SAP、コラボレーション機能により生成AIコパイロットJouleを強化し、エンタープライズAI革命を推進

プレスリリース

SAPのビジネスAIの革新的な機能として、コラボレーションエージェント、ナレッジグラフ機能、SAP(R) Buildにおける生成AI開発機能など、数々のイノベーションをTechEd 2024で発表

(本リリースは、10月8日に弊社本社から発表された発表文の抄訳です)

SAP SE(NYSE: SAP)は本日、世界中の商取引の87%に関わるテクノロジー基盤全体で活用できる画期的なAIイノベーションを発表しました。これらのイノベーションは、生成AIコパイロット「Joule(ジュール)」をビジネスの新たなあり方の中心に据えたものになっています。年次イベント「SAP TechEd」においてSAPは、Jouleを補完し拡張する強力な新機能を発表しました。その中には、複雑な学際的タスクを実行するためのカスタムスキルが備わったコラボレーションAIエージェントも含まれています。
その他のイノベーションとしては、SAPデータに豊富なビジネスコンテキストを関連付けることで、開発者がSAPデータの価値を最大限に引き出せるようにする次世代ソリューション「SAP(R) Knowledge Graph」や、開発者がビジネスAIイノベーションを継続的に利用できるよう支援する新しいツールなどがあります。

SAP SEのSAP製品エンジニアリング担当エグゼクティブ・ボード・メンバーのムハンマド・アラム(Muhammad Alam)は述べています。「SAPは、真のビジネス成果をもたらすイノベーションを提供する世界的に信頼されているパートナーです。本日発表の各種機能も、お客様がAI、データ、新しい開発ソリューションの力を利用して成長を促進するのに役立つものです。TechEdでのAIイノベーションは、SAPのビジネスやテクノロジーに対する専門知識によって、現代のビジネスのあり方を変える人間とAIの新たな連携を実現するものです」

Jouleを強化

Jouleは発表から1年で、ビジネスの進め方を大きく変えようとしています。SAPは、真にビジネス言語を話す唯一のコパイロットにコラボレーションAIエージェントを組み込み、SAPの使用頻度の高いビジネスタスクの80%をサポートするようにJouleの機能を拡張し、JouleをSAPポートフォリオの奥深くへと根付かせようとしています。

コラボレーション・マルチエージェント・システムでは、特定のタスクを処理するために専用のAIエージェントが展開され、複雑なビジネスワークフローにおいてはエージェントが協調し、共通の目標の達成に向けて各戦略が調整されます。SAPは、ビジネス機能全体にわたる独自の専門知識を組み合わせて、複雑なワークフローを協働で達成する複数のコラボレーションAIエージェントをJouleに組み込みます。これらのAIエージェントは、サイロ化を解消しながら、従業員が人間の創意工夫が活きる分野に集中できるようにすることで、大幅な生産性向上の実現を支援します。

TechEdでは、エージェントの変革力を示す、既成概念にとらわれない2つのユースケースが紹介されました。

  • クレーム管理のユースケースでは、不正確な請求書や紛失した請求書、未適用のクレジット、 拒否された支払いまたは重複した支払いなど、クレーム解決のシナリオを分析し解決するために、 自律型AIエージェントが採用されています。
  • 財務会計のユースケースでは、請求書の支払い、請求書処理、元帳の更新を自動化することで、 主要な財務プロセスを合理化すると同時に、不整合やエラーを迅速に処理するために、 自律型AIエージェントが採用されています。


データのパワーを引き出す

SAPのAIイノベーションはまた、同社の比類ないビジネスデータに対する専門知識を活用しています。2025年第1四半期にSAP(R) DatasphereとJouleを通じて利用可能になる新しいSAP Knowledge Graphソリューションは、SAPの広大なデータランドスケープ全体で関係性とコンテキストをシームレスにマッピングすることで、ユーザーにビジネスに関するより深い理解をもたらし、組織全体でデータに基づいてより適切な意思決定を行えるようにします。
発注書、請求書、顧客などのビジネスエンティティ間の関係をすぐに利用できるようにすることで、このソリューションは、手作業によるデータモデリングの複雑性を大幅に軽減します。
SAP Knowledge Graphは、AIをSAP固有のビジネスセマンティクスに根付かせることで、不正確または無関係な結果のリスクを軽減し、組織がインテリジェントなアプリケーションを容易に開発し、生成AIをより効果的に活用できるようにします。


開発者のパワーを引き出す

SAPはまた、開発者がビジネスAIイノベーションを継続的に利用できるようにする数々のイノベーションを発表しました。ソリューションの拡張を目的とした同社の開発プラットフォームであるSAP Buildにおけるコード説明やドキュメント検索といった新しい生成AI開発者向け機能は、JavaやJavaScriptの開発者の作業時間を短縮します。SAP Buildには、拡張ウィザード機能も追加され、開発者はSAP S/4HANA(R) Cloud Public Editionから直接SAP Buildにアクセスできるようになり、拡張プロセスが簡素化されます。これにより、オープン系開発者とABAP開発者のフュージョンチームは、SAP BuildからABAP Cloud開発ツールにシームレスにアクセスできるようになります。

最後に、SAPは、2025年までに世界で200万人のスキルアップを支援するという約束を達成したことを発表しました。SAPは、学習機会の提供によって、役割別の認定資格、無料のトレーニング教材、開発者向けの実践機会などを提供し、世界的なデジタルスキルギャップの解消に貢献しています。SAPは、生成AI、AI倫理、SAPの先進的AIツールやプラットフォームに関するコースなど、AI関連の学習機会のポートフォリオを拡大し続けています。

以上

SAPについて
SAP(NYSE:SAP)は、エンタープライズアプリケーションとビジネスAIのグローバルリーダーとして、ビジネスとテクノロジーの融合を推進しています。50年以上にわたり企業と共に歩み、進化を続け、財務、調達、人事、サプライチェーン、カスタマーエクスペリエンスなどのビジネスクリティカルな業務を統合し、お客様のビジネスを成功へと導く支援をしています。詳細は、こちらからご覧ください。www.sap.com

###

この文書には、将来の事象に関する予測、見通し、その他の将来予想についての記述が含まれています。これらの記述は現在の期待値、予測、仮定に基づいており、実際の結果や成果が予想と大きく異なる可能性があるリスクや不確実性を伴います。これらのリスクや不確実性に関する詳細情報は、証券取引委員会(SEC)に提出された資料に記載されています。特に、SAPの2023年度の年次報告書(様式20-F)のリスク要因セクションに詳細が記されています。

(C)2024 SAP SE. All rights reserved.
SAP、SAPロゴ、記載されているすべてのSAP製品およびサービス名はドイツにあるSAP SEやその他世界各国における登録商標または商標です。またその他の商標情報および通知については、https://www.sap.com/copyright をご覧ください。