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SAP、2020年度第4四半期および通年の業績を事前発表 売上高は2020年の修正後の見通しを上回り、利益は最高値に達し、キャッシュフロー業績が好調

プレスリリース

(本リリースは、1月14日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)

SAP SE(NYSE:SAP)は、2020年第4四半期業績の初期レビューの後、2020年12月31日に終了した第4四半期および通年の予備財務業績を発表しました。本発表の予備的な性質のゆえに、このリリースに記載されたすべての2020年の数値は概算値になります。

2020年度第4四半期

  • IFRSベースのクラウド売上8%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースのクラウド売上13%増
  • 進行中のクラウドバックログ、固定通貨換算ベースで14%増
  • IFRSベースのソフトウェアライセンス売上15%減、Non-IFRSの固定通貨換算ベースのソフトウェアライセンス売上11%減
  • IFRSベースのクラウドおよびソフトウェア売上4%減、Non-IFRSの固定通貨換算ベースのクラウドおよびソフトウェア売上1%増
  • IFRSベースの営業利益26%増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースの営業利益3%増
  • IFRSベースの営業利益率1パーセンテージポイント増、Non-IFRSの固定通貨換算ベースの営業利益率1.5パーセンテージポイント増

2020年度通年

  • Non-IFRSベースの営業利益が、修正後の見通し範囲の最高値に達する
  • 営業キャッシュフローは約70億ユーロの見込みで、前年比約2倍、フリーキャッシュフローは約59億ユーロの見込みで、上方修正後の見通しを大幅に上回る
  • 2021年の見通しはクラウドへの移行優先を反映

 

SAP CEO、クリスチャン・クライン(Christian Klein
世界トップクラスの企業がインテリジェントエンタープライズを目指して、続々とSAPを導入しています。SAPは、クラウドでお客様の変革を加速することで、ビジネスのやり方を再構築しています。好調のうちに本年を終え、まもなく提供される新しい包括的なビジネス変革サービスを考えると、SAPは、新しい見通しの各目標に十分到達可能な状況にあると言えます。

SAP CFO ルカ・ムチッチ(Luka Mucic
他に類を見ないほど難しい環境下にありながら、2020年はすべての四半期および通年でキャッシュフローが記録的な業績に達した年となりました。予想を上回る売上高とコスト面でのすばやい対応があいまって、好調な営業利益に寄与しました。SAPはクラウドへの移行を優先したので、ビジネスの回復力と予測性が大幅に強化されると同時に、長期的に持続可能な成長が促されるでしょう。

 

 2020年度第4四半期最新情報
SAPの業績は、COVID-19危機が続き、多くの地域でロックダウンが再導入されたにもかかわらず、第4四半期も引き続き改善しました。クラウド売上は第4四半期も引き続き、主にSAP® Concur®の出張関連などの消費ベースの取引売上が減少した影響を受けました。とはいえ、eコマース、ビジネス・テクノロジー・プラットフォーム、およびQualtrics®ソリューションに対しては高い需要が続き、複数の商談(特にSAP® SuccessFactors® Human Experience Management関連)を勝ち取りました。こうした状況の下、SAPのクラウドビジネスは本年も好調でした。SAPパイロットプログラムに参加してくださったお客様から、新しい包括的なビジネス変革サービスの早期導入がスムーズに進んでいるというご報告もあり、これも第4四半期のクラウド業績に寄与しています。北米とヨーロッパでは、特にSAPのデジタルサプライチェーンソリューションに対する好調な需要を反映して、クラウド受注入力およびソフトウェアライセンス売上の業績が予想を上回りました。加えて、SAPはERPの大型商談を複数勝ち取りました。

COVID-19危機の間ずっと、SAPは、バーチャルセールスおよびリモート導入戦略の埋め込みという方法で、お客様を効果的に支援し続けています。  SAPは、出張の自粛、施設関連作業の削減、イベントのバーチャル化などによるコストの自然減を積極的に活用すると同時に、採用および裁量支出の抑制を継続しています。好調な売上高とこうした行動があいまって、困難なマクロ環境にもかかわらず営業利益(IFRSベースおよびNon-IFRSの固定通貨換算ベース)と営業利益率の増加をもたらしました。

 2020年度第4四半期および通年の業績
第4四半期の進行中のクラウドバックログは7%増の71億5,000万ユーロでした(固定通貨換算ベースでは14%増)。クラウド売上は、IFRSベースで前年同期比8%増の20億4,000万ユーロ、Non-IFRSベースで7%増の20億4,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで13%増でした。ソフトウェアライセンス売上は、IFRSおよびNon-IFRSベースで前年同期比15%減の17億ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで11%減でした。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSおよびNon-IFRSベースで前年同期比4%減の65億8,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで1%増でした。総売上は、IFRSおよびNon-IFRSベースで前年同期比6%減の75億4,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで2%減でした。

第4四半期の予測性の高い売上の比率は前年同期比約4パーセンテージポイント増の約65%に達しました。

第4四半期は、IFRSベースの営業利益および営業利益率に、株式報酬費用が前年比で減少したことによるプラス効果が表れました。営業利益はIFRSベースで前年同期比26%増の26億5,000万ユーロ、Non-IFRSベースで3%減の27億7,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで3%増でした。営業利益率は、IFRSベースで前年同期比9.1パーセンテージポイント増の35.2%、Non-IFRSベースで前年同期比1.4パーセンテージポイント増の36.7%、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで1.5パーセンテージポイント増の36.8%でした。

通年では、クラウド売上がIFRSベースで前年同期比17%増の80億8,000万ユーロ、Non-IFRSベースで15%増の80億9,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで18%増でした。ソフトウェアライセンス売上は、IFRSおよびNon-IFRSベースで前年同期比20%減の36億4,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで17%減でした。クラウドおよびソフトウェア売上は、IFRSおよびNon-IFRSベースで前年同期比1%増の232億3,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで3%増でした。総売上は、IFRSおよびNon-IFRSベースで前年同期比1%減の273億4,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで1%増でした。

通年では、予測性の高い売上の比率は前年比約5パーセンテージポイント増の約72%に達しました。

通年では、IFRSベースの営業利益および営業利益率に対して、2019年と比較して構造改革費用が大幅に減少し、株式報酬費用も減少したことによるプラス効果が表れました。営業利益はIFRSベースで前年比48%増の66億2,000万ユーロ、Non-IFRSベースで1%増の82億8,000万ユーロ、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで4%増でした。通年の営業利益率はIFRSベースで前年比8.0パーセンテージポイント増の24.2%、Non-IFRSベースで前年比0.6パーセンテージポイント増の30.3%、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで0.8パーセンテージポイント増の30.5%でした。

通年の営業キャッシュフローは約70億ユーロに達する見込みで、前年比約2倍、上方修正後の見通し約60億ユーロを大幅に上回ります。通年のフリーキャッシュフローは約59億ユーロに達する見込みで、上方修正後の見通し45億ユーロ以上を大幅に上回ります。キャッシュフローには、税金と構造改革の支払額の減少、および優れた運転資本管理によるプラス効果が表れました。

 2021年度の見通し
SAPが提供する以下の2021年通年の見通しには、堅調なビジネスの勢い、およびCOVID-19危機からの回復のタイミングとペースに関する最善の推測が反映されています。この見通しでは、ワクチンプログラムの世界的な実施に伴ってCOVID-19危機が収束し始め、2021年の後半には需要状況の緩やかな回復につながることを想定しています。

  • クラウド売上が、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで91~95億ユーロ(2020年度=80億9,000万ユーロ)、固定通貨換算ベースで13%~18%増に達する見込みです。
  • クラウドおよびソフトウェア売上が、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで233~238億ユーロ(2020年度=232億3,000万ユーロ)、固定通貨換算ベースで横ばい~2%増に達する見込みです。
  • 営業利益が、Non-IFRSの固定通貨換算ベースで78~82億ユーロ(2020年度=82億8,000万ユーロ)、固定通貨換算ベースで1%~6%減となる見込みです。
  • 予測可能性の高い売上(クラウド売上とソフトウェアサポート売上の合計として定義)の比率が約75%(2020年度=72%)に達する見込みです。

SAPの2021年通年の見通しは固定通貨換算ベースですが、実通貨ベースで報告される数値については、為替レートの変動による影響を今後も年間を通して受ける見込みです。

SAPは2020年第3四半期決算発表で公開した中期的な目標も確定しました。

 追加情報
2019年通年の比較数値には、Qualtrics社の売上および利益が買収日である1月23日以降分のみ含まれます。

本プレスリリースおよびそれに含まれるすべての情報は予備的であり未監査です。

2020年度第4四半期決算発表
SAPの2020年第4四半期決算発表は2021年1月29日に公開され、www.sap.com/investorからダウンロードできるようになります。

以上

 

SAPについて
世界中の商取引売上の77%は何らかのSAPシステムを経由しており、SAPはエンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェア市場のリーダーとして、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えています。SAPのマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術により、従業員がより価値の高い成果に集中できる企業のあり方である「インテリジェントエンタープライズ」へとすべての企業が変革できるよう支援することを戦略に掲げています。さらに、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになったSAPの技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAPのエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、世界25業種における企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAPは世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。( www.sap.com

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