SAP S/4HANA® Cloud、2024 Gartner® Magic Quadrant™ のサービス中心型企業向けクラウドERP部門とプロダクト中心型企業向けクラウド ERP部門でリーダーに認定

フィーチャー

(本記事は、11月14日に本社で掲載されたものです)

 SAP S/4HA® Cloud Public Edition は、ガートナー社のマジッククアドラントにおいて、サービス中心型企業向けクラウドERP部門およびプロダクト中心型企業向けクラウドERP部門の両方で、3 年連続でリーダーに認定されました。

今回の認定は、サービス中心型企業およびプロダクト中心型企業向けの両クラウド ERP 市場における SAP の「ビジョンの完全性」と「実行能力」が認められたものです。

これは実に素晴らしいニュースです。また、サービス中心型企業およびプロダクト中心型企業が持つ現在および将来のテクノロジー要件をクラウド ERP が満たすことによる影響を強調するニュースでもあります。

SAP は、あらゆる職務をカバーする組織のエンドツーエンド・ビジネス・プロセスをサポートする統合型クラウドソリューションを提供しています。SAP は、企業資源管理、支出管理、人的資源管理 (HCM)、顧客関係管理 (CRM) など、組織のさまざまな視点からの管理を支援します。この蓄積された知識とノウハウにより、SAP は、各企業のビジネスは同じではないこと、そしてそこで使われているアプリケーションには独自のインフラ要件やプロセス要件があることを十分に理解しています。

Gartner Magic Quadrant レポートの各概要をご紹介します。

2024 Gartner Magic Quadrant サービス中心型企業向けクラウド ERP 部門

Magic Quadrant サービス中心型企業向けクラウド ERP 部門(出典:Gartner 2024 年 10 月)

 

サービス中心型企業は、ミッションクリティカルな ERP プロセスをクラウドに移行する際、変革の推進やビジネスバリューの創出に役立つテクノロジーを提供する、信頼できるベンダーを求めていると私たちは考えています。

ガートナーレポートでは次のように定義されています。「リーダーは、サービス中心型の ERP システム/プロセスを、クラウドに移行することでどうサポートし、どう改善できるのかという点において、市場を決定付けるビジョンを実践しています。このような企業は、プロダクト、サービス、市場投入戦略を通じてこのビジョンを実行する明確な能力を兼ね備え、市場で強い存在感を示しながら、収益と市場シェアを拡大し続けています。この市場で、リーダーは、さまざまな規模の企業との取引を獲得する能力を一貫して示しており、コア財務管理のすべての領域で豊富な機能を提供しています。リーダーは、本社のある地域でもその他の地域でも、顧客による導入の成功事例を複数示しています。リーダー企業のオファリングは、財務変革イニシアチブをサポートする SI パートナーによって頻繁に使用されています。リーダーは、一般に、市場のさまざまな要件をサポートすることで、市場の広範な顧客に対応します。ただし、垂直市場やその他のより特殊なセグメントのニーズを満たすことはできない可能性があります。その場合、ニッチプレーヤーの方が適切に対応できるかもしれません。また、扱うのが複雑すぎたり、コストがかかりすぎたりして、それほど複雑でない機能シナリオには適さない場合もあります」

この分野で選出されたことは大変光栄なことです。

統合型クラウド ERP ソリューション

IT 分野での意思決定は、データの機密性や重要性、必要とされる地域性や可用性のレベル、ERP システムのスケールアップやスケールダウンなど、さまざまな要因によって左右されます。現代のビジネスの複雑性を考えると、最も効率的な IT 環境はクラウドサービスをシームレスに組み合わせられる環境になります。これは、パブリック/プライベート/ハイブリッドソリューションという、SAP が提供する柔軟な選択肢によって実現します。

しかし、この複雑さの中にこそ、未開拓の価値とチャンスがあります。SAP S/4HANA Cloud は、あらゆるビジネスプロセスのシームレスな統合を実現しながら、企業が独自の方法で成長、最適化、変革することを可能にする、この変革の中核をなすものになります。

REHAU China の導入事例では、同社が SAP の最新のインテリジェントなテクノロジー、製品、ソリューションを活用してビジネスバリューを創出した DX の取り組みを紹介しています。これは、コンポーザブルサービスが連携してエンドツーエンド・プロセスをサポートするという、プロセスの標準化がクラウド変革を実現した良事例です。

ガートナー社のサービス中心型企業向けクラウド ERP 部門のマジック・クアドラントは、業界を形成するトレンドと市場原理について貴重な洞察を提供してくれるものです。しっかりと計画された DX を推進するために積極的なステップを踏んでいる企業は、今日のビジネス環境の大きな変化を乗り切るためのより良い準備ができている企業だと言えます。

以下、本レポートの引用です。「このマジック・クアドラントには、ガートナーの『コンポーザブル ERP』の定義が反映されています。私たちはこれを、企業が事業の変化スピードについていくための管理・運用デジタル基盤構築を可能とする順応性の高いテクノロジー戦略であると定義しています。この戦略は、コンポーザブルなアプリケーションと、高度に設定可能で相互運用性が高く、将来の最新テクノロジーに柔軟に対応できるアズアサービス型ソフトウェアプラットフォームの中核的な役割を担います」

SAP は、進化するビジネスニーズに対応するために、統合型クラウドソリューションを開発しました。私もたびたび強調してきましたが、業界固有の要件に対応するためには、顧客主導の製品設計が重要です。お客様からのフィードバックは成功への究極のベンチマークであり、私たちがイノベーションを続け、今日の課題を解決しながら、明日に備えるのに役立ちます。SAP S/4HANA Cloud は、リアルタイムのインサイト、AI 搭載機能、エンドツーエンド・プロセスのシームレスな統合を企業に提供し、持続可能なグローバル展開をサポートします。

テクノロジーとイノベーションの先進的な組み合わせは、今日のあらゆるビジネスの成長の鍵になります。新しいクラウド ERP システムは、インテリジェントで柔軟かつ俊敏であり、そのシステム上で稼動するビジネスに同様の資質を与えます。

RISE with SAPGROW with SAP の中核をなす SAP S/4HANA Cloud のようなオファリングにより、重要なビジネス機能を合理化して単一システムへと一体化する統合型ツール群を提供できます。さらに ERP ツールの新しい AI 機能を活用することで、お客様の業務効率を高め、柔軟的かつ拡張可能で、革新的なソリューションを提供します。これにより、あらゆる規模の企業がカスタマイズされた ERP システムから恩恵を受けることができます。

 

2024 Gartner Magic Quadrant プロダクト中心型企業向けクラウド ERP 部門

Magic Quadrant プロダクト中心型企業向けクラウド ERP 部門(出典:Gartner 2024 年 9 月)

同レポートでは次のように定義されています。「ガートナーは、プロダクト中心型企業向けのクラウド ERP (Enterprise Resource Planning) を、商品の製造/流通/配送/アフターサービス業務の自動化をサポートするアプリケーションテクノロジーの市場と定義しています。プロダクト中心型企業向けクラウド ERP は、SaaS ライセンスモデル(必須更新が頻繁に行われる)で提供され、アプリケーションのサポート、インフラのプロビジョニング、および管理はベンダー責任で行われます」

クラウド ERP は、現在および将来のテクノロジーニーズを満たすことで、プロダクト中心型業界の企業に影響を与え、持続可能な方法で金融資産および物的資源を管理するのに役立ちます。

Gartner Magic Quadrant レポートでは次のように評価されています。「リーダーは、ERP プロダクト中心型システム/プロセスを、クラウドに移行することでどうサポートし、どう改善できるのかという点において、市場を決定付けるビジョンを実践しています。このような企業は、プロダクト、サービス、市場投入戦略を通じてこのビジョンを実行する明確な能力を兼ね備え、市場で強い存在感を示しながら、収益と市場シェアを拡大し続けています。クラウド ERP スイート市場において、リーダー企業は、さまざまな規模の組織との契約獲得能力を着実に示しており、業務用および管理用 ERP のすべての領域で豊富な機能を提供しています。リーダー企業には、顧客による導入成功の実績が複数あり、ビジネス変革イニシアチブをサポートするシステムインテグレーターパートナーによってリーダー企業のオファリングが頻繁に使用されています」

SAP S/4HANA Cloud は、あらゆるビジネスプロセスの円滑な統合を実現しながら、企業が独自の方法で成長、最適化、変革することを可能にする、この変革プロセスの中核をなすものになります。例えば、株式会社日立ハイテクのグリーンフィールド変革では、SAP の最新のインテリジェントなテクノロジー、製品、ソリューションによってユーザーライフがシンプルになり、新たな価値が創出されました。

SAP S/4HANA Cloud は、ユーザーと開発者の両方に拡張性を提供し、イノベーションと標準化のバランスを取りながら俊敏性を維持することを可能にします。この柔軟性により、企業はシステム制御を犠牲にすることなく、状況の変化に迅速に適応することができます。このインテリジェントなスイートは、財務、調達・購買、サプライチェーン管理、人事管理などのエンドツーエンド・ビジネス・プロセスを統合し、統一されたシステムを構築します。

SAP S/4HANA Cloud が唯一の正しい情報源として機能するので、オペレーション全体にわたって一貫したデータを確保できます。変化の激しい今日の環境では、企業は自動化されたアナリティクス主導のアプリケーションによって、継続的かつインテリジェントにプロセスを調整する必要があります。SAP S/4HANA Cloud はそれを可能にし、成長と持続可能性を促進します。

ガートナー社による SAP S/4HANA Cloud の評価に基づき、サービス中心型企業向けクラウド ERP 部門とプロダクト中心型企業向けクラウド ERP 部門の両マジック・クアドラントで SAP がリーダーに認められたことは、お客様主導のイノベーションに対する当社の揺るぎないコミットメントを認めていただいたものと考えています。

さらに、この評価は、クラウドでのビジネス変革を促進する、無駄のない、迅速なソリューションを提供することに私たちが注力していることを強調するものだと感じています。

しかし、私たちはここで立ち止まるつもりはありません。SAP S/4HANA Cloud への継続的な投資により、あらゆる規模の企業にとってよりスマートで効率的なソリューションを提供し続けます。柔軟でスケーラブルな ERP ソリューションを提供することで、組織が将来の課題を予測し、急速に進化する世界で成功できるよう支援いたします。

私たちは、お客様、パートナー企業様、アナリストの皆様とともにこの旅を続け、未来を切り開いていくことを楽しみにしています。

レポート全文はこちらからご参照いただけます。


ヤン・ギルグ (Jan Gilg) は SAP のクラウド ERP 担当プレジデント兼 CPO です。
本グラフィックは、Gartnerが調査資料の一部として 発表したものであり、資料全体の文脈の中で評価する必要があります。Gartnerの資料は、ご要望によりSAPより入手可能です。
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Gartner, Magic Quadrant for Cloud ERP for Product-Centric Enterprises, 2024年11月24日, Dixie John, et. Al. Gartner, Magic Quadrant for Cloud ERP for Service-Centric Enterprises, 2024年11月4日, Robert Anderson, et. Al.