SAP、開発者向けのローコード / ノーコードツールと SAP® Business Technology Platform の追加拡張を提供

プレスリリース

(本リリースは、12月8日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)

SAP SE(NYSE:SAP)は、スキルレベルや担当分野にかかわらず、あらゆる開発者をサポートする新たなツール、更新、サービスの提供を発表しました。これにはローコード/ノーコードツール、SAP® Cloud Platform の無料枠モデル、限定の無料学習機会、SAP® Business Technology Platform の追加更新が含まれています。

 

プロセスオートメーションとローコード/ノーコードツールによる拡張

SAP® Cloud Platform Extension Suite は、クリック操作やコードによってビジネスアプリケーション、プロセス、イノベーションを構築および拡張する開発者をサポートします。最新の拡張により、プロセスオートメーションに関する 3 つの補完的ツールと統合ツールを備えたこのスイートは、さまざまなスキルレベルとオートメーションシナリオに対応できるようになりました。

  • SAP® Cloud Platform Workflow Management では、開発者とビジネスエキスパートがプロセスをエンド・ツー・エンドで可視化し、企業のワークフローをローコードアプローチで設定および自動化することができます。SAP Cloud Platform Workflow Management では、事前定義済みの新しいコンテンツパッケージが提供されるのに加え、SAP および Qualtrics 社のエクスペリエンス・マネージメント・ソリューション(英語)との統合により、オペレーション(業務)データとエクスペリエンスデータを統合されます。
  • SAP® Ruum ソリューションでは、コーディングのスキルを持たないビジネスユーザーが、各部門のプロセスを数日や数週間ではなく数時間単位で構築できます。およそ 50 社の SAP のお客様とパートナーが、すでに SAP Ruum のベータプログラムに参加しています。これにはドイツの化学品会社 Evonik Industries AG 社、米国の Varian Medical Systems Inc. 社、ノルウェーの家具メーカー Ekornes Ltd. 社などが含まれています。Ekornes 社で事業運営アナリストを務めるジェームス・フォガーティ (James Fogarty) 氏は次のように述べています。「SAP Ruum により、Ekornes はプロセスモデリングをおよそ 1 時間で完了できました。中枢チームの人員を含む長期間のプロジェクトは必要ありませんでした」
  • SAP® Intelligent Robotic Process Automation (RPA) 0テクノロジーは、反復的な手作業をソフトウェアボットによって自動化することを目指す開発者をターゲットにしています。SAP Intelligent RPA には事前構築済みのボットテンプレート(英語)が含まれており、これによって SAP S/4HANA® と 12 の業務領域の効率化が推進されます。2021 年 1 月より、SAP はすべての SAP S/4HANA® Cloud サブスクリプションに限定版の SAP Intelligent RPA を含めることを計画しています。

 

SAP Cloud Platform の無料枠モデル

SAP は 2021 年に、SAP Business Technology Platform の統合および拡張ソリューションである SAP Cloud Platform の無料枠モデルを開発者に提供することを計画しています。この無料枠モデルにより、ユーザーは 1 つのアカウントで統合と拡張を学習、開発、実装できるようになります。現行の時間制限は撤廃され、ユーザーはコンテンツを再構築することなくプロジェクトを本稼動環境に転送できるようになります。無料枠モデルに移行するまでの中間ステップとして、SAP は先日、現行の SAP Cloud Platform のトライアル期間を 3 カ月から 12 カ月に延長しました。

SAP エグゼクティブ・ボード・メンバーで最高技術責任者を務めるユルゲン・ミュラー (Juergen Mueller) は次のように述べています。「SAP Business Technology Platform は、お客様がご利用の SAP アプリケーションを統合および拡張し、先進的なビジネスを実現するために重要な役割を果たします。SAP 自身が変革とクラウドへの急速な転換を進めるための基盤となるこのプラットフォームは、シームレスなテクノロジー体験、堅牢なエコシステム、開発効率の向上により、お客様に価値を提供します。SAP Business Technology Platform に対する継続的なイノベーションは、開発者コミュニティおよびお客様とパートナーのエコシステム全体に対する SAP のコミットメントを裏付けるもので、SAP が開発者、お客様、パートナーの意見を聞くだけでなく、それらに基づいて行動していることを示しています」

 

統合機能の更新

SAP Business Technology Platform は、ビジネスオブジェクトの共通データモデルである SAP® One Domain Model(英語)を提供することで、SAP アプリケーション間でのデータ共有を容易にします。最初に対象となったのが、人材募集から退職までのエンド・ツー・エンドのビジネスプロセスのビジネスオブジェクトです。今後は、エンド・ツー・エンドのその他ビジネスプロセスのビジネスオブジェクトも対象となる予定です。開発者は、SAP® Graph ソフトウェアのベータ版または SAP® API Business Hub からこれらにアクセスできます。

SAP API Business Hub(英語)のユーザーエクスペリエンスが再設計され、アーキテクトやエキスパートが API、イベント、統合パック、ユーザー文書などの関連統合コンテンツを特定しやすくなりました。この更新は、2020 年末までにベータ版として提供される予定です。

 

データから価値を生み出す:自信に基づくタイムリーなビジネス上の意思決定

データの量と種類の急激な増加に対応するため、オンプレミスでインストールした SAP HANA® を SAP HANA® Cloud によって拡張し、ハイブリッドデータソリューションを実現することが可能になりました。これにより、SAP とそれ以外のソースからのデータへのアクセスポイントが一元化され、お客様のデータ環境がシンプル化され、複製が削減され、データの精度が向上し、セキュリティとコンプライアンスが強化されます。

SAP® Data Warehouse Cloud(英語)ソリューションにより、SAP HANA のデータ管理機能と SAP® Analytics Cloud ソリューションのアナリティクス機能が統合されます。使いやすい新たなデータフロービルダー(英語)により、ユーザーは SAP とそれ以外のソースからの構造化データおよび半構造化データを統合し、組み合わせることができます。SAP Data Warehouse Cloud のビジネスコンテンツライブラリーが拡張され、財務分析、公益事業、自動車、小売などを対象とする事前構築済みのコンテンツが提供されます。これにより、お客様のデータモデリングに要する時間と作業量が削減されます。

以上

 

SAP について
世界中の商取引売上の 77% は何らかの SAP システムを経由しており、SAP はエンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェア市場のリーダーとして、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えています。SAP のマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術により、従業員がより価値の高い成果に集中できる企業のあり方である「インテリジェントエンタープライズ」へとすべての企業が変革できるよう支援することを戦略に掲げています。さらに、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになった SAP の技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAP のエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、世界 25 業種における企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAP は世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。( www.sap.com

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