SAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 洋史、以下 SAPジャパン)は、軸受をはじめとした精密機器メーカーであるNTN株式会社(本社:大阪市北区、代表執行役 執行役社長:鵜飼英一、以下 NTN)が、国内代理店向け受注システム「eWINGS III」の基盤としてSAPのCustomer Experienceソリューションの一つである「SAP® Commerce Cloud(エスエーピー・コマース・クラウド)」を採用し、2025年4月に本稼働を開始したことを発表しました。

NTNは2013年よりSAP® Commerceを活用し、代理店向け受注システム「eWINGS III」を再構築しデジタル化を推進してきましたが、システムの老朽化、保守コストの増加、OSおよびミドルウェアの更新対応といった課題を背景に、抜本的な基盤刷新を決断しました。その結果、業務プロセスは変更せずに、システムアーキテクチャをクラウドベースの最新環境へ移行し、安定性・拡張性に優れた新システムへの全面アップグレードを実現しました。

新システム「eWINGS III」は、見積、発注、納期回答、在庫確認、帳票出力など、従来と同様の機能を継承しながら、基盤のクラウド化とミドルウェアの最新化によりセキュリティレベルが大幅に向上しました。また、障害発生時の迅速なバックアップ切り替えや、バージョンアップ・パッチ適用に伴う保守作業の効率化など、システム運用面での信頼性と柔軟性も大きく向上しました。

移行プロジェクトでは、SAPジャパンのサービス部門がテクニカルアップグレードおよびデータマイグレーションを担当しました。移行リハーサルから本番稼働時のデータ移行、さらに本稼働後のモニタリングに至るまで、同部門による一貫したサポートの提供により、スムーズかつ安定したシステムの立ち上げが実現しました。

NTN株式会社 ICT戦略部 部長 北里健二氏は次のように述べています。「従来の受注システムは老朽化が進み、セキュリティ対応や障害発生時の対応に多くの時間と工数を要していました。また、保守作業やバージョン管理にも相応の工数がかかり、IT部門に大きな負荷がかかっていました。今回、クラウド基盤への移行とともにOSやミドルウェアを最新化したことで、システム全体の安定性と保守性が大幅に向上し、セキュリティレベルも強化されました。これにより、日常の運用管理にかかる業務負荷が軽減され、IT部門としてより付加価値の高い業務へのシフトが可能になりました。今後は、この新たな基盤を活用し、さらにデジタル活用の幅を広げていきたいと考えています」

現在、「eWINGS III」は国内76社の代理店向けに展開を完了しており、日々の受注業務を支える基盤として安定稼働しています。NTNは、このクラウド基盤を活用しながら、今後の事業拡大やサービス高度化に向けたさらなるデジタルシフトを推進していく方針です。

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SAPジャパンについて
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