品質維持に欠かせない統合品質情報システムのデータベース処理を約10分の1に短縮


SAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 洋史、以下SAPジャパン)は、株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区、代表取締役 兼 執行役員社長:吉田 芳明、以下アドバンテスト)が、インメモリープラットフォームのSAP HANA®を導入し、半導体検査装置の品質維持に欠かせない統合品質情報システムのデータベース処理の大幅な効率化を実現したと発表しました。

アドバンテストは1954年創業の半導体試験装置などの日本を代表する大手メーカーです。

「先端技術を先端で支える」という経営理念に基づき、中長期経営方針にて「進化する半導体バリューチェーンで顧客価値を追求」というビジョンを掲げ、中心事業である半導体量産工程からその前後にある、半導体設計・評価工程や製品・システムレベル試験工程といった近縁市場へ事業領域を広げることで、業容の拡大と企業価値向上に取り組んでいます。

あらゆる機器に搭載される半導体の動作をテストする装置やシステムを扱うアドバンテストでは、製品品質の維持は重要課題です。そこで製品設計段階での品質向上を図るため、市場での障害情報、工程内の不良情報、工場から出荷した製品の使用実績などのデータを様々なシステムから「統合品質情報システム」へ集約し、分析・活用しています。当初は汎用データベース上で毎週末に1週間分のデータをバッチで処理していましたが、データ量の急増によって週末の間に処理を完了できない恐れがありました。インデックスや並列処理採用といったチューニングの試行錯誤もなされましたが、処理全体の複雑化やメンテナンス負荷増大を招いたため、データベースマイグレーションの検討が急務となっていました。

そこで同社では短期間で現場への影響を最小限に抑えて効率的に効果を得るため、既存システム全体の更改ではなくSAP HANAをバッチ処理高速化エンジンとして使用することで処理時間を短縮する方針を立て、PoC(Proof of Concept、概念実証)実施を経て採用を決定しました。

SAP HANAは2019年4月より本格稼働を開始し、その結果、エンジンとしてのバッチ処理時間は約10分の1、既存の汎用データベースとのデータ転送時間を含めても半分を大幅に下回る時間短縮が実現されました。

デジタル化による効率向上を追求しているアドバンテストは、データのSAP HANA上での利活用やソースデータ加工処理の取り込みなど別の業務への適用も検討し、最先端技術を活用してIT部門での分析および戦略立案の業務比率を高め、自動化による働き方改革やデータの利活用による競争力の強化などを推進していく予定です。

以上

■ご参考: SAP HANAの導入事例、製品情報集はこちらからご覧いただけます。

 

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