SAPジャパン Talent Discoveryチームによる本企画では、SAPでの仕事内容や印象深いエピソードなどを幅広くお届けします。活躍する社内メンバーの話から、SAPで働く魅力をお伝えできればと考えています。
第32回は、2019年のロンドンキャリアフォーラムでITコンサルタントとして採用された稲川智能さんと野々村友樹さんの対談インタビュー企画です。当時のSAPでの採用選考の様子や、入社後の様子をお伺いします。
ロンドンキャリアフォーラムへの参加のきっかけ、就職活動にあたり重視していたことは何ですか?
留学中にスピーディに就活したい!ロンドンキャリアフォーラムの魅力とは
稲川:ロンドンキャリアフォーラムに参加したのは、大学4年次の春でした。私はドイツでの留学がその年の夏までだったので、4年間で卒業するためには留学中に就活を終わらせる必要があったため、キャリアフォーラムで就活しようと考えました。
野々村:私も同じです。大学4年次にスウェーデンへ留学していたため、帰国してから就活をするとなると卒業が1年間遅れてしまう状況でした。
留学中は、周囲の就活生と話したり、インターンに参加したりする機会も少ないので、自分のレベルを客観的に見る機会があまりありませんでした。そのため、当時は就活への不安はありましたね。
稲川:私も同様に、「本当に就職先が決まるのかな」と不安でした。そこで、時間をかけて何度も面接をする形式ではなく、キャリアフォーラムを活用して短期間で内定をもらうことを期待していました。
野々村:就職先企業を探す際に重視していたことは、簡単に代替されず、今後もニーズが高まり続ける業界であり、そして専門性が身に着けられることでした。その上で、給与や休暇のバランスを見て選びたいと考えていました。
稲川:私は、コンサルタントの職種を軸に探していました。SAP自体はドイツの有名なソフトウェア企業とは知っていましたが、中身は全然知らない状態でした。
稲川 智能さん Business Processes Consultant(Customer Services & Delivery Solutions Incubation2)
会場での選考プロセスを公開!
野々村:キャリアフォーラムでのSAPとの最初の出会いは、鮮明に覚えています。ロンドンキャリアフォーラムが朝9時開場で、9時10分にはSAPの最終面接を受けていましたから。
ロンドンキャリアフォーラムでは、会場で履歴書を提出して複数の面接を受けるパターン、または事前にESを提出し、リモートで面接を受け、最終面接だけを会場で受けるパターンがあります。私のケースは、事前に選考を進めていて、最後の面接だけを会場で実施する流れでした。
稲川:私のケースは全く違って、SAPとの面接はキャリアフォーラム開催中の最後でした。「ウォークイン」という形式で、その場で会社説明を聞き、その場で「面接を受けます」と言って受け、その面接1回だけで「では、内定を出します」と言われ、採用してもらう流れでした。面接が終わる頃には、会場の片付けが始まっているような時間だったので、野々村さんとは真逆ですね。
入社後のイメージを鮮明にする ― SAPとの面接
野々村:面接では、「入社したらどのような業務をすることになるのか、話してみて」と言われました。自分で説明し、その内容について深堀する質問をされました。SAPはBtoBの企業であるため、学生にあまり認知されていない自覚がSAP社員の方々にはあったのではないかと思います。だから、「入社したら期待と違った」というギャップを無くそうとしているのだなと強く感じました。
面接後は、SAP社員の方へ何でも聞いて良い質問タイムが30~40分ありました。質問タイムでは、「ITコンサルタントのキャリアパスは?」「転職をするとしたら、どのような会社に行く方が多いか?」などを聞きました。何でも答えてくれる雰囲気を感じて、「この会社なら大丈夫だな」と感じましたね。
野々村 友樹さん Business Processes Consultant(Customer Services & Delivery Finance 1)
SAP社員から感じるビジョンとカルチャー
稲川:私は最初からSAP志望というわけではなかったのですが、会場で会社説明を聞き、単なる「外資系大手企業」ではなく、「社会を発展させたい」という強いビジョンを持っている会社であるというポジティブな印象に変わりました。
また、すでに世界中の多くの企業でSAPは活用されているため、社会にインパクトをもたらすことができる会社だと感じたのを覚えています。
野々村:私は当初抱いていたSAPへのイメージとは意外と変わらなかったですね。ある程度、外資系企業のスピード感や「イノベーションを起こす」という雰囲気もありつつ、プライベートも大事にする雰囲気を感じました。
キャリアフォーラムで出会ったSAP社員の方々は、実直でありながらも優秀さをひけらかさず、真摯に人と向き合う姿勢が印象的でした。
また、他社では、「他の内定先は断ってください」と圧力をかける企業も見受けられましたが、SAPはそのようなプレッシャーは一切無く、良い意味で余裕を感じられる会社だという印象を抱きました。
SAP入社の決め手は何でしたか?
進化し続けるITを学び、世の中に影響力を持つ存在を目指したい
稲川:会場で出会ったSAPの方々を通じ、「この方たちと一緒に働けば、幅広い視野を持てそうだ」と感じたこと、そして「社会にポジティブなインパクトをもたらせそうだ」と思ったことが大きかったです。
また、ITは汎用性が高そうだと思いました。ITコンサルタントとしての役割を果たすには、業務のこともシステムのことも幅広く勉強するので、ここを起点にいろいろな道が広がりそうだと思えたことが決め手ですね。
野々村:幅広い視野を持てるかどうかは、特に1社目のキャリアとしてはすごく大事なポイントですよね。私は当初から重視していた「簡単に代替されず、ニーズが高まり続ける」「専門性が身に着く」を観点にしたとき、SAPのERPソリューションに対する世の中のニーズは今後も高まるだろうと考えました。
それから、新卒でも部門別採用をするSAPであれば、日本企業のようなジョブローテーションや、配属先がわからない不安もなく、入社後の期待値とのズレも少ないだろうと考えました。それは面接を通じても感じたので、安心感がありましたね。この点は他社と比べても群を抜いていたと思います。
入社後、現場でのお仕事が始まり4年程が経ちました。振り返ってみて、どのように感じますか?
SAP入社後ギャップはある?仕事の充実度は?
稲川: ITコンサルタントとして実際に働いてみると、想像以上に身につけるべきことが多く、成長が追いついていない感覚があります。「4年くらいで一人前になろう」と思っていましたが、一人前として求められるレベルが高く、簡単には達成できない苦悩があります。自分では気づけなくとも、例えば1年前と比べれば、実際には多くの事ができるようになっているはずなのですが…。
野々村:確かに、自分が思っていた以上にいろんな知識が必要で、想像していたよりもずっと深くて広いですね。システムの知識だけでなく、チームやプロジェクトのマネジメントスキルも求められるので、身に着けるべきスキルがものすごく膨大に感じます。
少しずつできることが増えて、お客様から感謝していただける場面があると、一人前に近づいた感覚を得られて嬉しく感じます。
稲川:このポジションでは、お客様の業務とSAP製品との橋渡しをするため、翻訳者としてきちんと解釈をしながらお客様にお伝えすることが役割だと思います。これまでの実務を通じて、お客様の要件を聞きつつ「システム上でこのように実現できる」と自分で解釈し、それを伝える能力は非常に高くなったと思います。
野々村:「翻訳者」って、すごく良い表現ですね。私たちSAPのコンサルは当然ながら業務のことだけでなくシステムも理解している前提でお客様と会話をする必要があるので、実務の中でそのスキルは着実に磨かれていると思いますね。
SAPメンバーとしての誇りに感じることは何ですか?また、今後の展望を聞かせてください。
SAPは世界中のDXを土台から支えるナンバーワン企業
野々村:今、企業のグローバル化やDXの重要性は高まってきています。その中で、基幹業務を担うこのERPソリューションの世界で、SAPはナンバーワンです。このような会社のコンサルタントとして働けることは誇りですし、自分が重要な役割を担っているなと日々実感します。
稲川:基幹システムを支えることで、様々なお客様のDXに向けた土台づくりに貢献できているなと感じます。そして、SAPが抱える多くの大企業のお客様が変革することで、ゆくゆくは中小企業にもどんどんその変革が波及していくのではないかなと想像しています。
成長を加速させ、大局的な視野を持つコンサルタントを目指したい
野々村:これまでは、業務レベルでソリューション導入効果を上げるためのコンサルを行ってきたので、今後はもっと俯瞰した観点からITシステム全体の課題の洗い出しや、「ITシステムを使ってどのような姿を目指したいか」という視点で、システム導入の羅針盤を示せるビジネスパーソンになりたいですね。
稲川:私は、今はひとりのプロジェクトメンバーとして決められた枠組みの中で稼働していますが、計画立案から実行までの管理を一通りできるようになりたいです。自分でプロジェクトを率いて、「こうすれば、このような成果が出せる」と、その実現を担保できるようになりたいですね。
最後に、ロンドンキャリアフォーラムへの参加、そしてSAPへの応募を学生にお勧めしますか?
稲川:非常に良い機会なので、お勧めです!自分を見つめる機会になりますし、短期間で集中して就職活動したい人には最適だと思います。
野々村:周りの就活生の雰囲気から感じることや、学べることが多くすごく良い機会だと思います。海外の就活イベントは多くないので、是非お勧めしたいですね。
ロンドンキャリアフォーラムでのリアルな現場の様子、入社前と入社後のSAPでの実務についてお聞かせいただき、ありがとうございました!
これからも様々なプロジェクトを通じて、SAPのコンサルタントとして大活躍されることを期待しています。
■ロンドンキャリアフォーラム2025についてはこちらからSAPジャパン企業情報
■SAPジャパンのキャリアサイトはこちらから:SAP Careers
■前回の記事はこちらから:LifeAtSAPJapan vol.31 購買管理の未来を変え、経営改革に新たな戦略を!