SAP S/4HANA® Cloud が 2023 Gartner® Magic Quadrant™ のサービス中心型企業向けクラウド ERP 部門でリーダーに認定

フィーチャー

SAP S/4HANA® Cloud が 2 年連続でガートナー社のマジック・クアドラントのサービス中心型企業向けクラウド ERP 部門でリーダーに選ばれたことを、ここにご報告いたします。

今回の認定は、サービス中心型企業向けクラウド ERP 市場における SAP の「ビジョンの完全性」と「実行能力」が認められたものです。当社では、サービス中心型企業は、ミッションクリティカルな企業資源管理 (ERP) プロセスをクラウドに移行する際、革新的なビジネスバリューをもたらすテクノロジーをベンダーに求めると考えています。その中で、このたび SAP が、ガートナー社によってこの分野で「ビジョンを実行できており、将来のポジションを確立している」リーダーとして選ばれたことは大変光栄であります。

サービス中心型企業向けクラウド ERP のマジック・クアドラント。出典:ガートナー(2023 年 8 月)。

これは実に素晴らしいニュースです。また、サービス中心型企業が持つ現在および将来のテクノロジー要件をクラウド ERP が満たすことによる影響を強調するニュースでもあります。SAP は、あらゆる職務をカバーする組織の E2E ビジネスプロセスをサポートする統合型クラウドソリューションを提供しています。SAP は、企業資源管理、支出管理、人的資源管理、顧客関係管理など、組織のさまざまな視点からの管理を支援します。この蓄積された知識とノウハウにより、SAP は、各企業のビジネスは同じではないこと、そしてそこで使われているアプリケーションには独自のインフラ要件やプロセス要件があることを十分に理解しています。

統合型クラウド ERP ソリューション

IT 分野での意思決定は、データの機密性や重要性、必要とされる地域性や可用性のレベル、ERP システムのスケールアップやスケールダウンなど、さまざまな要因によって左右されます。企業は複雑な存在であるため、最も効率的な IT 環境はクラウドサービスを組み合わせられる環境だと言えます。これは、パブリックソリューション、プライベートソリューション、ハイブリッドソリューション関係なく、SAP が提供する柔軟な選択肢によって実現します。一方、複雑さには価値と機会も隠れています。SAP S/4HANA Cloud は、あらゆるビジネスプロセスの円滑な統合を実現しながら、企業が独自の方法で成長、最適化、変革することを可能にする、この変革プロセスの中核をなすものになります。

その好例が REHAU China です。「クラウドアジア 2025」計画の下、同社はアジアのより多くの国々でインテリジェントなトランスフォーメーションジャーニーを進めています。REHAU AG China アジア太平洋地域担当 CIO、チェンボー・ユー (Chengbo Yu) 氏によると、同社は「ダイナミックな市場の未来に適したクラウドベースのビジネスプラットフォームを構築し、アジア太平洋地域、ひいては世界全体のビジネスプロセスの標準化と統合を促進し、業界バリューチェーンに沿ったサプライチェーン・エクセレンスを実現する」ことを目指しています。これは、SAP の最新のインテリジェントなテクノロジー、製品、ソリューションによって生み出されるビジネスバリューです。そしてこれは、コンポーザブルサービスが連携してエンドツーエンドのプロセスをサポートするという、プロセスの標準化がクラウド変革を実現した良い例です。

ガートナー社のサービス中心型企業向けクラウド ERP 部門のマジック・クアドラントは、どのようなトレンドと市場原理が結論に結びついているかを知ることができる興味深いレポートです。早期にデジタルトランスフォーメーションの計画を進めることで準備を整えている企業は、事業環境の劇的な変化に耐え得る企業です。以下、このレポートの引用です。「このマジック・クアドラントには、ガートナーの『コンポーザブル ERP』の定義が反映されています。私たちはこれを、企業が事業の変化スピードについていくための管理・運用デジタル基盤構築を可能とする順応性の高いテクノロジー戦略であると定義しています。この戦略は、コンポーザブルなアプリケーションと、高度に設定可能で相互運用性が高く、将来の最新テクノロジーに柔軟に対応できるアズアサービス型ソフトウェアプラットフォームの中核的な役割を担います」

SAP は、このことを念頭に、お客様のビジネス要件に応えるクラウド型の統一ソリューションを追求してきました。私はこれまで、製品設計がいかに顧客主導でなければならないか、また、顧客の成長と収益性を支えるソリューションによって、顧客固有の業界ニーズにどのように応える必要があるかについて、たびたび記事を書いてきましたが、SAP SE エグゼクティブボードメンバーで SAP 製品開発責任者のトーマス・ザウアーエシッヒ (Thomas Saueressig)も次のように述べています。
「どの業界であっても、お客様のフィードバックほど成功の指標となるものはありません。お客様からのフィードバックが多ければ多いほど、私たちは、お客様が今日のビジネス課題を解決しながら明日の課題にも挑戦できるイノベーションを提供できるようになります。SAP S/4HANA Cloud であれば、お客様は影響力の高い方法で持続的にこのことを行えます」

この視点は、クラウドの準備がまだ完全には整っていない組織も含め、あらゆる企業向けのソリューションの定義、投資、設計について、私たちが下すあらゆる意思決定の指針となっています。SAP S/4HANA Cloud は、ミッションクリティカルな業務をどこからでもリアルタイムに実行できるよう支援したり、変化の激しい困難な時代でのビジネスのかじ取りに必要なインサイトや情報を提供したりする人工知能 (AI) とアナリティクスを活用した完全かつコンポーザブルなクラウド ERP ソリューションです。SAP S/4HANA Cloud を利用することにより、エンドツーエンドプロセスでの柔軟なバリューチェーンの構築、業界への新しいビジネスモデルの導入、グローバルかつ持続可能な事業拡大について、SAP の信頼できるパートナーから支援を受けることで、お客様はデジタルトランスフォーメーションの実現可能性をさらに高めることができます。

持続可能性について真の進歩を遂げるには、真のデータが必要です。SAP はグリーン元帳を導入することで、この課題に取り組んでいます。グリーン元帳とは、元帳ベースの炭素会計のことで、企業は自社のシステムに出入りする炭素を管理し、財務帳簿と同じ要領で「炭素帳簿」の貸借のバランスを取ることができます。SAP® Sustainability ソリューションは、排出量の推定値や平均値を実際の検証済みデータに置き換えることで、ボトムアップして監査に耐えうるサステナビリティ値を企業の財務データと同じ会計品質で管理できるグリーン元帳の実現およびその導入を支援します。グリーン元帳は、RISE with SAP S/4HANA CloudGROW with SAP ソリューションに組み込まれ、リリースごとに機能が追加されることで、深いインサイトを提供しています。

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SAP のクラウドファーストアプローチにより、SAP S/4HANA Cloud は、新しいビジネス手法をサポートする RISE with SAP オファリングおよび GROW with SAP オファリングの中核に位置します。SAP S/4HANA Cloud は、明確で透明性の高いロードマップによって組織をサポートし、新しいイノベーションを継続的に利用できるようにすることで、インテリジェントで持続可能な企業になるための企業ごとのペースを尊重することを目標としています。

テクノロジーとイノベーションの先進的な組み合わせは、今日のあらゆるビジネスの成長の鍵になります。SAP が再びガートナー社のサービス中心型企業向けクラウド ERP 部門のマジック・クアドラントに選ばれたことは、クラウド上で革新的なソリューションを推進および提供し、より効率的でスピーディ、かつ顧客志向のビジネスを構築する上で、SAP はお客様にとって正しいことをしているという事実を改めて浮き彫りにするものだと考えています。また、お客様からも、SaaS (Software-as-a-Service) 型 ERP が究極の最終形態であるとのご感想を繰り返しいただいています。

今年のガートナー社のマジック・クアドラントのサービス中心型企業向けクラウド ERP 部門でリーダーに再び選ばれたことは、私たちにとって非常に光栄なことです。しかし、これで終わりではありません。私たちは、グローバル企業、大企業、中堅企業など、あらゆる規模の企業にとって、SAP の製品をよりスマートで効率的にするイノベーションによって、SAP S/4HANA Cloud をさらに優れたものにするための投資を続けています。私たちは、デジタルトランスフォーメーションに関して正しい投資判断を下すことの重要性を理解しており、強力なデジタルバックボーンがその中心であると考えています。SAP のクラウド ERP ソリューションによって、SAP は、企業とその顧客の成長と価値創出に焦点を当て続け、その取り組みのパートナーとなるべく、今ここにいるのです。

レポート全文はこちらからご参照いただけます


ヤン・ギルグ (Jan Gilg) は SAP のクラウド ERP 担当プレジデント兼 CPO です。

 

 

GartnerMagic Quadrant for Cloud ERP for Service-Centric EnterprisesDenis ToriiSam GrinterTim FaithNaveen MahendraNeha RalhanRobert Anderson2023 8 29 日。
この図は、Gartner, Inc.(ガートナー)社から、より大きな調査文書の一部として公表されたものであり、その文書全体のコンテキストにおいて評価されなければなりません。この ガートナー社の文書は、ご要望により SAP から入手することができます。
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