SAP Japan プレスルーム

ビジネスのためのAI

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今ほど、人工知能 (AI) がエキサイティングに語られる時代はありませんでした。生成 AI や大規模学習モデル (LLM) は、あらゆるメディアでヘッドラインを飾り、ビジネスパーソンたちはいつもどこかで AI を話題にしています。しかし、AI をビジネスの現場で使いこなせているかと言えば、多くの企業にとってそのための専門知識が欠けていて、その段階まで至っていないというのが実情です。

SAP は AI に対して次のような独自のアプローチを取ることで、この問題を解決しています。

関連性の高い責任あるビジネス AI のビルトイン

SAP では、AI は、最もクリティカルなビジネスプロセスの実行基盤となる SAP アプリケーションに組み込まれて提供されるため、アプリケーション導入初日から利用できます。この AI は、業界固有の広範なデータと深いプロセス知識を用いて開発されているため、事業全体で利用可能です。な AI になっています。さらに SAP の AI は、責任ある AI への取り組みに則って開発されているため、企業の皆様には安心してご利用いただくことができます。つまり SAP AI は、ビジネス特化型の AI なのです

SAPは、 SAP Sapphire で 15 の新しいビジネス AI 機能を発表しました。その多くが生成 AIをが基盤としたものです。また、SAP は、生成 AI において Microsoft とのパートナーシップを拡大したことを併せてご報告いたします。

それでは、これらの新機能について、いくつか簡単にご紹介します。

人材管理 (HCM) の強化

企業の最大資産は人材です。人材管理 (HCM) で SAP が重視しているのは、従業員を引き付け、維持し、スキルアップできる機能を AI により強化することです。SAP SuccessFactors Recruiting では、新しい生成 AI 機能により、採用担当者が各職務に求められるスキルや属性を捉えた、魅力的で正確なジョブディスクリプション(職務記述書)を作成できるようになります。さらに Word の Microsoft 365 Copilot との統合により、さらなる微調整を行って、SAP SuccessFactors ソフトウェアでシームレスに公開し直すことができます。また、SAP SuccessFactors ソリューション の生成 AI 機能は、特定の職務内容や候補者の履歴書に合わせた、インクルーシブランゲージを取り入れた面接質問を生成します。これらのビジネス AI 機能の連携効果により、採用担当者は貴重な時間を節約しながら、面接のクオリティを上げ、採用プロセスの効果を最大化させることができます。

SAP SuccessFactors Recruiting で生成されたジョブディスクリプション

 

また、SAP SuccessFactors ソフトウェアにタレント・インテリジェンス・ハブが新しく搭載されます。これにより、社員のスキル、コンピテンシー、能力、興味、ワークスタイル、学習嗜好に関する情報を利用して、社員のキャリアデベロップメントと成長を支援するレコメンデーションを生成します。このレコメンデーションは、学習の選択肢、役割、メンタリングプログラム、同僚とのつながりを提案することで、従業員を鼓舞し、導き、サポートします。また、組織は従業員のスキルセットをより深く理解することで、社内流動性、定着性、ワークフォースアジリティを向上させることができます。

これらのビジネス AI シナリオは、いずれも本年中に提供される予定です。

サプライチェーンの回復力の強化

SAP は、急速に進化する需要の予測、準備、対応を支援するために、サプライチェーン管理にAIを活用しています。SAP Transportation Management の新しい生成 AI 機能により、自動車メーカーや製造企業は、毎日受け取るさまざまな形式の何万件もの納品書を自動的に処理できるようになります。自動化により、データ入力ミスを回避し、キュレーションされたトレーニングデータを必要とせず、すぐに利用を開始できます。

SAP Transportation Management での伝票処理

 

加えて、SAP Extended Warehouse Management には、製品の特性又は需要又は予測に基づいて、倉庫内の配置、在庫、補充を最適化する方法を AI で提案する、インテリジェントスロッティング機能が搭載されます。この機能により、倉庫スペースの最大化倉庫管理の効率化を実現します。

インテリジェントスロッティング機能は本日より利用可能で、インテリジェント入庫機能は、今年後半にご利用可能になる予定です。

調達の効率化とコンプライアンスの強化

調達においては、SAP は、コスト抑制、市場をまたいだコンプライアンス強化のために AI を活用します。SAP Business Network の新しいインテリジェントな請求書変換機能により、調達チームはサプライヤーの請求書から関連情報を自動的に抽出して処理することで、新規サプライヤーの取り込みを容易にします。緊密なフィードバックループにより、時間の経過とともにマッピングの精度が向上し、請求書の処理と精度がさらに促進されます。

また、SAP Ariba Buying のパーソナライズされたレコメンデーションによる従業員の購買エクスペリエンス強化のためにAIを利用しています。ガイド付き購買機能は、従業員の担当業務についてのデータを使って、同様の業務の担当者が選んだ製品やサービスを提案したり、会社のカタログから関連製品を提案したりすることで、購入エクスペリエンスを向上させ、不正な支出を回避します。

SAP Ariba Buying のガイド付き購買機能はすぐにでも利用可能で、SAP Business Network のインテリジェント請求書変換機能は今年後半に利用可能になる予定です。

SAP Ariba Buying の Guided Buying 機能

財務管理におけるリスク軽減とコスト管理

財務管理においては、AIを活用して、インサイト、レコメンデーション、自動化により、あらゆるファイナンス業務を変革しています。SAP S/4HANAの新しいインテリジェントコレクションは、回収担当者が請求書の支払い遅延のリスクを予測し、フォローアップが必要な顧客の優先順位をより明確にすることを支援します。これにより、非常に時間のかかる作業が効率化されるだけでなく、リスク管理が簡素化され、企業財務担当者は流動性や資本レベルの管理を容易にすることができます。

SAP S/4HANA のインテリジェント回収機能は、本日より利用可能です。

従業員エクスペリエンスおよびカスタマーエクスペリエンスの向上

SAP Digital Assistantは、SAPソリューションの統一された自然言語インターフェイスを提供します。新しい生成AI機能を追加し、ユーザーのコンテキストに基づいたテーラーメイドのアシストを提供することで、新規ユーザーや経験豊富なユーザーが目の前のタスクに対してより生産的になるよう支援します。

SAP Digital Assistantは、SAP Customer Experienceソリューションを皮切りに、アプリケーション内部でユーザーにプロアクティブでコンテクストな支援を提供する機能も拡充しています。新しいSAP Digital Assistant for customer experienceにより、販売者やサポートチームは、顧客体験をパーソナライズするための全体的なインサイトを簡単に取得し、推奨事項を作成し、コンテンツを自動生成することができます。これらの機能は、いずれも今年後半に提供開始予定です。

カスタマーエクスペリエンスのための SAP Digital Assistant

事業全体での俊敏性と先見性の強化

ここまで SAP Sapphire で発表するビジネス AI 機能を紹介してきましたが、これはほんの一部です。以下の図は、SAP の全ビジネス AI 機能をまとめたものです。この中には、SAP Analytics CloudSAP Signavio Process Manager における生成 AI シナリオなど、複数のビジネス機能に価値をもたらす AI シナリオも含まれています。

新しい AI 機能

 

信頼と透明性の高い AI の提供

SAP は、AI の活用を検討し始めた当初から、責任ある AI を、SAP の AI 戦略に欠くことのできない要素として位置付けていました。AI の活用に際しては、SAP の製品およびプロセスの中心に人間を据えるという包括的アプローチが適用されています。そのために、責任ある AI の運用において、SAP は倫理上の方針と法令遵守プロセスをしっかりと構築しました。SAP のアプリケーションに組み込まれた AI の透明性は高く、AI がどのようにその推論を行い、どのように推奨事項が構築されているかを明らかにすることができます。また、機密データのプライバシーを尊重し、ユーザーが判断に偏りが生じないように配慮もされています。このように、ユーザーの判断で業務を遂行できる環境が確保されています。

これらの発表内容と、ビジネスのための SAP AI の構築について詳しくは、以下のサイトをご覧ください。

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