SAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 洋史 以下SAPジャパン)ならびにクレスコ・イー・ソリューション株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:根岸 秀明、以下CeS)は、物流事業をリードするNRS(エヌアールエス)株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:戸木 眞吾、以下NRS)が、管理会計・グループ会計の強化に向けて「SAP S/4HANA® Cloud(エスエーピー・エスフォーハナ・クラウド)」および「SAP® Analytics Cloud(エスエーピー・アナリティクス・クラウド)」を導入し、業務効率の向上や迅速な情報提供を実現していると発表しました。システムの導入・構築については、CeSが担当しました。
NRSは、化学品・危険物物流のリーディングカンパニーとして、国内外における危険物の輸送や保管、輸送容器のリース・販売に至るまで、多岐にわたって事業を展開しています。同社は、2021年10月を初年度とする中期経営計画の中でDX専門プロジェクト「Above Beyond Project」を推進するなど、DXに積極的に取り組んでいます。
そのDXプロジェクトの一環として、同社では、管理会計およびグループ会計の強化を目的としたグローバル会計システムの刷新を検討しました。これまでは顧客別の粗利を正しく把握する仕組みがなく、予実管理も手作業がベースであったため、タイムリーなアクションが難しいという課題がありました。
そこで、NRSは、コスト、安定性、保守、そして化学業界におけるマーケットシェアの高さを評価した結果、SAP S/4HANA Cloud(財務会計/管理会計)およびSAP Analytics Cloud(BIツール)の導入を決めました。グループ全体の会計業務プロセスを標準化し、かつ連携を自動化することで、データ利活用の高度化を図ることを目指しました。システムの導入は、技術力、プロジェクト推進力などが評価されたCeSが担当し、業務をシステムに合わせる「Fit to Standard」を基本方針として推進しました。
導入作業は2020年5月に開始し、まずは国内拠点への導入を優先し、2021年10月に国内拠点10社で本稼働をスタートさせました。海外拠点への導入については、国内の導入と並行しながら2021年10月から本格的な開発を開始。グループ共通基盤をロールアウトする形で開発期間の短縮を図り、2022年10月に海外拠点12社で本稼働を開始しました。
これらの新システムにより、グループ各社の業務プロセスが標準化され、業務効率の向上が実現しました。NRS株式会社 経理部 連結決算課の李 綱 氏は次のように述べています。「まず、月次決算の締めが従来の8営業日から7営業日へと短縮されました。また、連結決算が早期化され、経営層への報告も早くなりました。これにより迅速なデータ分析が可能となり、経営判断のスピード化が実現しています。また、SAP Analytics Cloudの導入によって予実分析が自動化されたことで、経理部門は集計作業から解放され、業務部門に向けて速やかに情報を提供できるようになりました」
今後についてNRSでは、勘定科目などのマスタが統一されたメリットを活かし、会計システム以外の物流システムや倉庫管理システム、通関システムなどの非財務系システムをつなぎ、同一のデータを利活用しながら経営にフィードバックすることを構想しています。
以上
NRS株式会社について
NRSは、石油化学品の輸送販売を手がける「日本陸運産業株式会社」として1946年に設立以来、一貫して化学品・危険物の物流事業に携わる業界のグローバルリーディングカンパニーです。2022年10月には、グローバル体制の多面的な発展と持続的な成長を追求するため、社名を「NRS株式会社」に変更しました。バルク輸送・タンクターミナル・倉庫・コンテナ・フォワーディングなどの事業やデジタルサービスを展開する中、デジタルサービス「X-Track」では、これまで各社で管理していた物流容器のトレーシングや在庫のデータをプラットフォームにより管理することで、メーカー・商社・物流会社などサプライチェーンのさまざまな関係者全ての効率化を計ることができ、新たな価値を提供しています。( www.nrsgr.com )
SAPジャパンについて
SAPジャパンは、SAP SEの日本法人として1992年に設立されました。SAPの戦略は、あらゆる企業がインテリジェントエンタープライズになるよう支援することです。SAPは、エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェア市場のリーダーとして、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えており、世界中の商取引売上の87%は、SAPのお客様によって生み出されています。SAPのマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術は、すべての企業のビジネスをインテリジェントエンタープライズに変革することを支援しています。さらにSAPは、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになったSAPの技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAPのエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、世界25業種における企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAPは世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。( www.sap.com/japan )
クレスコ・イー・ソリューション株式会社について
クレスコ・イー・ソリューションは、1998年設立以来SAP社のパートナーとしてライセンス販売から、導入コンサルティング・開発・運用保守までトータルサービスをご提供するSAPセールスパートナーです。
特に、中堅・成長企業のお客様の課題や問題に寄り沿って、100名を超えるSAP認定コンサルタントがSAP S/4HANAの導入から運用保守まで一気通貫でご支援しています。
企業をとりまく環境の変化への対応と、経営の変革のためにDX化が求められる中、企業の業務データを管理するERPを” DXのプラットフォーム”として導入するために、「SAP S/4HANAグランドデザイン(構想策定)サービス」や「SAP S/4HANA導入サービス」等により、始めの一歩から実現まで伴走します。( www.cresco-es.co.jp )