※本記事は、9 月 16 日 SAP ニュース「How Customers Win with SAP’s Proactive, Autonomous, and Seamless Support」の抄訳です。
SAP における AI 活用がカスタマーサポートにもたらす変革
SAP は、AI を活用したカスタマーサポートの新たな形として、「プロアクティブ (proactive)」「自律型 (autonomous)」「シームレス (seamless)」をキーワードに、従来の枠を超えたサポート体験の提供を進めています。
2025 年の SAP Sapphire では、AI コパイロット「Joule」の全社展開や、SAP Business Suite への Joule Agents の導入、開発者向けの AI Foundation の提供など、AI を軸とした数々の革新が発表されました。これらは、リアルタイムでの支援や、開発・運用の効率化を可能にするものです。
SAP の新しいサポートモデル「Foundational Success Plan」は、SAP クラウド製品に標準で含まれる SAP Enterprise Support を基盤とし、自己解決支援、SAP Cloud ALM を中心としたライフサイクル管理、ミッションクリティカルな予防的サポートなどを提供します。Joule の導入により、AI による学習支援や業務立ち上げの加速も実現されます。
特に注目すべきは、SAP が採用する「エージェンティック AI(Agentic AI)」の活用です。これは、単なる自動応答を超え、状況を判断し、意思決定し、必要なアクションを実行する能力を持つ AI であり、問題が顕在化する前に対応することも可能です。
SAP では、以下のような AI ツールを組み合わせて、サポート体験の向上とエンジニアの業務効率化を図っています。
- 自動応答・ログ解析による迅速な問題処理
- 設定アドバイザーや言語サービスによる自己解決支援
- ケース要約・推奨・インテリジェントなエスカレーション支援
- フィードバック収集・チャネル推奨による戦略的サポート
これらの取り組みにより、SAP のカスタマーサポートは「より速く、よりスマートに、より人間らしく」進化しています。
お客様にもたらされるインパクト
SAP Business AI は、SAP のお客様にとって「信頼できる、正確で、透明性のある」存在であることを目指しています。エージェンティック AI は、従来の AI のように単に回答を提示するだけでなく、状況を理解し、判断し、行動する能力を持ちます。
SAP では、AI を「魔法の杖」としてではなく、ビジネスの専門知識と組み合わせることで、真の価値を生み出すツールとして位置づけています。AI によってプロセスの簡素化、摩擦の排除、そして「自然で快適な体験」の提供が可能になります。
また、SAP の AI は以下のような顧客価値を実現しています:
- 自律性と相互運用性を備えたエージェントによる業務支援
- 人間の洞察力を増幅する AI によるユーザー体験の向上
- ドメイン知識と AI の融合による生産性と満足度の向上
SAP は、AI と人間の協働によるサポートの未来を見据え、顧客一人ひとりに寄り添った支援を提供し続けています 。
より詳しい内容は、SAP ニュース(英語)をご覧ください。
How Customers Win with SAP’s Proactive, Autonomous, and Seamless Support

