SAP Japan プレスルーム

Kemira、SAP および cbs Corporate Business Solutions とともに躍進する

「全社規模の新しいソリューションによってイノベーションとトランスフォーメーションを結び付け、クラウドのデータ主導型ビジネスモデルを使用して、エンタープライズおよびプロセス管理の強固なグローバル基盤を築きます」。
こう述べるのは、Kemira 社シニアバイスプレジデント兼最高情報責任者のタラス・ポドベレズヌイ (Taras Podbereznyj) 氏です。Kemira 社は、水を大量に消費する産業向けに持続可能な化学ソリューションを提供する大手グローバル企業です。

フィンランドのヘルシンキに本社を構える同社は、2030 年までに生物由来の製品から 5 億ユーロ以上の収益を実現する計画など、野心的な目標に立ち向かっています。この企業は、将来を見越して、デジタルトランスフォーメーションの戦略的観点を採り入れました。つまり、事業継続性を確保しながらイノベーションプラットフォームを構築するのです。

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6 月 1 日以降、Kemira 社のシステムは 100% SAP S/4HANA® で稼動しています。このトランスフォーメーションには、Azure Cloud へのプラットフォーム更新も含まれています。Kemira 社はそれだけにとどまりませんでした。さらに、レポート作成用に SAP® Datasphere を導入しました。同社は現在、次世代のコア・エンタープライズ・データウェアハウス・ソリューションの導入を目指しています。フロントエンドには、レポート作成、アナリティクス、財務計画向けに SAP® Analytics Cloud を導入しました。また、SAP® Integration Suite を活用して、360 を超えるインターフェースを SAP® Business Technology Platform (SAP® BTP) 用に変換しました。このデジタル化計画は、全部で 5 つの取り組みから成り立っています。SAP S/4HANA のトランスフォーメーション、財務会計の再設計、エンタープライズデータウェアハウスの導入、卓越したデジタルデータの取り組み、オンプレミスインターフェースの移行の 5 つです。

Kemira 社は、この計画を LEAP と名付けました。同社の将来への投資と、成果に対する野心的なスケジュールおよび範囲を適切に表しています。イノベーションは、企業がいかにして新しいテクノロジーで事業を可能にし、最終的に効率的な事業運営を推進できるかを検討する上で、中心的な役割を果たします。Azure への移行など、大規模な変革の本稼動が 15 カ月で成功したのは、偉業とも言えます。Kemira 社が今回手を結んだのは、10 年以上の付き合いになる戦略的パートナー企業の cbs Corporate Business Solutions 社でした。

cbs Corporate Business Solutions について

「卓越したコンサルティングを世界市場のリーダーのために」、これが cbs の姿勢です。cbs は、世界で最も優れた企業にアドバイスを送っています。その中には、誰もが知る非常に革新的な顧客や、製造、化学、ライフサイエンス、自動車業界で国際的に活躍する「隠れたチャンピオン(規模や知名度には劣るが優れた実績を持つ企業)」が名を連ねます。また、cbs は、次世代のエンタープライズソリューションを生み出しています。エンドツーエンドのビジネスプロセスソリューション、革新的なテクノロジー、戦略/アーキテクチャー/プロセス設計へのコンサルティングと、独自のトランスフォーメーションサービスを組み合わせ、市場をリードする総合サービスを提供しています。Materna Group 傘下の同社は、従業員数 1,200 人、オーストリア、スペイン、フィンランド、米国、日本、シンガポール、マレーシアなど、22 の拠点で事業を展開しています。cbs は、グローバルな組織と強固なパートナーネットワークを活用し、お客様のプロジェクトを世界中で成功に導いています。
詳細については、こちら https://www.cbs-consulting.com/us/about-cbs/ をご覧ください。

今回の計画では、Kemira 社の SAP® ERP Central Component (SAP® ECC) システムから SAP S/4HANA へ、データを厳選して移行するアプローチがとられました。プロジェクトチームは、プロジェクトの開始にあたり、そのまま SAP S/4HANA に移行するプロセス、新たに対応するプロセス、新たに提供する機能を判別するために総合的な事前学習を行いました。このアプローチによって、プロジェクトの重点および範囲、つまり早期に価値を実現する主な要素のバランスが取りやすくなりました。例えば、現行のプロセスをいくつか活用することで、SAP S/4HANA のマージン分析などの新しい機能に重点を置いて、具体的なビジネス成果を達成できました。彼らの努力によって本稼動は非常にスムーズに開始され、37 カ国の 400 のプラントで確実に事業を継続することができました。これは、Kemira 社と cbs 社から優秀な社員が多数集まり、強固な協力関係を築いた成果です。

ポドベレズヌイ氏は次のように述べています。
「組織の変革、データの標準化と最適化、一元的な財務への変革、インターフェースの移行、クラウドのイノベーションが極めて複雑に絡み合っていることを考えると、今回の計画は非常にうまくやり遂げることができたと思います。まったく新しいプラットフォームへの移行が、わずか 15 カ月で完了したのですから。早期に価値を生み出すアプローチが成功への鍵でした。cbs には適切な手法とツールがあり、野心的なプロジェクトを確実に成功に導いてくれました。当社の社内エキスパートは Kemira の環境と業務プロセスを知り尽くしていますから、完璧な組み合わせでした」

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Kemira 社にとってクラウドへの対応とは、未来志向であることです。未来志向によって、迅速なトランスフォーメーションを実行するための周到な意思決定を行い、競争優位に立つことができました。プロジェクトチームは、今回の取り組みは間違いなく次世代 SAP ビジネスアーキテクチャーの先駆けであり、このアーキテクチャーもまた、SAP® Integrated Business Planning for Supply Chain をはじめ、SAP ソリューションを活用して Kemira 社が早期に成し遂げた成功を基に成り立っていると考えています。データは、今回の計画の中心であり、イノベーションと洞察の基礎として、今後も会社を前進させていくでしょう。クラウドへの対応とは、価値ベースのトランスフォーメーションをビジネスにもたらすことです。つまり、新しいデジタルビジネスモデルをサポートして、俊敏性のレベルを引き上げ、市場競争力を強化します。

cbs 社 CEO のライナー・ヴィトヴェン (Rainer Wittwen) 氏は次のように述べています。「Kamira は、クラウドへと大きく前進し、全プロセスの環境をデジタル化しました。この企業は、将来に向けて理想的な基盤を築きました。導入されたプラットフォームにより、今後開発される SAP の機能を活用し、最先端のテクノロジーを維持することができます。革新的な方法で他社を明確にリードしており、今後 5 年間は、これほどの段階まで発展を遂げる企業は現れないかもしれません」

cbs Corporate Business Solutions 社との関係は、戦略をビジネストランスフォーメーションに転換する、包括的なアプローチに基づいています。各チームは、この関係が一夜にしてできあがるものではなく、導入に成功したとはいえ、トランスフォーメーションを実現するには、イノベーションのマインドセットを持ち続けなくてはならないことを認識しています。Kemira 社は、新しいテクノロジーを活用し、顧客に対する責任を果たすため、cbs 社とともに取り組みを続けていきます。このことは Kemira 社にとって、「目標との化学反応」を実現することにほかなりません。SAP への投資と新しいビジネステクノロジーは、コネクテッドビジネスモデル、データ主導の意思決定、統合ビジネスプロセスを活用して、同社のビジョンを実現し、収益性の高い成長を推進するために重要です。

以下のボタンをクリックすると、YouTube のコンテンツが再生されます。Kemira 社、グローバルビジネスの大変革をクラウドで実現 タラス・ポドベレズヌイ CIO に聞く

 


マット・レイマン (Matt Reymann) は、SAP 化学業界ビジネスユニット担当グローバル VP です。

 

以上

 

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