ジェイビル社は 50 年以上にわたり、世界で最も技術的に進んだ製造ソリューションプロバイダーになるというミッションを果たすため、革新的な取り組みを続けています。

スマート家電や電子機器、産業機械、クラウドコンピューティングソリューション、エネルギー貯蔵システム、通信インフラなど、あらゆる業界における数百ものトップブランドを支える製造企業として、ジェイビル社は、製品を迅速かつ俊敏に市場に投入する企業の支援を得意としています。

製品の設計から、エンジニアリング、大量生産、組立、品質テスト、調達、物流に至るまで、多くの企業がジェイビル社に頼っています。そのことから同社は、SAP S/4HANA® Cloud への移行という大規模なデジタルトランスフォーメーションを推し進めることを決定しました。

ジェイビル社の IT ディレクターであるシンシア・ケンドール(Cynthia Kendall)氏は次のように述べています。「SAP HANA® Cloud のデータベースを利用しているので、処理速度は大変早いです。さらに、ERP アプリケーションをクラウド化したことで、事業の透明性とスケーラビリティが大幅に向上しました。例えば、従来は 1 時間以上かかっていた施設ごとの全未処理販売伝票の確認を、わずか数秒で可視化できるようになりました。」

ジェイビル社は SAP の長年の顧客であり、両社はイノベーションとサステナビリティへのコミットメントをはじめとして、数多くのビジネス目標を共有しています。ケンドール氏は、今年オーランドで開催されたSAP Sapphire & ASUG Annual Conference で、SAP との連携がどのように同社のクラウドファースト戦略を支えているのか紹介しました。

コネクテッドデータがオペレーションを加速

ジェイビル社は複合企業であると言っても過言ではありません。フロリダに本社を置く数十億ドル規模の企業で、25 万人以上の従業員が 100 以上の拠点から顧客にサービスを提供しており、総面積 5 億平方フィート(サッカー場 868 面分)を超える製造スペースを誇ります。これほどの大規模な事業を展開するジェイビル社は、精度の高いデータをつなぐデジタル化によって、正確な計画と予測を行えるようになり、その結果、同社は顧客の要求に迅速に対応できるようになりました。

「在庫管理効率が上がり、製品の完成に合わせて材料の在庫データをリアルタイムに取得できるようになりました。生産時、各製品に使用できる部品や材料を正確に追跡できます。このデータのおかげで、製品の製造、出荷、請求書作成がスピードアップしました」とケンドール氏は語りました。

クラウドファーストによるビジネス成果

顧客市場を絶えず再定義するような、動きの速いイノベーションへの対応は、ジェイビル社の成長戦略の中核をなすものです。ケンドール氏は、SAP S/4HANA® への移行により、組織全体でクリティカルな柔軟性を獲得したと述べています。

「クラウドに移行してから、アプリサーバーをリサイズしています。以前はこの作業に数日かかっていましたが、今では数時間で完了できるようになりました。多くのサーバーを 1 つの大きなサーバーに統合し、サーバー管理にかかる時間を短縮しています。これにより、私たちのビジネスは、この新しい SAP S/4HANA ランドスケープにおいて、これまでできなかったような方法で変革や革新の方法を模索できるようになりました」とケンドール氏は語りました。

変化の荒波の中で未来を切り開く強さ

ジェイビル社の顧客である多くの企業が世界中で製品を販売しています。そして、そのような企業が世界中で直面している法規制は、ますます厳しくなり、急速に変化しています。これが、同社が SAP のクラウド移行を決断した背景の一つです。

「従来の SAP ソリューションをカスタマイズし続けることに意義を見つけることはできませんでした。SAP S/4HANA は、顧客が直面している、変化の激しいコンプライアンス要件や市場のニーズに合った高度な機能を構築するのに必要なプラットフォームを提供してくれるものだったのです」とケンドール氏は述べました。

混乱に負けないサプライチェーンのレジリエンス

SAP S/4HANA の本稼動がパンデミック中であったジェイビル社は、サプライチェーンに襲いかかったさまざまな混乱にあってもビジネス目標を達成させるために設計されたパイロットで、イノベーションを順調に進めてきました。

ケンドール氏は次のように述べています。「これまでは手にできなかった多くの機会をつかむことができるようになりました。特に生産計画では、より速く、より精度の高い情報に基づいて意思決定できるようになっています。今後サプライチェーンからの部材不足に直面しても、何をいつ製造できるのか事前にそして俊敏に判断できるでしょう」

革新を続けるために今すぐ始めること

何よりジェイビル社にとって SAP とともに歩むことが、同社が変革と革新を起こすための大きな機会になっています。ケンドール氏が他の組織に語ったアドバイスは明確でした。

「SAP S/4HANA への移行が必要だという事実を受け止めて、今すぐ計画を始めてください。たとえプロジェクトを実際に稼働できるのが半年後であっても、明日に備えて今日できることがあるはずなのです」とケンドール氏は語りました。

この実践的なアドバイスと SAP S/4HANA 移行計画についてエキスパートから得られるインサイトが Jabil IT Advisory Services の中心にあります。これは、SAP S/4HANA Cloud への移行の効率化とシンプル化を支援するためにプラクティショナーがプラクティショナーのために開発した、同社の新しい SAP S4-as-a-Service オファリングです。

企業が SAP とともに歩むそれぞれのデジタルトランスフォーメーションジャーニーについてご興味がおありの方は、SAP Sapphire イベントをオンデマンドでご視聴ください


スーザン・ガラー(Susan Galer)は SAP のコミュニケーションディレクターです。@smgaler のフォローをお願いします。

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