SAP は、膨大な数の取引先企業の集まりを、透明性、回復力、持続可能性のあるサプライチェーンに変えるというビジョンを掲げ、その実現を目指して活動を続けています。SAP は IDC MarketScape のワールドワイド・マルチエンタープライズサプライチェーンコマースネットワーク 2023 ベンダーアセスメント (Worldwide Multi-Enterprise Supply Chain Commerce Network 2023 Vendor Assessment) で「リーダー」に選ばれました。
SAP がリーダーである理由
ますますデジタル化が進む世界において、企業はさまざまな取引先とビジネスネットワークでつながることが不可欠になっています。SAP が「リーダー」に選ばれたのは、SAP® Business Network(マルチエンタープライズサプライチェーンコマースネットワーク分野で評価された当社製品)が、取引企業間の連携を実現し、社内プロセスと同等に効率的なデータ交換を可能とするデジタルプラットフォームを提供することで、調達・購買、サプライチェーン、ロジスティクス、資産管理でバイヤーとサプライヤー間のコラボレーションを推進できるソリューションであるからだと私は考えています。
出典:「IDC MarketScape: Worldwide Multi-Enterprise Supply Chain Commerce Network 2023 Vendor Assessment」Simon Ellis 著、2023 年 12 月発行、IDC #US49948423。*
IDC MarketScape レポートは、SAP Business Network の競争優位性を次のように評価しています。
- 製品の持つ特長や機能が幅広く、綿密。すべての主要 B2B コラボレーションカテゴリー(間接材/直接材/MRO ロジスティクス、財務、サービス、持続可能性)と、エンドユーザーのペルソナベースによるシナリオが網羅された将来のロードマップが備わっている。
- SAP® Business Technology Platform (SAP® BTP) を介した統合・拡張機能が、SAP ERP、SAP 調達・購買モジュール、さらに ERP、SCAM、顧客のアプリケーションといった他のアプリケーション、または機械学習、AI、ブロックチェーンなどの他のテクノロジーとの統合をサポート。
- グローバルな導入と幅広いコラボレーションにより、SAP は、取引企業どうしのリアルタイムな協業を実現する、業界最大級で採用率の高い B2B コラボレーションプラットフォームの仲間入りを果たしている。コマース、アセットインテリジェンス、ロジスティクスの調和に向けた継続的な取り組みが、コネクテッドエコノミーのパワーを拡大し続けている。
IDC MarketScape レポートは、「マルチエンタープライズネットワークとサプライチェーン調達アプリケーションの両方を提供するベンダーを探している製造業者や小売業者は、SAP を検討すべきである」と記し、その理由として「幅広く、綿密なビジネスネットワーク機能と戦略的ロードマップ、およびコア SAP と非 SAP のサプライチェーンアプリケーションや調達アプリケーションを結ぶ優れた統合機能」を挙げています。
SAP Business Network の進化の歩み
ビジネスネットワークのパイオニアとして、SAP はそのビジョンへのコミットメントが高く評価され続けています。現在もこのロードマップの進化は続いていますが、ここで少し、インテリジェントビジネスネットワークの道を切り開いてきた SAP の軌跡を振り返ってみます。1996 年、Ariba® Supplier Network を立ち上げてから今日の姿に至るこの間、SAP Business Network は、業務、業界を問わず年間 4 兆 9,000 億米ドルの商取引に関わり、現在、同ネットワークのアクティブユーザーは 200 万人を超えています。
SAP Business Network は透明性、回復力、持続可能性を強化
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俊敏な対応が必要なサプライチェーンを支えるには、インテリジェントなデジタルビジネスネットワークが不可欠であることが、近年ますます明らかになっています。SAP Business Network は、複数の企業にまたがって人、プロセス、システムをつなげる包括的なプラットフォームであり、どの国の企業ともつながることができ、部門別の調整が可能で、企業の枠を越えてバリューチェーン全体でパートナーと協業できる、透明性、回復力、持続可能性を備えたサプライチェーンを構築します。
SAP Business Network はクラス最高のサプライチェーンコラボレーションを提供し、企業が法的義務を遵守し、自信を持って規模を拡大し、反復的なタスクを自動化し、膨大なデータから得られるパターンを活用して戦略的意思決定に多くの時間をかけることができるよう支援します。SAP のビジョン―多くの優秀な SAP 社員が日々目指しているもの―は、世界最高かつ最大の B2B マーケットプレイスを構築し、お客様のビジネス目標達成を支援することです。
B2B コラボレーションに革命を起こし続ける最近の進歩
SAP の継続的イノベーションへのコミットメントについてはご存知かもしれせんが、2023 年、私たちは SAP Business Network を中心に、以下のような多くのエキサイティングなイノベーションを進めてきました。
- SAP Business Network に AI を組み込みました。私の同僚であるムハンマド・アラム (Muhammad Alam) が、SAP Spend Connect Live で、支出管理への生成 AI の統合をさらに進化させる計画を発表しました。SAP® Business Network Discovery のポスティングに対するサプライヤーの回答が充実し、バイヤーとサプライヤー間でより透明性の高いコミュニケーションが促進されます。生成 AI の改善により、サプライヤーは明確で簡潔なカタログ説明テキストを生成できるようになり、バイヤーが探しているものを正確に見つけられるように、ユーザー向けに一般的なエラーの要約を提供できるようになります。
- SAP® Business Network for Industry で業界独自の課題に取り組んでいます。SAP は、50 年以上にわたって蓄積された業界知識と、ビジネスネットワークが生み出すパワーを組み合わせて、お客様が業界固有のサプライチェーンの課題に対処できるよう支援しています。さまざまな業種の企業が、SAP Business Network を活用して、どのように混乱への予測と対応を行い、業界規制への準拠、持続可能性の目標達成を実現しているかについては、こちらをご覧ください。
- 洞察力の高い取引先情報を獲得できます。アカウントマネージャーは、取引先のパフォーマンスを評価するための比較指標を得るのに苦労しています。合理化されたダッシュボードに表示される新しい KPI とベンチマークによって、サプライヤーは、自動生成された KPI と SAP Business Network コミュニティのベンチマークを使用して、注文、請求書、支払いに関する顧客の取引パフォーマンスを確認できます。これらのインサイト情報は、顧客とのコラボレーティブな対話をサポートし、取引コストの削減とビジネスリスクの軽減を支援します。詳しくはデモをご覧ください。
- コンポーネント計画コラボレーションによってデータからインサイトを引き出します。コンポーネント計画コラボレーションにより、バイヤーとサプライヤーは、完成品とそのコンポーネントの予測計画データを閲覧できます。この可視性を武器に、バイヤーとサプライヤーは材料不足に対応し、それに応じて生産を調整することで、供給がより予測しやすくなります。詳しくはこちらのデモご覧ください。
今年も引き続きエキサイティングなイノベーションをお届けする予定です。最新情報やロードマップはこちらからご確認いただけます。
ビジネスネットワークの未来を変える
人、プロセス、システムをつなぎ、取引企業どうしの効果的なコラボレーションを支援するソリューションを提供する「リーダー」として SAP が評価されていることを、私は大変誇りに思っています。業務の自動化、効率的な規模の拡大、持続可能な事業運営によって、お客様のビジネス目標の達成を支援するイノベーションを提供するために、SAP は、ロードマップに沿って多くのイノベーションを実現し続けます。ぜひご期待ください。
詳細については、SAP Business Network の製品ページをご覧いただくか、こちらから IDC MarketScape のレポート全文をご参照ください。
トニー・ハリス (Tony Harris) は SAP Business Network 担当シニア・バイスプレジデント兼チーフ・マーケティング & ソリューション・オフィサーです。
*IDC MarketScape は、特定の市場における ICT サプライヤーの競争力を俯瞰するためのベンダー分析モデルです。その調査手法には、定量的および定性的な基準に基づいた厳格な採点方法を用いており、調査結果として、該当市場での各ベンダーの位置付けを 1 つのグラフで表します。能力スコアは、ベンダーの製品、市場開拓能力、短期的なビジネス遂行能力を測定したものです。戦略スコアは、3 ~ 5 年の期間にわたる、ベンダー戦略と顧客の要求との整合を測定したものです。ベンダーの市場シェアは、円の大きさで表されます。当該市場におけるベンダーの前年比成長率は、ベンダー名の横にプラス、ゼロ、マイナスで示されます。
以上