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SAPジャパン Talent Attractionチームによる本企画では、SAPでの仕事内容や印象深いエピソードなどを幅広くお届けします。活躍する社内メンバーの話から、SAPで働く魅力をお伝えできればと考えています。

第24回のインタビュイーは、ソリューションデリバリー本部に所属する、高木美紀さん。2021年に新卒としてSAP入社を決めたきっかけや、SAPのカルチャーについてお聞きします。

お客様の固有のニーズに応える、SAPのエンジニアの役割

「今の仕事は、SAPのシステムにアドオンで開発をすることです。お客様がSAPの基幹システムであるSAP S/4HANAを導入する場合、基本的にはSAP S/4HANAに合うようにお客様の業務を近づけていただくのですが、それではお客様のビジネスニーズを満たせないことがあります。

例えば、以前のプロジェクトでは、倉庫業務で発生する伝票出力のフローがSAP S/4HANAだけではなく他のシステムとも連携しており、そのシステムとのインターフェースの開発がどうしても必要になったことがあります。

このようなケースでは、いかにお客様固有のニーズに応えながらシステムを活用すべきかを考え、私たちがカスタマイズして開発することになります」

サービス事業本部 ソリューションデリバリー本部 Software Engineering / Developer 高木美紀さん

新卒でSAPに入社したきっかけを教えてください。

「もっと無駄な作業を減らせたら…」 想いを仕事でカタチにしたい

「私は、面倒なことや同じことを繰り返すのが苦手です。だからこそ、エンジニアに興味がありましたし、システムでビジネスプロセスを効率化できたら良いなと考えていました。

自分でプログラムを書いて、できるだけ作業を減らす。それが会社という大きな規模で実現できれば、もっとたくさんの人の『面倒くさい』を省略できるだろうと考えていて、SAPを知る前から、業務システムを扱う会社に興味がありました。

SAPに入社したのは、企業説明会に出展しているところを見かけたのがきっかけです。

採用面接では、『自分に合っているな』という感覚は最初からありました。『この部署に入ったら、どんな仕事があると思う?』『その場合に、足りないスキルは何だと思う?』と聞かれて、とても現実的な会話で面白いなと思いました。『大学で勉強したことは活かせると思うけれど、お客様の業務自体は全然知らないので、その部分は足りてないと思う』と回答をしたのをよく覚えています」

グローバルのメンバーとともに開発プロジェクトに挑む

「その後入社して研修が終わった頃、右も左もわからないまま、マネージャーに『インドのチームと一緒に開発して』と言われ、話したこともないインドのチームの方と一緒に1年間、開発業務を進めた経験があります。

最初はコミュニケーションの面で大変でした。入社したときからずっとリモートワークだったので、会ったことも顔も見たこともない方と、『初めまして。さぁこれから一緒に開発しましょう』という状況で、なかなか難しかったです。当時は開発のイロハもまだ研修で習った程度で、全然わからなかったです。

結局は、チームの方がとても親切に教えてくださって、特に問題もなく進めることができました。大変でしたが、振り返れば一番楽しかった経験でもあります」

早速、充実したプロジェクト経験を積んできた高木さん。いまの開発の仕事において、大事にしていることをお聞きします。

開発者こそ、コミュニケーションとチームワークが大切

「仕事においては、積極的に社内のメンバーへ連絡することに気をつけています。

新卒で入社して間もない頃、歓迎会で取締役の方が仰っていました。『くだらないことでも良いから共有できる仲間を作っておきなさい』『大きな問題になってからでは遅い』と。自分の小さなタスクのために、チーム全体の進捗を遅らせるわけにはいかない。実務をやってみると、このことを実感します。

少し頑張って検索すれば解決策が見つかるような課題でも、もしかしたら数日後にはピンチになっていることもあります。そうなる前に、『今、ここでちょっと詰まってて…』と軽くでもいいから話をします。そうすることで、他のメンバーにも自分の状況を共有してもらうことが大事だと感じるようになりました。

また、自分が納得できないことがあったときにはきちんと聞くことが大事だと思います。もしそれが自分の業務に直接関係ないのであれば、聞かずにスルーすることもできます。けれども、食いついて聞いていかないと他のメンバーが一体何をしているのかを理解できず、会話に入っていけない。それに、きちんと聞くことで他のメンバーに『あ、ここは知らないんだな』と気づいてもらえて、親切に教えてもらえることも多いです」

新しい技術を知り、開発に活かすことで成果が見える

開発者として、最新の技術を自分で追い続けることも重要です。今だったらChatGPTやAIの動向など、自分から積極的に情報収集しないといけないと思います。ほんの数年後には自分の業務に関わってくることになると思うので、日々、キャッチアップしていくことが必要です。

この仕事は新しい技術を使うことが多くて、自分が手掛けたことの無い分野でもどんどん手を出していかないといけません。最初はわからないので調べながら進めていくことになります。でも、その後少しずつ出来上がったものが、実際にお客様に使っていただくような大きなシステムに組み込まれていくのは、非常にやりがいを感じるところです」

SAP社内の様子や、開発チームのメンバーのカルチャーについてお聞きします。

学びを絶やさないカルチャーの中で成長できる

SAPは、勉強できる環境がすごく整っているのが良いところです。自分が勉強したいことも、仕事上調べなければいけないことも、資料は無限に出てくるので効率良くキャッチアップできます。情報収集において困ったことはないですね。開発したシステムを検証できる環境もあるので、実際にテストをすることもできます。

環境が整っていると同時に、SAP社員の皆さんはすごく良い人が多くて。1を聞いたら100返ってくるんですよ。聞いていないことまで、たくさん教えてくれる(笑)。やってみたいことが増えて困りますね。

どんどん勉強していこうというカルチャーがあるので、わからないことがあっても聞きやすい雰囲気だと感じます」

課外活動にも、インスピレーションの種が豊富に

「業務外でも、社内にはいろいろなことに取り組んでいる人が多い印象があります。以前はSAPでロボットを触るような人は少ないと思っていましたが、最近参加し始めたある団体の活動の中で、ロボットにセンサーを載せて走らせ、周りの情報を取得する仕組みを作っている同僚がいて、『すごい!』と驚きました。

私は個人で3Dプリンターを持っているのですが、もともとは1人でいろいろと試していました。でもその活動の中で、会社の人に『こんなことできないの?』と聞かれる機会があって。『役に立つならやってみよう』と思うし、ひとつの取組みとして認めてもらえるのは面白いですよね。

また、社内には家庭菜園クラブ(社員のイニシアティブ活動の一つで、家庭菜園に興味のある方が集まって情報交換をする場)というのがあって、少し興味があって話を聞いてみたのですが、そこで『3Dプリンターで鉢を作ってみたら良いかも?』と思いついたりして。いろんな場面でインスピレーションをもらえます。まさか社内で畑を持っている人たちが種を交換し合っているなんて思わなかったです(笑)。

本当にいろんなことに取り組んでいる人がいて、自分にも影響を与えてくれる人がたくさんいると感じます。こうして課外活動に取り組めることも、SAPで働くひとつのメリットだと思います」

最後に、SAP入社を検討されている方へのメッセージと今後の展望をお聞きします。

自分の理想を鮮明にしていくことが、キャリアを輝かせる近道

「これからSAPへ入社される人は、特定のポジションに就くこと自体を目標にするのではなく、『自分のキャリアの最初の一歩』くらいの気持ちで入社するのが良いと思います。

SAPでは、キャリアパスを自分の意思で無限に変えられます。だから、自分が『今後どうなりたいのか』を考えることの方が重要だと思います。たとえば私の今のポジションでは、エンジニアを究めたい人がいる一方で、ここからカスタマーフェイシング(お客様と接するポジション)の方へ向かう人もいます。

私自身は、これからも技術をずっと追っていきたいと思っています。大学の頃から『パソコンが好き。コンピューターが好き。ソフトウェアが好き。』と思い続けてきたので、これからも続けていきたいです。

だれかが『ここで困ってるんだよね』と言っているときに、いろんな技術を頭の中で組み合わせて、『こうしたら解決できるんじゃない?』と、ビジネスプロセスの簡素化につながる話ができるようになれたらカッコイイなと思っています」

SAPメンバーに刺激を受けながら、どんどん技術力を高めていく高木さん。頼れるSAPのエンジニアとして、世の中に存在する数多くのビジネスプロセスの課題を救ってくれることを期待しています。

 

■SAPジャパンのキャリアサイトはこちらから:SAP Careers

■前回の記事はこちらから:LifeAtSAPJapan vol.23 乾孝次さん