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SAPジャパン Talent Attractionチームによる本企画では、SAPでの仕事内容や印象深いエピソードなどを幅広くお届けします。活躍する社内メンバーの話から、SAPで働く魅力をお伝えできればと考えています。

第20回のインタビュイーは、人事人財ソリューション事業本部 カスタマーサクセス本部にて部長を務める舩場智代さん。

新卒でSAPに入社して10年目。2023年から新任マネージャーとして活躍されています。これまでのご経験やいまのお仕事についてお聞きします。

可能性を最大限に発揮させる、マネージャーの魅力

「実は、昨年の春まではマネージャーになりたいとは考えていませんでした。自分が他者の評価をできる立場になんてないと思っていましたし、やる気はあっても実力はまだまだ、と考えていたので。

でも、たまたま昨年の夏頃に受けた大学の講義で、改めて体系的にリーダーシップについて学び、認識が変わりました。

マネージャーというポジションは、チームの力を最大化し、お客様にも会社にも利益をもたらすことができる。『1人で仕事をするよりも大きなことができるのだ』と、前向きに捉えるようになりました。

舩場 智代さん 人事・人財ソリューション事業本部 カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセスパートナー部 部長

それから上司に、『自分のキャリアの選択肢にマネージャーという選択肢が見えてきました』と話し、今のポジションにチャンスが出てきたので挑戦してみることになりました」

SAPとして、人事の目指すべき姿を示していく

「今はSAP SuccessFactorsというSAPの人事系ソリューションのカスタマーサクセス本部でマネージャーを務めています。チームの役割としては、SAP SuccessFactorsをご契約いただいたお客様に対して、導入中や導入後のソリューションの活用をご支援することです。

SAP SuccessFactorsは、世界で9,600社に使っていただいており、その活用のベストプラクティスやナレッジが製品の中に詰まっています。

SAP SuccessFactorsという製品を通じて世界の考え方に日々触れていると、人材開発における個の自律を重視した制度設計が主流になってきているように思います。

わかりやすいところでは、会社主導の異動ではなく自らキャリアを選択できるようにすること。そのために、社内の自発的人材流動性を高めるキャリア開発機会の提供、公募制度の整備、ポジション・仕事の明文化、人件費コントロールのための人員需給管理など、個人を主軸においた大きな制度の枠組みが作られてきています。 

一方で、日本企業は歴史ある企業も多く、人事制度一つをとっても、まだまだ人事主導・企業が主軸に据えられた制度が多く存在し、既存の制度を生かしながら変革しようとされている企業が多いです。

SAP自身も、会社の変革に伴い人事制度を抜本的に見直した歴史があります。この変革には、自社製品であるSAP SuccessFactorsの活用も含まれているので、実例を持って日本のお客様と会話させていただくことができます。

SAP自体がどのようにSAP SuccessFactorsを経営に活かしているのかという観点を踏まえてお客様とディスカッションをすることで、検討時の視点も広がり、人事のあるべき姿や将来像を一緒に描くことができます。これは、SAPだからこそ寄り添える形なのではないかと思います

現場の声をSAPグローバルへ届け、コミットさせる

「現場のユーザーに近いマネージャーとして、日本のお客様のご要望をとりまとめて、開発部門やサポート部門にSAP製品の改善に取り組んでもらうように対応するケースもあります。

世界中で導入されているシステムなので、ときには日本企業のお客様の個別のご要望にマッチしないことも出てきます。

当初はご要望を満たせずに苦慮していたケースでも、SAP社内の上層部や他部門を巻き込んで『会社として検討しましょう』と働きかけたり、実現してもらうためにリードしたりもしています。

結果として、フロントで頑張ってくれたメンバーがお客様から『すごく助けてもらっているんですよ。』と感謝される姿を見たときには、本当に良かったなと感じます。

製品の改善は、開発側の範疇かもしれませんが、開発者は大多数の要望を優先せざるを得ないこともあります。でも、日本のお客様からのご要望は、製品のクオリティを上げる観点でとても重要なポイントになるので、聞き逃してはいけないと思っているんです

マネージャーという立場を活かしながら、お客様やメンバーのために社内外で影響力を発揮し始めている舩場さん。若手女性マネージャーとして大活躍ですね!

そんな舩場さんも、新卒でSAPに入社した当初は苦労した時期もあったとか。
SAP社内での、これまでの軌跡をお聞きします。

自ら望めば、何度でもチャンスは訪れる

「スピーディにキャリアアップしているように見えるかもしれませんが、SAPに入社してから最初の4年間は相当苦戦していたんですよ。営業として全然成果が出ず、失敗ばかりで…。

でも、どんなに芽が出なくても会社は見守ってくれましたし、『うちの部署で頑張ってみる?』と言ってくれた方がいて、ロールを変えてからも、周囲の人たちがサポートしてくれました。

SAPは、本当に人材を育てる文化がしっかりしているので、新卒でも安心して入ってきて良い会社だと思います。飽きることなく成長できる土壌があることが、SAPの良いところです

SAPの有志プロジェクトで磨いたリーダーシップ

「本業務とは別軸の機会として、InitiativeというSAP社内の有志プロジェクトを立上げ、リーダー経験を積んだことがあります。

1番力を入れていたのが3rd Party Initiativeというもので、SAP SuccessFactorsと外部の製品を繋ぐ事業開発プロジェクトでした。その活動では、SAP SuccessFactorsと一緒に活用いただける日本のHR Tech企業との連携を模索していました。

日本で提携している企業はゼロだったのですが、3年間で30社を超える繋がりを作ることができました。今では40社を超えています。これはひとりでは絶対にできなかったことです。

様々な部門からジョインしてくれているメンバーと連携し、どのように調整すればうまく進められるのかなどを試行錯誤する良い経験になりました。小さな自分のチームを作って成果を出す経験を経て、キャリアのステップアップを考えるきっかけのひとつになりましたね」

SAP Talkで自分と向き合い、キャリアの可能性を模索する

「また、SAP Talkという四半期毎のキャリア面談では、ずっと当時のマネージャーに自分が考えていたことをありのままに伝え続けていました。話す内容も自分がやりたいことも頻繁に変わったりしたものですが、当時のマネージャーは私を否定することなく、優しく見守ってくださっていました。

面談では、『マネージャーに向いていると思うよ』とは言われても、『マネージャー、やりませんか?』と押し付けられるようなことは決してありませんでした。でも、私からマネージャーという選択肢が芽生えたことを伝えたときには、『一緒に考えていきましょう』と、すぐにキャリアの選択肢を一緒に考え、示してくれました

マネジメントの立場だから、チームの進化を目の当たりにできる

そしていま、マネージャーになってみると、見える景色が全く違うなと感じます。最初の数カ月は戸惑いもありましたが、少しずつ自分流のスタイルが磨かれてきていると思います。

いまの仕事にやりがいを感じるのは、メンバーの皆さんが成長してくれる姿を間近に見られるときです。

ある若手メンバーは、技術的要求レベルの高いお客様の対応で日々のタスクに追われていたので、まずは優先順位付の判断をサポートしました。するとうまく歯車が回ったようで、今では製品にも詳しくなり、メンバー内の情報共有にも積極的で、チーム内でも輝いてくれています。

他部門から異動してきたメンバーは、日本語が第二言語ということもあり、お客様とのコミュニケーションに最初は自信がありませんでした。そのため、メールや資料のスクリプト添削、お客様毎の対応方針などを一緒に考える場を設けていきました。最初は言語のハードルがありましたが、今ではご自身の強みを発揮しながら沢山アイディアを出してくれて、チーム全体の力を高めてくれています」

成長を実感できる楽しさを、仲間とともに味わいたい

「マネージャーだからと言って、何かを上から目線で伝えるということはできるだけ少なくしたいと思っています。何よりも、1日8時間も働くので、楽しく働いてもらうための後押しをしたいんです。

『仕事が楽しい』と思えるときって、自分自身の頭で考えて、自分でドライブして成果を出せたときだと思うんですよね。

だから、まずは目標地点を決めて、現時点で何が課題なのかを一緒に考えてみたり、そのギャップをどのように埋めるかを考えてもらったり。その上で、『一緒にやってみましょう』というスタンスで取り組みたいと考えています」

自らの成功事例とともに、「人事のあるべき姿」を世の中に広めたい

「SAPのシステムを導入することも、人事を変革させることも、決して簡単なことではありません。時間も胆力も必要です。

SAP TalkやInitiative活動など、SAP社内には「個」の成長を支援する仕組みがたくさん組み込まれています。そしてその制度とSAP SuccessFactorsは密接に結びついていて、SAP製品の面白さはここにあると日々実感します。人事に限らず、他の製品領域でも同じような事例は沢山あります。

だからこそ、私は自分自身の事例やSAPの事例をお伝えしながら、日本のお客様の変革をお手伝いしていきたいという想いを大切にしていきたいと思っています。

そして、『SAPのソリューションで一体何ができるのか』に興味を持ってもらえる人に、ぜひ一緒に働いてもらいたいなと思います。興味さえ持ってくれれば、エデュケーションの機会は私たちが提供していきますし、SAP社内にはたくさん学ぶ場もあります。

現場を大事にするマネージャーとして、これから時間をかけてチームの力を強めながら、お客様と継続的に良い関係を築いていきたいと思っています」

マネージャーという新たなポジションによって、より充実したキャリアを楽しんでいる様子が伝わってきました。
「自らの成長を促す」SAPらしいマネジメントスタイルを加速させて、さらに活躍されることを楽しみにしています。

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