SAP Japan プレスルーム

Gavdi Group、顧客のビジネス課題を SAP BTP で解決

Shot of a young female programmer using a laptop while working late in her office

デンマークに本社を置くGavdi Group は、ファッション小売業、自動車メーカー、再生可能エネルギー関連企業など、さまざまなクライアントに対してアドバイザリーサービスや設計・開発ソリューションを提供しています。

Gavdi Group の CTO であるヘンリック・セーチャー・ヤールスコフ (Henrik Secher Jarlskov) 氏は次のように述べています。「私たちは何よりもまずアドバイザーであり、SAP® Business Technology Platform というツールボックスから、お客様のビジネスプロセスをデジタルによってサポートするという価値を直接かつ迅速に引き出しています」

ヤールスコフ氏とその同僚たちは、お客様が課題を抱えて相談に来られたところで、「探索モード」に入り、そのビジネスプロセスが破綻しているとお客様が考える原因を探ります。

「ビジネスプロセスを減速させるようなもの、技術に偏りすぎたものは避けたいものです。その代わりに、お客様が効果を実感できるような潜在的なソリューションのプロトタイプを作成します。そうすることで、直感に基づくのではなく、現実的な解決策を見出すことができるのです」と、ヤールスコフ氏は語ります。

ヤールスコフ氏は、SAP Business Technology Platform (SAP® BTP) の醍醐味の 1 つは、変革ステージが異なる、さまざまな顧客とつながることができることだと言います。古い基幹業務システム (ERP) を使っている顧客から、SAP S/4HANA® を使っている顧客、そしてクラウドに完全移行した顧客まで変革レベルは多岐にわたるため、それに伴いさまざまなレベルのプラットフォームを結び付けることが必要になります。多くの場合、その環境は、クラウド、オンプレミス、SAP®、非 SAP® が混ざり合ったものになります。

「ビジネスプロセスは異なる全システムを横断し、異なる基盤プラットフォーム間のギャップをシームレスに埋めることが必要です。そして多くの場合、SAP BTP がそのギャップを橋渡しする役割を果たしてくれるのです」と、ヤールスコフ氏は語りました。

ヤールスコフ氏によると、Gavdi 社は「テンポの速い」プロジェクトを求めています。「私たちは、2 カ月以内のプロジェクトを理想としています。これには 2 つの理由があります。まず、私たちが着手したものについては、私たちが着手したプロジェクトが最終的に活用されることを望んでいるからです。技術に投資しても使ってもらわなければ、それはコストになるだけです。私たちのプロトタイプは、それを使う人、そのビジネスバリューを理解できる人の手に早く渡したいと考えています。そして、引き渡しが早ければ早いほど、投資回収も早くなります。次に、IT プロジェクトに携わる人なら誰でも知っていることですが、プロジェクト開始当初はエネルギーが満ちているものです。しかし、4 カ月後にはエネルギーは大きく低下しています。そのため、プロジェクトが長引き、結果としてユーザーの関心が薄れてしまうのではなく、小さなイテレーションを繰り返し、自分たちの行動が確実に実情を反映し、価値を高めていると実感できるようにしているのです」

「クライアントには、新しいソリューションに求める最も重要な機能を 10 個挙げてもらい、優先順位をつけてもらいます。そして、上位 2 つの機能を追加するところから始めます。それができたら、いったん中断して誰かに使ってもらいます。4 週間後、プロジェクトを再開し、同じプロセスを繰り返します。私はこのようなプロジェクトを 50 回以上行ってきましたが、最初に挙げてもらった 10 個すべての機能が最終的に完成したソリューションに組み込まれたことはありません。それらが頭の中で考えただけの機能であって、そこには現実的な視点が欠けているからです。当社のこのプロセスであれば、本当に役立つ機能をお客様に提供することができます。可能な限り現実に近づけること、これがとても重要なのです」と、ヤールスコフ氏は説明しました。

これがつまり、Gavdi 社が果たすアドバイザーとしての役割が非常に重要であることの理由です。

「2011 年以前は、選択肢はそれほど多くなく、お客様が得られる選択肢は 1 つだけというのが普通でした」とヤールスコフ氏は語ります。「しかし今、得られる選択肢は激増し、お客様は数多くの機能やオプションから選ばなければならなくなりました。そこで、そのためのサポートが必要になったのです。どんなバリュードライバーを求めるのか、新しい機能を使えるようになるのはいつなのか、コストはどのくらいかかるのか、メンテナンスにはどのくらいかかるのか、そしてどんなビジネスバリューが実現されるのかを理解するにはサポートが必要なのです。適切なソリューションは 10 年または 20 年もの長きにわたって使用されるものになりました。だからこそ、アドバイザリーの役割が必要になったのです。お客様は、さまざまな機能がどんな価値を生むのか理解する必要があります。そしてこれは、一度わかったら終わりというものではありません。今日のテクノロジーは便利でエキサイティングなものですが、だからといって、すべてのお客様にとって必要かと言えばそんなことはないのです」

一部の顧客にとっては、この新しいテクノロジーワールドは手に負えないものになっているとヤールスコフ氏は言います。だからこそ、SAP BTP がパッケージに組み込まれています。顧客を既存のインフラに押し込めるのではなく、Gavdi 社は、独自の「Customer Innovation Cloud」オファリングにより、SAP BTP 上でソリューションを開発できるようにしています。そして、顧客はアズアサービス方式のソフトウェアとしてそのソリューションを利用できます。これはプロセスの一部となり、価値実現にとって障害となるものを回避することができます。

また、この方法では、ソリューションが拡張可能になります。しかし、このやり方は、必ずしも顧客にとってシンプルなものにはなりません。

Gavdi 社は現状に果敢に挑戦しているとヤールスコフ氏は語ります。「私たちは、同じことを何度も繰り返すことに興味がないので、「Pay 1 – Get X」と呼ばれるアプローチの1つで、お客様にソリューションを提供します。このアプローチでは、1 ソリューション分の料金を支払っていただいたお客様に、他のお客様のために開発したすべてのソリューションへのアクセスを提供します。私たちは、同じものを再実装するのではなく、付加価値のある、他の顧客も恩恵を受けられるようなものを提供したいと考えています」

Gavdi 社のアドバイザリーとしての役割は、教育や研修の取り組みにも及んでいます。「当社がお客様のプロセスに適用したプラットフォームやテクノロジーを、お客様がオーナーシップを持って管理できるようにするための研修機会をお客様に提供しています」と、ヤールスコフ氏は述べました。

このアプローチは、Gavdi 社が過去 7 年間投資を続けている独自の新卒者向けプログラムにも組み込まれています。新卒者はこのプログラムで実際に SAP のテクノロジーを使ってみることができます。「車を見ているだけではレーシングドライバーにはなれない」と Gavdi 社では言われています。

モバイルバージョンを終了