能を提供します。これにより、企業はプロジェクト関連のあらゆるシナリオで人材を最大限に活用できるようになります。
SAP Fiori アプリ「プロジェクト管理 – プロフェッショナルサービスプロジェクト」がさらなるファセットで強化されました。プロジェクト管理者用に統一された柔軟なエントリーポイントを提供し、作業パッケージインサイト、財務 KPI、購買データもカバーできるようになりました。

新たなサービス契約管理機能は、日々の作業をシンプル化し、メンテナンスの手間を軽減します。サービス契約の一括更新アプリケーション用に拡張された変更機能や解約理由のカスタマイズ機能など、顧客行動に関するデータ主導型インサイトを提供します。
価格管理機能がより迅速かつ柔軟になり、企業は、ソリューションバンドルの価格モデルを柔軟に定義したり、販売契約の価格合意を管理したりする能力によって、競争力のある価格を提供できるようになります。

サブスクリプション料金計算アナリティクスは、サブスクリプションベースの収益源を持つ顧客に実用的な分析インサイトを提供します。
製造および製品中心型企業向けアップデート
出荷オーダー分割により、トラックに収まらない荷役単位を新しい出荷オーダーに分割することで、最初の輸送計画を適宜調整することが可能になります。

倉庫管理における簡易得意先返品 (BDD) 機能は、返品と入荷の直接受け取りを可能にし、預託品引取のような追加プロセスバリアントをサポートします。
新しい SAP Fiori アプリ「製品利用可能在庫の照会」では、複数の拠点と資材計画エリアにおける日付別製品利用可能在庫が表示され、プラントビューと倉庫ビューを切り替えて CO2 フットプリントを評価できるようになりました。

堅牢な SaaS 基盤の構築
アプリ権限向け IAM(ID およびアクセス管理)アプリにより、柔軟なロールデザインが可能になり、制限タイプとアプリが理解しやくなりました。

ABAP Cloud モデル拡張を開発および展開するためのスケーラブルなデリバリーシナリオにより、幅広く顧客ベースにアクセスできるようになり、マーケティングプロセスと販売プロセスをシンプル化して、スムーズな展開のためのアドオンバージョンを監視できます。
広く使用されている仕訳管理アプリのユーザーエクスペリエンスが強化され、ビジネスユーザーは標準項目と国別項目の両方にアクセスできるようになりました。
EMEA、APJ、LAC のリージョンでも、小売、不動産、および公共部門ソリューションのインダストリースコープが利用可能になりました。
SAP S/4HANA Cloud Public Editionの詳細情報
2502アップデートで提供される詳細については、SAP S/4HANA Cloud Public Editionのリリース情報をご覧ください。
- SAP S/4HANA Cloud Public EditionのSAPコミュニティ
- 最新のSAP S/4HANA Cloudリリースブログ投稿と過去のリリースハイライト
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- SAP Business AI
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- SAP Extensibility ExplorerでSAPのサンプルシナリオを活用し拡張オプションを検討する