(本記事は10月29日に本社で掲載されたものです)
SAP は、Gartner 社の 2024 年版マジッククアドラントのエンタープライズ・ローコード・アプリケーション・プラットフォーム部門 (2024 Magic Quadrant for Enterprise Low-Code Application Platform) で「ビジョナリー」に認定されました。
今日のダイナミックな市場に俊敏に対応する組織になるには、社内のビジネスユーザー、IT プロフェッショナル、ソフトウェア開発者間でのシームレスな連携構築が不可欠です。ローコード・アプリケーション・プラットフォームでは、ガイド付き開発機能、自動化、強固なガバナンスを提供し、プロの開発者とシチズン開発者の両方がデジタルソリューションを迅速に開発・展開できる環境を整え、イノベーションと機敏性を促進します。
ビジネスユーザーと開発者が、それぞれ好みのツールを使用し、エンタープライズアプリケーションの拡張、新しい機能の開発、ビジネスプロセスの自動化、デジタルワークスペースの設計を行えるようにすべきだという大胆なビジョンに基づいて開発されたのが SAP® Build です。これは、アプリケーション開発、ワークフロー管理、タスク自動化、ワークスペース作成の各機能を包括的なクラウドベースのソリューションにまとめた AI 活用のクラウドサービスで、SAP® Business Technology Platform (SAP® BTP) 上で稼働します。
現代のソフトウェア開発における戦略的課題
今日の開発者は、いくつかの重大な課題に直面しています。
まず、多くの組織にとって、財務やサプライチェーンなど、さまざまな部門の非技術系ビジネスエキスパートの深い知見を活用することは容易ではありません。AI は強力な新しいツールですが、その有効性は、企業固有のデータやプロセスに統合されているかどうかにかかっており、これが欠けていると、本来のメリットを活かすことができません。ビジネスアプリケーションの構築や拡張には多くの時間と費用がかかることが多く、そのため、より迅速な対応を可能にするカスタマイズ可能な既製ソリューションへの移行が進みつつあります。また、開発者は広範な統合を必要とする断片的なシステムに苦慮しており、効率的なワークフローやリソースの活用を妨げています。
これらの課題が示すのは、より強固な開発プラットフォームの必要性です。
SAP Build のメリット
SAP は、Gartner 社の 2024 年版マジッククアドラントのローコード・アプリケーション・プラットフォーム部門で、「実行能力」と「ビジョンの完全性」が評価されました。SAP Build は、開発プロセスを合理化し、革新的かつ効率的なソリューションを実現する独自のメリットを提供します。
- チームで連携して進める開発:SAP Build は、多様なテクノロジーやスキル、プロジェクトニーズに対応する融合開発アプローチをサポートします。この環境では、ビジネスエキスパートとの連携を促進し、開発者がローコードのビジュアルツールや、Java、JavaScript、ABAP などのプログラミング開発ツールを自由に選択できるため、生産性が向上します。
- ビジネス AI で開発を迅速化:SAP Build の生成 AI により、AI コパイロット Joule を活用して、企業ごとのニーズに合わせてカスタマイズされたコーディング、ワークフロー、ワークスペースの作成を自動化できます。Joule は、財務、サプライチェーンなどのプロセスに特化した大規模言語モデル (LLM) と関連データを使用し、各企業にとって関連性と信頼性の高いソリューションを開発できるよう支援します。
- 事前構築済み業種別ソリューションの活用:SAP Build には、開発者がアプリケーション開発を迅速に開始できるよう、500 以上の業種別ソリューションが用意されています。これらのソリューションは生成 AI 機能を活用し、さまざまなビジネス領域の複雑なワークフローをシンプル化および自動化します。
- 自信を持ってビジネスアプリケーションを拡張:SAP Build は、SAP アプリケーションおよび非 SAP アプリケーションとシームレスに統合でき、コアビジネスシステムの拡張を促進します。SAP S/4HANA Cloud の新しい拡張ウィザードによって統合機能が強化され、開発者はカスタムフィールド、顧客のビジネスロジック、自動化をスムーズに組み込むことができ、基本的な業務オペレーションに沿った形で、堅牢なセキュリティと接続性を維持しながら、カスタムメイドのアプリケーションを作成することができます。
ERPやその他のビジネスアプリケーションの拡張が容易に
通常、ほとんどのビジネスアプリケーションは、企業固有の要件を満たすようにカスタマイズする必要があります。SAP Build であれば、自動化を促進し、ビジネスプロセスをカスタマイズして、SAP S/4HANA® Cloud やその他のビジネスアプリケーションの機能を拡張することができます。
SAP Build は、アップグレードをシームレスに行い、クラウドへの移行をシンプル化する clean core パラダイムを採用し、未来にも通用する ERP システムを確保できるようになっています。コスト削減、より迅速なイノベーション、変化するビジネスニーズへの対応を実現しながら、カスタム拡張機能も引き続き利用できます。
SAP Build で競争優位性を獲得する
SAP Build の登場以来、将来を見据えた方法で拡張機能を効果的に開発しているお客様が急増しています。例えば、Trumpf 社は、管理業務に費やす時間を 60% 削減し、組立指示書の作成効率を 2 倍にすることで、業務を合理化しました。BMW 社はデータの品質を向上させ、収集時間を短縮し、サステナビリティ KPI に関する信頼性の高いレポートを作成することで、より適切な情報に基づく意思決定を可能にしました。また、Piller 社は、システムアクセスの 80% 高速化、カスタマイズされたユーザーエクスペリエンス、検索時間の短縮を実現し、従業員の業務効率と生産性を最適化しました。
次のステップ
SAP Build がクラウド ERP にどのような価値をもたらすかについては、ビジネスプロセスの個々の課題に対応したユースケースをご覧ください。アプリケーション開発、自動化、AI の可能性を最大限に引き出すために、以下リソースをご活用ください。
- トライアルを試す。
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